目次
- ○おしゃれなスニーカーは、平成時代のモテ靴新定番
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おしゃれなスニーカーは、平成時代のモテ靴新定番
私が20代の頃は、まだまだ女性の社会進出が進んでいませんでしたから、日本の男性は、か…可愛くて
き…きれいで
く…寛げて
け…謙虚で
こ…子供っぽいところのある
女性がいいのかな? とずっと思ってきました。靴で言えば、甘くて安心感のあるバレエシューズのようなイメージです。1人で様々なことを抱え込み、人に頼れずがんばりすぎる性格だった私は、この「かきくけこ」の靴が履けませんでした。人からは「1人で大丈夫だよね」と言われても、自分に自信がなく、仕事でもプライベートでも落ちこむことが多かったのです。あれから時代は変わり、多くの女性が活躍する社会になりました。けれども、まだまだ「出る杭は打たれる」と悩む女性の話を聞きます。「同僚の男性を論破して嫌われました」「男性の上司には、提案より相談の方がいいみたいです」という話はまだまだ多いのです。やはり、周りから求められる「女性」像に合わせて、本物とはかけ離れた自分を演じないと辛くなる空気感なのかな、と思っていたところ、ここ5年くらいの新人研修や若手社員研修では、少し変わってきたと感じるようになりました。それは、今どきの優秀な若い女性達は、また違った「かきくけこ」の靴を履いているように見えたのです。それは、とても自分らしい「かきくけこ」の靴なのです。か…かしこくて
き…器用で
く…口うるさくなく
け…ケロっとしていて
こ…ごきげん
靴でいえば、おしゃれで個性的な、コラボスニーカーのようなイメージです。脚が長くスタイルのいい平成ガール達にとってのスニーカーは、おしゃれのアイコンアイテムです。スポーツメーカーだけでなく、各メゾンが洗練されたデザインのスニーカーを次々と発表し、コラボ商品も豊富で、選びきれないくらいすてきなスニーカーが登場しています。私と同世代のH恵さんは、この今どき靴をうまく履きこなしていました。大手メーカーの部長代理という立場ながら、親しみやすく、誰にでも隔たりなく接する人でした。若手が興味のあること、ゲームやアニメなどにも関心を持ち、先入観なく積極的に知りたがっていました。また、ファッションも「セレカジ」と呼ばれるセレブのカジュアルスタイルのような着こなしで、トレンチコートやファーコートなどの大人びたアイテムに、コンバースの白のスニーカーを合わせるようなコーディネイトが得意でした。今の洋服のトレンドは、リラックスモードなので、袖や身頃、ボトムのデザインもゆったり系が多く、合わせる靴はハイヒールではなく、スニーカーがぴったりなのでしょう。チュールのフレアスカートなどのガーリーなスタイル(少女っぽいスタイル)に、スニーカーを合わせてH恵さんが登場すると、後輩にとってはリラックスできる相手だと感じるのかもしれません。今どきのスニーカーは、一緒に楽しんでくれそうなポップ感があり、相手を癒す、安心させるリラックスアイテムでもあるのです。自分も無理をしない、そして相手にも無理をさせない、カジュアルで肩の力の抜けた居心地の良い関係性を望むときに、ぴったりの靴です。デートにもヒールを履いていくより、スニーカーを履いていく方がモテる時代なのかもしれません。H恵さんを見ていると、今の若い世代に無理に合わせるのではなく、常に好奇心を持って、柔軟に対応し、自分自身も進化し続けているように見えました。この若い世代の感覚を理解しながら仕事をしているから、今の立場にまで上り詰めたのではないかと感じたのです。H恵さんの履くおしゃれスニーカーは、平成時代を生き抜く進化靴なのです。
時代に合った靴を履けば、あなたはずっと「新しい人」でいられる。
すてきな靴が一歩ふみ出す自信をくれる
Chapter3 一歩踏み出す女性たちが選んだ7足より
靴を捨てることからはじめる、運命の7足の選び方。GUCCI JAPAN(現 株式会社ケリングジャパン)顧客獲得数NO.1の元販売スタッフ・横田真由子が語る、あなたの人生を変える7色の靴の選び方。