目次
- ○自分を投げ出せるくらいの、深い「好き」に出会おう
- ○無意識からの声に耳を澄まそう
- ○ピンチのときにこそ、やりたいことが見えてくる
- ○欠けているピースを探そう
- ○ギリギリまで味わい尽くす
- ○WORDS
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自分を投げ出せるくらいの、深い「好き」に出会おう
蠍座のシンボルは英雄オリオンを刺し殺した蠍。そのせいか、蠍座はよく「毒をもった危険な存在」「暗い情念を抱え込んだ星座」などと語られる。でも、実はそれらはすべて浅薄な解釈、勘違いにすぎない。神話の中で英雄オリオンは自我や自意識の象徴であり、それを刺し殺す蠍座の存在は肥大化した自意識を一度壊し、もっと大きな世界と一体になろうとする意志を示している。そう。蠍座の一番の特徴は何かのために自分の殻を破り、自分を投げ出して、前に進もうとする力なんだ。だから、仕事でも趣味でも恋愛でも、あなたが本気になったら、すべてを打ち捨ててそこにかけることができる。ものすごい集中力であっという間に専門家も顔負けの知識を身につけ、とてつもなく強いパワーで対象と深いきずなを築き、誰も到達できないような高みにかけあがることができる。ただ、あなたは生半可な感情では動かない。心を揺さぶられるようなものに出会わないと、本気にはなれない。だから、通り一遍の「興味」「好き」じゃなくて、もっと深いところにある欲望を見つけよう。何かに興味をもったら、どこに魅かれたのか、ひたすら自分をつきつめてみる。その分野で一番すぐれているもの、本物に会いにいく。見たり聞いたりするだけじゃなく、実際に自分の体を使って体験してみる。そうやって、自分の魂の奥深い部分を刺激することを繰り返していけば、必ずあなたが本気になれるものが見つかるはずだ。そして、その本気になれるものに向き合い始めたときから、あなたは新しい自分に生まれ変わるだろう。 -
無意識からの声に耳を澄まそう
蠍座には一種霊的ともいえるような不思議な直感をもっている人が多い。それは、蠍座の守護星が冥王星であることと無関係ではないだろう。冥王星はギリシア神話では、目に見えない隠された世界を支配する神・ハデス。心理学的には、ユングが探求したような心の奥底にある無意識を表している。冥王星の影響で蠍座はもともと無意識への感受性がとても高いのだ。人が隠したがっているような感情を察知することもできるし、自分自身が意識せずに眠らせている思いを感じ取ることができる。だから、あなたがやるべきことを探すときも、理屈や外からの情報に左右される必要はまったくない。自分の内部にある無意識の声、わかりやすくいえば「ピンときた!」というような直感に従うだけでいい。そうすれば、絶対に道を間違えたりしないし、本当にあなたらしくいられる場所、あなたのよさを発揮できるものに出会うことができる。そして、いつか経験したことのないような充実した未来を手にすることができるはずだ。もし、最近、そういった直感、インスピレーションが感じられないとしたら、あなたの周りにノイズがいっぱいあって、それにかき消されているのかもしれない。多忙で煩雑な生活の中で大事な感性が埋没してしまっているのかもしれない。そういうときは、日常からとおざかってみたらどうだろう。たとえば、知らない街を旅してみる。ヨガや瞑想、ランニングをするのもいいかもしれない。とにかく自分の感受性を研ぎすまし、インスピレーションを感知しやすい状態にもっていくこと。自分の内なる声が聞こえたら、あなたはもう成功したのと同じなのだから。 -
ピンチのときにこそ、やりたいことが見えてくる
蠍座は粘り強いとよくいわれる。でも、それはたんにがんばり屋だとか、ぎりぎりまであきらめないというだけじゃない。蠍座はピンチにおちいったときこそ、前向きになって、新しい一歩を踏み出すことができる。行き詰まったときこそ、これまでにない力がわいてきて新しい可能性を手に入れることができる。たとえば、仕事に失敗をして、それを挽回しようとしたことで大きなプロジェクトを成功させることができたり。会社を辞めなきゃいけない状況においこまれて、ほんとうに自分がやりたいことがわかったり。長くつきあっていた人にふられて、今までにないような新しい恋にめぐりあえたり。体調をこわしたことがきっかけで、自分の身体に関心をもちはじめ、美しい肉体をつくりあげることができたり。そう。あなたにとってピンチは、最大のチャンスにかわっていくのだ。だから、悪いことがおきたときや苦しい状況におちいったときは、そのまわりに新しい自分への入り口がないか、目をこらしてみよう。やる気がおきないときは、わざと自分を危機に追い込んでみるのも一つの方法かもしれない。仕事に満足できないときはそれをやめて何もない状態をつくってみる。恋人とうまくいっていないときはきっぱり別れて一度孤独になってみる。追い込まれてシンプルな状態に身を置けば、自分がほんとうに何を求めているかが見えてきて、未来への一歩を踏み出せるはずだ。 -
