目次
- ○もらえるものだけでオトコを選ぶのは、そろそろ卒業しない?
- ○うふふ。愛のダメ出しよ♡
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もらえるものだけでオトコを選ぶのは、そろそろ卒業しない?
「子どもと大人の違いって何?」と質問されたら、アタシ(高山真)はいつも「もらいっぱなしが子ども。与えることもできるのが大人」と答えています。今回のご相談は、大人になりかかっている方からいただきました。
「学生時代からの彼、Aくんと一緒にいようか、年上の彼、Bさんに飛び込もうか悩んでいます。社会に出てから2年、Aくんとのつきあいに物足りなさを感じるようになったとき、異業種交流会でBさんと出会いました。誘われるまま食事やドライブに行き、ギャラリーや歌舞伎に連れて行ってもらうことも。一方Aくんとは、地元で会って家飲みして、と単調な日々。ただ、安心するしラクです。また、Bさんの前では背伸びしてしまい、本来の自分を出し切れないな、と思うことも。ふたりの間で気持ちが揺れています。今後、私は何を指針に結論を出せばいいのか、教えてください」(22歳・メーカー勤務)
やだ、モテ自慢ね! 若い子って、無意識に、でもきっちりと「同時期にふたりのオトコとラブな私」アピールしてくるからタチが悪いわ! って、ウソよ。うふふ。アタシも決してモテるタイプではないけれど、今までに「どちらを選ぶか」という岐路に立たされたことは何度かあります。あとになって「出会いが、せめて1年ズレていてくれたら、どちらとも楽しい時間が過ごせたのに」と振り返ることも、一度や二度ではなかったわ…。なーんて、ゲイバーのママみたいなツッコミを入れた次の瞬間に、アタシもきっちりと「同時期にふたりのオトコとラブだった私」アピールをしてみたわ。ほほほ。確信犯な分、よりタチの悪さが際立つわね。意地悪ついでに言うわけではないけれど、あなたの「何を指針に結論を出せばいいのか」というご質問にはお答えできないの。残念ながら、それは他人には決して見えないから。あなたが自分自身と向き合って、見つけるべきものなのです。一緒にいると刺激をもらえる人とつきあうべきか。それとも、安心感をもらえる人とつきあうべきか。答えは完全に人それぞれ。「どちらが正解か」という問題ではありません。「刺激的な情報や教養、生活は自分ひとりでも追求できる。だからパートナーには癒しを求めたい」という人も、男女問わず多いしね。もう一度、この本の原点に立ち返らせていただくわね。「マナーとは『それを体に染み込ませていれば、自分も相手もいい時間を過ごすことができる』という約束ごとである」アタシはそう思っています。だからこそ、あなたには、「自分が何を欲しがっているか。何を心地いいと思うのか」ということをしっかり考えてほしい。AくんやBさんに対するのと同じくらい、自分自身に誠実であってほしいのです。アタシは、アタシの正解をあなたに押しつけたくない。あなたにも自分自身にも誠実であろうとすれば、アタシの答えはこれしかなくなるの。ただ、ひとつだけつけ加えるのなら…。AくんとBさん、それぞれから与えられるものはわかったわ。では、あなたは何を与えられるの?人間関係は、ギブアンドテイクで成り立っています。相手から与えられる一方、もらう一方では、関係なんて、終わるのが早まっていくだけよ。「Aくんは物足りない」「Aくんとの関係は安心するけど、単調」と言うけれど、だったらあなたが、Aくんの成長を、あるいはふたりの成長を促すような、刺激的なファクターをもち込んでもいいんじゃない? そういう視点がまるっと抜け落ちているのが、それなりに年齢を重ねたアタシにはどうしても気になったのです。Bさんも現在は、「経験も知識も少ない年下の女子に、いろいろ教えてあげる」という喜びを享受しているのでしょう。でも、悲しいかな、すべての喜びは必ずすり減る運命にある。「新鮮さ」が薄くなっていくのは、仕方がないことなんです。Bさんの喜びがすり減ってしまうのが何年後かはわからない。でも、そのとき、年齢を重ねたあなたが、新しい「何か」をBさんに与えることができるか。Bさんとの交際が長続きする秘訣は、そこだと思うわよ。今回のことは、「オトコを選ぶ指針」の問題ではないとアタシは思います。どちらを選んだとしても、遅かれ早かれ次の課題が見えてきちゃうもの。そうではなく、「私という人間が、人に何かを与えられるようになるには、どうすべきか」という視点から、人間関係を考える…。そのきっかけになったら、アタシはそれがいちばん素敵なことだと思います。「対・男性」だけでなく、「対・自分自身」でも、もっと真剣に、もっと欲張りに、可能性を見つめてみましょうよ、ね? -
うふふ。愛のダメ出しよ♡
ちょっと意地悪になるわね。
受け取るばかりじゃ先がないわ。
あなたは彼らに何を与えられるの?
恋愛がらみ。
もらえるものだけでオトコを選ぶのは、そろそろ卒業しない?より
「知的ゲイは悩める女の共有財産」とジェーン・スーさんも本書を絶賛! マツコ・デラックス、ミッツ・マングローブ両氏とも旧知の間柄、フリーランス編集者でエッセイストの高山真、待望の新刊は「愛のダメ出し」満載の新感覚幸福論です。