目次
- ○肌や骨を丈夫にし、ダイエット効果も期待
- ○黒酢キャベツの作り方
-
肌や骨を丈夫にし、ダイエット効果も期待
キャベツには、ビタミン類が豊富。よく知られているのが美肌づくりに役立つビタミンCや、別名でキャベジンと呼ばれるビタミンUでしょう。ビタミンUは胃腸薬に配合されていることからもわかるように、胃腸の粘膜組織を作り、壊れた組織を修復、粘膜細胞への血流を促して胃酸を調節することで、胃潰瘍などを防いでくれます。また、骨の形成にも大切な役割を果たすビタミンKも豊富です。この栄養満点なキャベツにさらに加えたいのが黒酢です。黒酢とは、米、または米に小麦か大麦を加えたもののみを使い、発酵・熟成させたもの。酢酸、クエン酸、アミノ酸などの成分が豊富で、よくいわれる疲労回復効果以外にもさまざまな効果があります。糖尿病や高血圧の人には、ぜひとってほしいものです。細胞内に脂肪が増えると、「インスリン抵抗性」といって、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きが悪くなります。黒酢はこのインスリン抵抗性を改善します。高血圧を下げる効果も判明しています。血管の内側にある細胞を血けっ管か ん内な い皮ひ 細胞といいますが、この細胞は血管の健康にとって大切な役割を果たしています。一酸化窒素(NO)などを出し、血管のやわらかさを維持しているのです。黒酢はこのNOを出す手助けをします。肥満の人にもおすすめです。酢酸は脂肪燃焼を助けるので、太っている人ならやせたり、中性脂肪など血液中の余分な脂肪を減らしたりする効果があるのです。さらに、腸内環境をよくする効果もあります。黒酢は腸内環境を酸性にして病原菌を抑え、良性の菌の働きを活発にするので便通を整えることにもおすすめなのです。キャベツは消化管の壁を保護する働きがありますし、黒酢は腸内の働きを高め代謝をよくしてくれます。この2つを合わせた黒酢キャベツは、体の内側から体調を整える理想の組み合わせでしょう。黒酢キャベツの効用
肌や骨、若さを維持する
キャベツに含まれる豊富なビタミンCが美肌づくりに、ビタミンKが骨の形成に役立つ
余分な脂肪を減らし、メタボや糖尿病、高血圧を改善
黒酢の成分・酢酸には脂肪燃焼を助けたり、インスリン抵抗性を改善したり、血管をやわらかく保つ働きなどがある
粘膜が保護され、腸内環境がよくなり便秘が改善される
黒酢は腸内環境を酸性にし、病原菌をたたく。良性の菌の働きを活発にさせる働きも
-
黒酢キャベツの作り方
材料(約6回分)
黒酢…500㎖
水…1200㎖
キャベツ…1/2個
はちみつ…大さじ6(なしでもOK)
作り方
1 キャベツは芯を切り落とし、食べやすい大きさに切って水洗いする。水気をよく切り、密閉容器に詰め
2 黒酢とはちみつ、水を合わせて漬け汁を作る
3 2 の漬け汁を1 の密閉容器に注ぎ入れる
4 1晩、冷暗所に置いて、キャベツに酢を浸透させたら完成
【保存方法】
・涼しい時期は冷暗所、夏は冷蔵庫で保存し、4日で食べ切る
品川イーストワンメディカルクリニック理事長・医学博士 板倉弘重先生のプロフィール
東京大学医学部卒業後、カリフォルニア大学心臓血管研究所に留学。東京大学医学部助手、講師を経て、1989 年、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長に。現在はエミリオ森口クリニック理事長。主な研究分野は脂質代謝、動脈硬化、抗酸化物質