欠けているピースを探そう
何をやろうとしても自信がもてない。不安が先に立ってしまう。蠍座でそんなネガティブな思考をもつ人は、過去に自分の存在を否定されるような体験や、何か満たされなかったことを引きずっている場合が多い。でも問題はそうしたトラウマがあること自体じゃない。自分でそれを見ないように封印してしまっていること。正体不明の不安を抱え、前に進めなくなってしまう。もしあなたがネガティブ思考から抜け出せないでいるなら、心の中にある闇の部分を直視してみよう。満たされない何かがあるなら、欠けているピースを探す旅に出よう。親との関係、いじめられた体験、友達との別れ、自分を傷つけた大人の一言……。自分を臆病にしている過去に正面から対峙してみる。もちろん、だからといってすぐに心に光が射すことはないかもしれない。でも、闇を正面からとらえて意識をすれば、それが自分のすべてを覆っているわけではなく、ごく一部にすぎないことがわかってくる。すべてに不安を感じる必要はなくて、その部分を抱えたまま前に進んでいいということに気がつく。たとえば、過去のいじめが原因で自分をアピールすることに恐怖を感じているとわかったら、しばらくはまわりに知られないように夢をあたためておこうと考えることができる。逆に、欠けたピースが見つかったら、それを埋めることを人生の目標にしたっていい。小さい頃、父親に愛されなかったせいで男性に父親的なものを求めているなら、開き直って理想の父親のような恋人を探すことで、過去のバランスの悪い恋愛を乗り越えることができるかもしれない。闇や欠落を恐れる必要はない。前を向くことさえできれば、それは逆にあなたに人間的な深みさえ与えてくれるだろう。 -
ギリギリまで味わい尽くす
蠍座のあなたは、自分の目標や夢が見つかったら、とにかくとことんやってみることが大事。いくら好きなことでも、始めてみたらうまくいかなくて壁にぶつかることもあるだろう。周りがどんどん進んで自分だけが取り残されていると感じることもあるかもしれない。でも、そんなことは気にしなくていい。人の評価や時代の変化も関係ない。目標を達成するまでぶれずにひとつのことを続けていこう。仕事だったら会社からクビを言いわたされるまで。お店をやるならお客さんが最後のひとりになるまで。趣味でも同じこと。旅行が好きなら、いきたいと思える場所を全部、マンガが好きなら読む本がなくなるまで。そうしたら、いつのまにかまわりの景色も変わってくる。あなたがやろうとしていることの理解者が少しずつ増えて、時代を超えた存在として評価を得るようになるだろう。もし、とことんまでやって、それでもダメだったら? それでも大丈夫。ぎりぎりまでやり尽せば、味わい尽くせば、悔いなく次に移っていくことができる。そして新たなフィールドで頭をきりかえて、今度は成功することができる。いったんやると決めたら中途半端ですまさない誠実さは、ほかの星座にはない蠍座の特徴。そのいいところを発揮して、幸せをつかもう。成功するまで続ければ、絶対に失敗することなんてないのだから。 -
WORDS
ひとつの手が
私のもうひとつの手を
とても強く求めているの
ビョーク ミュージシャン
1965/11/21生まれ
「ビョークの世界」
(イアン・ギティンズ著、中山啓子訳)より
私はいつも
自分のできない
ことをしている。
そうすればできる
ようになるからだ。
パブロ・ピカソ 画家
1881/10/25生まれ
蠍座の君へ
やりたいことは何か?やる気を出すには?より
シリーズ累計33万部突破! 今までになかった星座の本「もっと自由に、もっと自分らしく生きるための星座の本」★蠍座の心の風景をあらわした、幻想的な写真の数々。★蠍座の人へ、鏡リュウジからのメッセージ&アドバイス。