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ぽっちゃり女子が幸せを手に入れた最強の婚活方法とは

ぽっちゃり女子で自分に自信がなくても、料理が下手でもできる、最強の婚活方法をご紹介します。

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目次

  1. ○ぽっちゃり女子、最強の婚活方法
  2. ○料理ができなくても胃袋はつかめる! とっておきのテクニック
  3. ○サンドイッチすら作れなくても胃袋はつかめる
  4. ○まとめ:料理ができなくても男性の心を鷲わ しづかみにする技術
     

    料理下手女子

    「い、妹よ~!」
    心のなかで私はさけんでいた。
    いつもの入会カウンセリングに現れたのが、私のような結構なレベルに進化してしまったぽっちゃり女子だったからだ。ゆうなさん33歳である。
    「大西さぁん、はじめましてぇ!」
    つやつやした顔に満面の笑みを浮かべている。
    「いきなり質問なのですが、お料理ってできますか?
    この質問を最初にするには理由がある。私のようなぽっちゃり女子は、婚活の機会が減る。「太っている人はお断り」という男性は全体の3分の1ぐらいいる。言わなくても、写真を見せて断る男性がさらに3分の1。
    だから、太っていても会ってくれる男性は全体の30%ぐらいしかいない。体型だけでお見合いの機会が奪われてしまう。そこで、「太っているけど◯◯」というネタ探しをする。一番効果的なのが、「料理」なのである。
    「えー、仕事忙しいし。料理嫌いだし。一人だから出来合いのものを買ったほうが料理するよりかえって安いし。あはは、ほとんどしたことがありません」
    ――ううっ、がっくり……。
    「そうですか……。すごく言いにくい話を今からしてもいいですか」
    「え、なんですか?」
    「あの、このままぽっちゃりしたままだと、機会がかなり減ってしまう可能性があるんです」
    私は、ぽっちゃり女子はお見合いのチャンスが3分の1になる話をした。
    げげげっ。お見合いの世界も現実と同じく、太っているといろいろ不利なんですねぇ
    彼女は、遠い目をした。確かに、お見合いもまた現実である。
    「大西さん、なんとかなりませんか?」
    「うーん、ならなくもないですが……。これからお話しする方法はできる人とできない人がいますね。まあ7割が『できない』って言いますけど聞きますか?」
    「私、本当にもう結婚したいから、なんだってしますよ
    彼女は鼻息を荒くして答えた。
    • ぽっちゃり女子、最強の婚活方法

      「ゆうなさん、ぽっちゃり女子の婚活必勝法は3つですね。
      1つは、年齢を10歳以上年上もOKにすることですね。男性は、10歳以上年下の女性を紹介するとなると、かなりのことについて目をつぶってくれます。ただし、オジサンは嫌っていう女性は多いですからね。10歳以上でもOKという女性は全体でいえば、2割いるかいないかですねぇ。
      2つめは、地域を広げるってことですね。都会にいる女性は田舎に行きたがらないので、どうしても田舎の男性はお見合いの機会が減るんですね。そこで、田舎に行ってもいいよっていう女性が現れたら、それだけで感謝されますね。ディープな田舎であればあるほど、効果的です。
      3つめは、年収の低い男性を狙うってことですかね。年収200万円台、300万円台の男性は、30代前半に40%以上います。しかし、同年代の女性の8割以上が年収400万円以上を希望しているので、彼らならぽっちゃり女子でもOKとなりやすいです」
      ゆうなさんは、ウィンナーコーヒーに砂糖を3杯ほど入れながら、答えた。
      「なるほどですねー。私は1つめと3つめはOKですね。
       今、仕事がとても楽しいので、2つめはナシで
      「ゆうなさんは、お仕事は何をされているのですか?」
      「実は、こう見えて、社長秘書なんですよっ! 社長は70代のおじいちゃんで、もう10年以上のお付き合いですね。年収も500万円以上ありますし、男性の年収が低くても大丈夫です。とはいっても、社長が明日死んでもおかしくない年齢ですけどね。あははー」
      思わず私も「ぶっ」とふき出してしまった。彼女と友達だったらいつも笑い合えるだろうなぁ。明るいし、親しみやすくていい子だ。
      彼女はその直後、入会した。ゆうなさんは、30代前半なので、お子さんを希望する男性の対象になる。あと5年遅いと、お子さんを希望する男性の対象からはずれ始める。だからぽっちゃり女子は特に早く婚活を始めたほうがよいのだ。
      私は、すぐにお見合い相手を紹介した。

      フミヤさん 優しくおっとりしている。都内で一人暮らし。
      年齢:43歳 職業:公務員 年収:約700万円
      結婚歴:バツイチ(お子さんなし)

      紹介した理由は、2つある。
      1つは、フミヤさんが内面重視で女性を探していたことだった。とにかく明るい女性がいいということだった。そういう意味では、ゆうなさんは、面白いし明るいのでぴったりだった。
      もう1つは、フミヤさんが「ぽっちゃり女子OK」だったことだ。前の奥さんがとても綺麗な人だったのだけれど、性格がとてもキツく、思い通りにならないと手がつけられない人だったそうだ。それで、美人を嫁にもらうのは危険だと思い、ぽっちゃりさんとか、どちらかというと言い方は悪いが、容姿が良くない女性から紹介してほしいという希望だった。
      フミヤさんのように若いときに美人で失敗した男性は、ぽっちゃりや容姿にコンプレックスのある女性とのお見合いを好む傾向がある。
      だから、「どうせ私なんか」とウジウジするより、ゆうなさんのように、「あははー」と明るく生きるほうが婚活のチャンスも増える。
      そして、彼女は、この1回のお見合いで結婚が決まったのだ。
      後日、彼女が婚約の挨拶に来てくれたときに、予想もしない話をしてくれた。
    • 料理ができなくても胃袋はつかめる! とっておきのテクニック

