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【精神科医執筆】同棲の前に知っておきたい理想の間取り
好きな人との新生活!そうなると、物件選びもひとりの引越しよりもドキドキワクワクするものです。しかし、一人暮らしで選ぶお部屋と二人以上で住む場合のお部屋とでは選ぶ基準が異なります。ふたりの絆を深める部屋選びの基準を精神科医の観点から書かれた記事をご紹介します。
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目次
- ○一人の空間と二人の空間の違いを理解しよう
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一人の空間と二人の空間の違いを理解しよう
何かの更新をきっかけに、 同居したり結婚したりするケースは、わりと多いですよね。私の周りでも、専門医などの更新の際に、一度更新してまた苗字が変わって申請し直すのが大変だから、という理由で結婚するドクターカップルの話もよく聞きます。医師免許は一度国家試験に合格すれば一生涯ですが、この専門医は一回取得すればよいというものではなく、多くは5年ごとに一回、試験やレポート提出、講習や研修を受けるなどして更新をしなければなりません。私もキャリアアップのため研修を積み、卒業後6年目に精神科の専門医と精神保健指定医の受験資格を満たし、専門医は学会の認定試験を受け、指定医はケースレポートを厚生労働省に提出し(国家資格です)、それぞれ合格して資格を取得しました。「専門医」とは、それぞれの診療領域における適切な教育を経て、十分な知識・経験を持ち、患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師と定義されます(日本専門医機構による)。引っ越ししてから間もなく彼とのお付き合いが始まって、それから2年が経った物件の更新時期は、お部屋も交際もステップアップをするのにはちょうどよいタイミングでした。一人暮らしで選ぶお部屋と、二人以上で住む場合のお部屋とは、選ぶ基準が違ってきます。もちろん、子どもや家庭を持つことを想定したり、家相学的な要素も考慮しなければなりませんが、その前段階で大事なのは、パーソナル・スペースです。パーソナル・スペースとは、人が誰しも持っている、自分の周囲に存在する心理的な縄張りのことです。通常は半径1~2メートル程度で、そのスペースに他人が侵入すると、ストレスを感じる領域のことです。満員電車やエレベーターなどで見ず知らずの人に近寄られると、なんとなく不快に思いますよね。これはパーソナル・スペースを侵されているからなんです。パーソナル・スペースは相手との親密度に比例して狭くなり、恋人や家族などの親密な関係では、45㎝以内と言われています(パーソナル・スペースの提唱者である、アメリカの文化人類学者エドワード・T・ホールによる)。しかし、いくら恋人や夫婦でも、しょせんは赤の他人だったわけです。四六時中一緒にいたらストレスも溜まりますし、喧嘩をした日には、相手の顔も見たくない! となりますから、そんな時にいつまでもずっと一緒にいたら、ますます険悪ムードになってしまいます。ですので、自分一人だけの空間、パーソナル・スペースを確保することが重要で、最低でも2DK〜2LDK、それぞれの部屋を持つことが同居生活を長続きさせるコツです。私の知り合いでも、自宅が妻と子供が生活するスペースでいっぱいになってしまい、自分の居場所がなくて居心地が悪いから、あまり家に帰らないで事務所に寝泊まりしている、という男性の話はよく聞きますよ(笑)。さらに、「自分を癒してくれるのは、飼い猫だけだ!」と言う方もいましたね(笑)。恋人や旦那さんが、帰りたいと思うような居心地のよい家、自分の居場所であるお部屋を確保することはとても大事ですね。それからもう一つ。私の友人で、とっても仲良しのご夫婦がいるんです。その友人に『夫婦円満の秘訣は?』と聞いたところ、「寝室を別にすること!」と言っていました。友人の旦那さんは、わりと筋肉質で体育会系。友人は色白で細身。とにかく寝室の温度調節で毎晩のようにモメていたらしいのです。旦那さんは部屋の温度をなんと19度に設定、友人は寒がりのため30度にいつも設定していたようです。これではモメないはずがありません(笑)。しかも、友人はナースで、旦那さんは外科のお医者さん。看護師さんは不規則勤務だし、旦那さんも勤務時間は不規則でいつ帰ってくるかわからないし、当直やらオンコールやらもあって、二人とも生活時間帯がまったく合わない。なので、どちらか一方が寝ている時に帰宅して、お風呂入って着替えて……なんてやっていると、クローゼットや鏡台が寝室にあるから、目が覚めてしまう。そんなこんなでいろいろとストレスが溜まり、思い切って寝室を別にしたところ、快適なお部屋で十分睡眠がとれるようになり、さらに、エッチの回数は減ったけれども、その分より濃厚な(笑)夫婦生活を営むようになり、ますます夫婦円満、絆も深まったそうです。やっぱり、それぞれの部屋を持つことは重要ですね。
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EPISODE2 駅近暮らしから「二人の暮らし」への大変貌より
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