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【精神科医執筆】とにかくしつこいストーカーの対策方法

ストーカー被害の事件は年を追うごとに増加しています。そもそもストーカーは、相手を何とかして振り向かせたい、自分の思いどおりにしたいなどの思いや、相手も自分のことが好きなハズという思い込みによって生じるものだと言います。とにかく話が通じないストーカーから身を守るには、どうしたらよいのでしょうか。精神科医の著書で対処法をチェックしてみましょう。

高木希奈(精神保健指定医)

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目次

  1. ○相手は病気の可能性大、前向きかつ積極的な対処で
     
    • 相手は病気の可能性大、前向きかつ積極的な対処で

      昨今のエスカレートするストーカー問題を度々目にします。
      ストーカーになる理由として、相手をなんとかして振り向かせたい、自分の思いどおりにしたい、もしくはフラれるなどしてその恋愛感情が満たされなかった場合に、自分と同じつらさを相手にも味わわせてやろうと嫌がらせをする、または、相手も自分のことが好きなはず、という思い込みなどが挙げられます。
      自分だけに優しくしてくれる、生涯のパートナーであるという彼の思い込みから徐々にストーカー化していきます。
      私も以前、お付き合いをしていた彼が、別れた後にストーカーになってしまったことがありました。毎日、電話やメールを何十回もしてきたり、駅や家の前で待ち伏せしたり、ある時には泥酔して玄関の前に倒れていたこともありました。また、深夜に「クスリ(市販薬)を大量服薬した……」と、呂律ろれつの回らない状態で電話をかけてきたこともありました。〝それを相手にしていたらますます助長するだけ!!〟と、ひたすら関わらないようにしていたところ、少しずつストーカー行為は減っていきましたが……。
      また、以前同じ病院で働いていた元上司の先生が、統合失調症の担当患者さんに「○○(上司の先生の下の名前)と付き合ってるの♡」という強固な妄想に取りつかれ、関係者以外立ち入り禁止の医局にまで侵入してきたり、どこでどう調べたのか深夜に主治医の自宅まで来てしまい、大声で「○○~!!○○~!!いるんでしょ~!!出てきてよ~!!」などとドアを激しく叩きながら叫ぶものだから、近隣住人に警察を呼ばれた、という騒ぎもありました。当然その先生は引っ越しましたけど……。
      これは、疾患からくる妄想がもとでストーカー化してしまうというケースです。思い込みがひどくなり、あり得ないことを確信するようになると、妄想に変わります。これは精神医療従事者全般に言えることですが、他科に比べると患者さんから妄想を持たれやすく、ストーカーに遭いやすいと言えるでしょう。
      相手に厳重注意を与え、結果大学をやめたとしても、相手がまた出没する恐れには変わりありません。常に不安がつきまとっているのですから、いつもビクビク緊張しながら暮らしていかなければいけないと思うと、ゆっくり休むこともできません。
      でも、思い切って休学、引っ越しをして、心機一転、新しい生活を始められたことは、確実に一歩前進であると思います。がんばってほしいです。

間取りの恋愛心理学

高木希奈

三五館

EPISODE7 とにかくしつこいストーカーを一発撃退より

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