目次
- ○モラ夫の話を聴くときは、聖母マリアの心で共感しよう
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モラ夫の話を聴くときは、聖母マリアの心で共感しよう
モラ夫の話は、最後までちゃんと聞いてあげてください。決して話の腰を折ってはいけません。とにかく話を聞くことが肝心です。そして聞くときは手を止めて、「わかるわかる」「そうだよね」とうなずきと相づちを忘れないでください。モラ夫が話しかけてきたときには、面倒でも手を止めて相手に目線を向けて、「あなたの話を聞きたい」という気持ちをアピールしてください。忙しくて、何かやりながら話を聞いてしまうことが多いと思いますが、短い時間でもいいので、聞くことに専念してください。どんな人も、話を聞いてもらえることはとてもうれしいのです。そこから信頼も生まれます。モラ夫は自分の話したいことや思いを言うだけ言って、それをきちんと聞いてもらえることで満足し、そこで初めて相手の意見を聞き入れる余裕が出てきます。これはカウンセリングでいう「傾聴」です。傾聴とはただ「聞く」のではなく、14の心を傾けて「深く聴く」ことです。1 「美」しい心で聴く
2 「新」しい心で聴く
3 「広」い心で聴く
4 「楽」しい心で聴く
5 「嬉」しい心で聴く
6 「面」白い心で聴く
7 微「笑」みの心で聴く
8 素「晴」らしい心で聴く
9 「悲」しい心を聴く
10 「苦」しい心を聴く
11 「愛」しい心で聴く
12 「労」わる心で聴く
13 「憂」う心で聴く
14 感「謝」する心で聴く
たとえ、話の途中で「ああすればいいのに」「こうしたほうがいいのに」などと思っても、話が終わるまでは相づちと共感だけにしてください。そして相づちや共感は、「落ち着いた声で穏やかに」が基本です。どんなにつまらないと思っても「聞きたくない」という態度を顔に出したり、目も合わせず、壁を見ながらため息、なんてしないでください。余計なモラスイッチを押してしまうことになりますから。聴くことを楽しめるようになるといいですね。傾聴は相手を受け入れ、共感する心が大切です。慣れるまでは本当に難しいものですが、傾聴されることでモラ夫は「話を聴いてもらえた」と満足し、あなたに対して安心感を抱きます。モラ夫との心の距離も、少しずつ縮まっていきます。では、「共感」はどのように行えばいいのでしょうか。簡単な例を挙げてみます。❶同意して繰り返す
「仕事がイヤなんだ」→「そうなんだ、仕事がイヤなんだね」
❷自分の言葉に言い直す
「仕事にやる気が出ないんだ」→「そっか、仕事に行きたくないんだね」
❸相手の感情を自分の言葉に置き換える
「今日会社を休みたい」→「疲れてるんだね」
❹自分の言葉に言い直して、相手の感情を自分の言葉に置き換える(❷❸を同時に行う)
「今日会社を休みたい」→「疲れているから、会社に行きたくないんだね」
「傾聴しながら共感する」。このテクニックを覚えれば、モラ夫はあなたに話を聴いてもらうことが快感になるので、進んで話をするようになります。注意したいのは、疲れていると、どうしても話を聴くことが面倒になり「だから」「それで」などと言ってしまうときがあります。それを言ってしまうとモラスイッチ発動のきっかけにもなりますから、自分が言われて悲しい言葉は言わないように気をつけてくださいね。言葉って本当に大切です。言葉ひとつでわかり合えるし、けんかにもなります。話をしてくれるようになるのはいいのですが、じょう舌になったときのモラ夫は「お前はバカだから、わかるはずないけどね」と人を見下した言葉を必ず入れてきます。でも、ただの口癖だと思って、気にしないでください。いちいちイラッとしていたら、モラ夫とは暮らしていけません。悪気はないので、聞き流しましょう。傾聴のテクニックを使ってモラ夫の会話を引き出すことで、ストレスの原因を聞き出したり、話をさせることでモラ夫のストレスを発散させることもできます。最初は難しいですが、「聴き上手になること」はどんな人とお付き合いするときも、絶対に役立つあなたの必殺技になりますよ。いつ、どんなときでも傾聴するのは面倒ですが「日々修行」、傾聴をマスターすると「人徳者」になれると思って気長に続けてみてください。
モラ夫のトリセツ: モラハラ夫と幸せに暮らす、秘密のテクニック
第3章 手のひらで転がす魔法のテクニックより
暴言や無視をされても、優しい時は好きだから嫌いになれない。 別れを選ぶべきかどうか悩む女性に贈る、心に響くアドバイス。モラ夫への接し方とあなた自身の感じ方を上手にコントロールする方法をお教えします。 心を壊すことなく、自信を取り戻すことができますよ。