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感情表現をコントロールする思考レッスン
感情を出すのはよくないこと、と思い込んでいませんか?自分らしく生きるためには、感情と向き合うことが大切です。「『自分を変える』には2週間しかいらない」より、感情を大切に扱う方法をワーク付きでご紹介します!
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目次
- ○感情表現が豊かな人の秘密とは?
- ○喜怒哀楽を表現するのは、大人げないこと?
- ○感情のレッスンで、心はいつもハッピー!
- ○WORK ワーク 今日の「喜怒哀楽」をチェック
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感情表現が豊かな人の秘密とは?
ニューヨークに住み始めて間もないころ、英語力を伸ばすために継続していたことのひとつが、テレビを観ることでした。お気に入りのドラマをじっくり観ながら、「英語」を聞く力を伸ばそうとしていたのです。聞き慣れない単語をパッとメモできるように、ノートとペンを片手に準備を整え、ソファに座ります。「今日こそは、ひと言も逃さず聞いてやるぞ!」と気合を入れたものの、「えっ?今何て言った?」と慌てている間に物語は進み、成功したことはほとんどありませんでした。頼りは自分の耳だけなのに、その耳が頼りにならないとは、なんともはかない気分です。テレビを観終わっても、ノートには一文字も書かれていないことなど、日常茶飯事でした。勉強するつもりで観ているのですが、物語が進行するにつれ、だんだんと「聞くこと」はそっちのけで「観入って」しまうことも原因のひとつでした。画面に映し出される登場人物の表情や行動は、大和撫子や武士道の国からやって来た自分とは全く異なり、惹きつけられたのです。感情表現が非常に豊かで、「喜怒哀楽」が電波を通してビンビンと伝わってきます。もちろんプロの役者さんが演じるドラマのなかのストーリーなのですが、「喜び」「怒り」「哀しみ」「楽しさ」がコミカルに組み込まれていました。ふと、実社会でも人々はドラマのように、喜怒哀楽を豊かに表現しているのかを知りたいと思いました。それからというもの、私は、ニューヨーク生活のなかで人々の感情表現や表情に意識を向けるようになり、ある大切なことに気づきました。ストレス社会でもポジティブでいられる極意今の時代、日本はストレス社会だと言われています。家庭でも社会でも感じるストレスが自分を苦しめている、と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。決してネガティブで悲観的な人間ではなかったのに、いつしかポジティブに物事を捉えられない人に変わってしまった。それは自分が変わったのではなく、知らない間に社会が自分をそう変えたと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ポジティブな人が多いニューヨークも、日本と同じストレス社会です。人種や宗教などが複雑に絡み合った社会問題がはびこる大都会で生きるのは、ストレスと常に背中合わせとも言えます。しかし、ニューヨークの人々は、そんな様子を感じさせず、輝いた眼差しで顔を太陽に向けていつも颯爽と歩いています。それは自分の感情と向き合うことが大切であることを知っているからです。「感情をすべて飲み込まない」。そこに、どんなときもポジティブでいられるカギがあるのです。Precious Thinking
湧き上がる感情と向き合う -
喜怒哀楽を表現するのは、大人げないこと?
人間は感情を持つ生き物です。いわゆる「喜怒哀楽」は誰のなかにもあります。しかし、日本社会では大人になるにつれ、感情を素直に表現することは、穏やかさに欠けるというようなネガティブな認識が存在するように感じます。たとえば、うれしい出来事があり、ピョンピョン飛び上がって「うれしい!」と大喜びしたいけれど、それは子どもがすることと思い直し、微笑むだけに留めた。友人に意地悪をされ、「どうしてこんな冷たい仕打ちをするのか」と涙を流しながら直談判したくても、それを胸の内に収めて平静を装った。「はらわたが煮えくり返るとは、まさにこのことだ!」と激怒していても、ぐっと抑えて飲み込んだ。バーラウンジで飲んでいるとき、大好きな曲が流れてきて、ビートに乗っていつの間にか立って踊り出したら、「恥ずかしいからやめてよ」と友人に言われた。楽しむことが悪いことのような気になって、自責の念にかられた。「喜怒哀楽」を出すのは悪いことなのか?恥ずかしいことなのか?品格のある大人にはふさわしくないことなのか?このような疑問を抱きながら、感情をぐっと抑え込んで生きていませんか?感情は、自分らしく生きるための道しるべハリウッド映画やアメリカのテレビなどで見かけるシーンに、怒った人が電話機を壁に投げつけたり、踏んづけたりして破壊することがあります。その人は決して野蛮な反社会的な人というわけではなく、単に人間らしい感情表現のひとつとして描かれています。「喜怒哀楽」の「怒」を素直に表現したら、電話機がバラバラになったというだけのことです。物に怒りをぶつけることの是非は、危害を加えない限り、本人の問題です。誰かに迷惑をかけたり、誰かを傷つけたりしない怒りの感情表現は、アメリカでは珍しいことではありません。周囲にいる人はそれをとがめたりせず、静かに見守ってあげるというスタンスです。悲しんでいるときも同じです。心が落ち着くまで静かに受けとめてあげます。「感情」は誰にでもあり、「私もあなたと同じ」という大きな優しさや理解が根底にあります。母親が涙を流す子どもを抱きしめる日もあれば、涙を流す母親を子どもが抱きしめる日もあります。人間はみな同じであって、感情を表に出すことは自然の摂理であり、悪いことでもとがめられることでもないのです。人間の原動力は感情です。感情がその人を動かします。感情があるから人はがんばれるし、勇気づけられます。また、感情があるから元気を失ったり、落ち込んだりもするのですよね。自分の感情である「喜怒哀楽」と素直に向き合うことで、どんなときも自分らしく生きていけます。Precious Thinking
感情を表に出すことは、悪いことではない -
感情のレッスンで、心はいつもハッピー!