      フミヤさんは、結婚歴があるからなのか、女性を丁寧にリードしていた。食事も全て、彼がごちそうをしていた。
      「こんなにごちそうになって申し訳ないです」
      「いえいえ、僕は男だから気にしないでください」
      こんなやりとりが続いた。
      フミヤさんの青春時代はまだバブルの香りが残っていて、男性が金銭を全部負担するのが当然だったという。しかし、ゆうなさんは物心ついたときにはバブルが崩壊しており、割り勘文化にどっぷりつかっていた。10歳の歳の差はどうしてもジェネレーションギャップが生まれる。
      フミヤさんが、「いいんだよ」と言っても、ゆうなさんの気が済まなかった。
      そこで、彼女はある秘策に出た。
      「フミヤさん、今度ドライブに行きませんか?」
      「うわぁ、楽しそうだねぇ。ぜひ行こう!」
      「私、お弁当作ってきますから、楽しみにしておいてください」
      「手作りお弁当まで! 嬉しい!」
      普段落ち着いていて喜怒哀楽を表に出さないフミヤさんが、満面の笑みで喜んでいたという。
      「え、ちょっと待って!」
      私はそこまで話を聞いて、ある疑問がわいた。
      ゆうなさん、たしか料理できなかったですよね
      「はい、そうですけど」
      「じゃあ、ヤバかったんじゃないですか。お弁当だなんて!」
      「フフフ、秘策があったんですよねー」
      ゆうなさんは、不敵な笑みを浮かべて言った。
      ずばりサンドイッチです! はさめばいいだけですし、あははー」
      「た、確かに!」
      「でも、落とし穴があったんですよー」
      「落とし穴?」
      ――はさむだけのサンドイッチにどんな落とし穴があるというのか?
      「大西さん、サンドイッチってね、はさむだけじゃないんですよね。切らないといけないんですよ。で、中身を入れすぎて中身が飛び出してとんでもなく汚い状態になったんです」
      彼女は話の続きをしてくれた。
    • サンドイッチすら作れなくても胃袋はつかめる

      さすがのゆうなさんも、慌てた。当日の朝にサンドイッチを失敗してしまったのだ。材料はもうない。やり直せない。出発まであと1時間だ。
      すってーん!
      足元に転がっているものにひっかかり転んでしまった。それは、炊飯器との久しぶりの再会だった。
      ん! 今からでもおにぎりなら作れるかもっ!
      ほこりかぶった米びつに、無洗米がわずかに残っていた。お急ぎモードなら、30分ぐらいで炊ける! それにおにぎりなら、握るだけっ!
      さらに昔ダイソーで買ったおにぎりを作るプラスチックの型が戸棚から出てきた。彼女に追い風が吹いてきたのだ。
      米を炊いている間に、コンビニへダッシュした。海苔の佃煮、梅干し、味付け昆布、海老天、そして唐揚げを買った。
      おにぎりを素早く完成させ、買ってきた唐揚げをお弁当箱に盛りつけた。こうして立派なおにぎり&唐揚げ弁当を完成させたのだ。
      「わあ、なんて美味しそうなお弁当! ありがとう」
      何も知らない彼は、お弁当箱を開いて感激していた。
      「食べる前に、これっどうぞ」
      ゆうなさんは、かわいいくまのプーさんのケースからおしぼりを出した。
      「うわー、用意周到だね。嬉しい」
      「食べ終わったら、ここに入れてね」と、ゆうなさんは、スーパーマーケットの袋を出した。
      お弁当のゴミを入れる袋もちゃんと用意していたのだ。
      食べ終わる頃には、もうフミヤさんの胃袋は完全にゆうなさんの手に落ちた。
      現在、ゆうなさんはお料理教室に通っている。彼に好きな食べ物を聞いて、それらのメニューを教えてくれるところを探しあてた。
      お料理教室に行くタイミングは、プロポーズ後でOKだ。数カ月あれば一通り習うことができる。最後までぬかりのない、ゆうなさんなのだった。
    • まとめ:料理ができなくても男性の心を鷲(わし)づかみにする技術

      1 ドライブデート、ピクニックデートを提案すべし

      2 失敗の危険が少ないおにぎり弁当を作るべし

      3 おしぼり、お弁当のゴミ袋を用意して、女性の細やかさを見せるべし

        食べ終わるまでが料理である

となりの婚活女子は、今日も迷走中

大西明美

かんき出版

第3章 男心をがっちりつかむ女性たちより

結婚相談所で起きている本当の話! 私、この本の原稿を読んだら結婚出来ました! ―30歳 書店員 年下男に捨てられる女、結婚できる女 SNSで自爆する女 インスタグラムで男の心をつかむ女……。 「◯◯したらうまくいきます」という上っ面だけの婚活テクニックでは、そのテクニックが自分に役立つかどうか定かではありません。 だから、本書ではあえて徹底的に現場の生々しい具体例を全ての章に入れ込んであります。 婚活中の人たちが「こういうことあるよねー」という「あるある」の事例を読むことで、問題意識を呼び起こし、具体例に登場する男女への徹底取材から導き出された、本当に役に立つテクニックを提示してあります。 全事例は、エグいほどの現場事例です。結婚相談所で起こる醜いドロドロとした人間模様も描かれています。 ただ、笑って読めるようなエンターテイメント性もしっかりと入っています。 これらの工夫によって、この本は、従来の婚活本では絶対に得られなかった解決策を身につけられるようになっています。

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