「ニューヨークの人々はすごい!」と私が感心するのは、いつまでも感情を引きずらないことです。怒った次の瞬間は何事もなかったかのように元通り。泣いた次の瞬間も同じです。ボロボロ滝のように流れた涙は乾くのが早いのです。気持ちの切り替えがスピーディーで、パッ、パッと切り替えていきます。いつまでもモヤモヤを心にためたり、グチグチと言い続けたり、メソメソし続けることがありません。ストレス社会のなかでストレスをためない方法は、「喜怒哀楽」を大切にして自分の感情と上手に向き合い、場面場面で感情をスピーディーに切り替えながら生きることなのですね。もし、あなたがいつも自分の感情を押し殺して、心にストレスを感じているのならば、「喜怒哀楽」の感情表現ができる人を目指してみましょう。うれしいことには、とびっきりの笑顔を添えて感情を込めて表現しましょう。がんばって努力を続けてきたことがうまくいったときは誰にも遠慮せず、エベレストの頂上から世界中に向けて大声で叫ぶつもりで、「やった~!」とガッツポーズで大喜びしましょう。楽しいことも同じです。「楽しい!」と感じることを日常のなかにたくさん見つけて、止まらないルンルンを心底楽しみましょう。その姿に冷たい視線を送る人がいたとしても、ひるんではダメですよ。「冷たい視線」の裏には、天真爛漫なあなたの輝きに対する憧れがあるのですから、「(睨んでくれて)ありがとう!」と笑顔でお返ししましょうね!感情表現が豊かな人は、表情も豊かです。周囲をパッと明るくするひまわりのような「笑顔」や、つられて一緒に笑いたくなるような楽しい「笑い声」があります。つらかった話を打ち明ければ、まるで自分がつらい目に遭ったかのように、胸に手を当てて瞼を深く閉じながら静かに聞いてくれる。大激怒した話をすれば、頭から湯気が上がるのが見えるかのように、「信じられない!」と怒りを共有してくれる。そんなニューヨークの友人たちの顔をマジマジと覗き込みながら、目の見開き方や頷き方、あいづちの打ち方をひそかに研究しました。そして何よりも大切な、自分の感情と向き合い、素直に表現する大切さを知り、その方法も学んできました。おかげで私は、「ストレス」を感じたことはありません。いつもハッピーで心が安定しているのは、自分で「感情のレッスン」をしていたからなのです。感情のバランスを整えるある日、友人のリリーが素敵なことを教えてくれました。「エリカ、喜怒哀楽のバランスって知ってる?」「えっ?バランスなんてあるの?」「喜怒哀楽のバランスを意識して保つことが、いつも幸せで安定した心でいられる秘訣なのよ。それは、『4(喜):1(怒):1(哀):4(楽)』がちょうどいいの」日々の生活に必ずある「喜怒哀楽」を押し殺して生きるのは、ロボットと同じです。自分を我慢して生きることは、必ずどこかで自分を傷つけてしまいます。そして、「喜怒哀楽」のバランスを意識することも大切なのです。感情をかたよらせず、ハッピーを多く意識した生き方は、あなたにあなたらしさを呼び戻してくれるのですね。今日は朝から怒ってばかりだと気づいたときは、うれしいこと、楽しいことを意識して取り入れてみましょう。「4:1:1:4」のバランスが保たれ、心が安定し、幸せな気持ちに包まれますよ。感情を押し殺す必要はありませんが、感情のままに生きるのではなく、そのときどきの感情と素直に向き合いながら、感情のバランスを自分で整えてあげましょう。これは、自分を大切に生きるということなのですね!Precious Thinking
喜怒哀楽のバランス、4:1:1:4を意識して過ごす -
WORK ワーク 今日の「喜怒哀楽」をチェック
1日の終わりにその日を振り返り、今日の「喜怒哀楽」を書き出してみましょう。書ききれないほどの感情があったのに、ひとつも表に出さず内にため込んでいたとしたら、今日のあなたはストレスを感じているはずです。感情表現しそびれたことは、表現できるようにレッスンしていきましょう。自分の感情と向き合うとは、自分の感情探しでもあります。ここで注意することは、仕返しの練習ではないということ。あくまで、素直な感情を表現するための練習です。イヤなことばかりでなく、うれしいこと、楽しいことで感情表現しそびれたことも、同じように練習しましょう。一に練習、二に練習。「すべては練習のなかにあり」です!用意するもの:白い紙か手帳、黒ペン、赤ペン1 「喜んだこと、怒ったこと、悲しかったこと、楽しかったこと」を素直に思い出しながら書き出します。
2 その「喜怒哀楽」のなかで、表現できなかった感情を赤ペンで囲みましょう。
3 表現できなかった感情に対して、どんな表現をすればいいか、いくつか考えて書き出し、そのなかから「これだ!」とフィットする感情を見つけて、花丸をつけます。次、同じような場面があったら、選んだ感情を出すように心がけましょう。
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感情を出すのはよくないこと、と思い込んでいませんか?自分らしく生きるためには、感情と向き合うことが大切です。喜怒哀楽、どの感情表現も素直にできる自分になりましょう。
「自分を変える」には2週間しかいらない
1st DAY 「感情を大切に扱う」思考レッスンより
誰よりも、自分を信じる。思考の枠を外し、幸運を引き寄せる考え方を、14日間のレッスン形式で紹介。ニューヨークで学んだ、上質な自分になる方法。人生をプラスに転換するワーク付き。