目次
- 全国の有名ブランド
- ストレス栽培方法
- トマト兄弟(まんが)
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「トマトは野菜か果物か」という論争がありました。
100年ほど前のアメリカで、関税をめぐって最高裁まで争われた本当の話です。
その時には「トマトは野菜なり」という結論でしたが、現代では果物ほどに甘くフルーティーな「フルーツトマト」が栽培されています。
このフルーツトマトは高糖度の新品種ではなく、50年以上前から流通しているトマトの品種を用いてストレス栽培で育てているのです。本来は大きく育つ品種なのに、根から吸い上げる水を抑制することで、果実サイズは大きくすることなく、糖度を上げるわけです。
普段食べている大玉トマトは糖度が4~5度。フルーツトマトの糖度は8度を超えフルーツ並みの甘さといわれています。 -
全国の有名ブランド
「熊本県の塩トマト」「高知県の徳谷トマト」「静岡県を中心としたアメーラトマト」などが有名です。
どれもデパ地下で贈答箱に入った高級品として流通し、一箱2000円以上のお値段。糖度が高ければ、値段も上がるんですね◇アメーラ
ストレス栽培で、甘みと酸味が凝縮され、濃厚なトマトに。
◇ぜいたくトマト
もともと水を吸いにくい品種で、濃い味の甘みとうま味がある品種。20数世代の交配を重ねて開発されています。
◇フルティカ
皮がやわらかく、糖度が高い品種。果肉もみずみずしく食感が良い品種。
◇ラブリーさくら
糖度も高く、全体のバランスが良い、ミニトマトの品種。
◇アマルフィの誘惑
ゴルフボールサイズで、濃い赤。かむごとに甘みが感じられます。
◇ファースト
昭和初期からある、伝統的な品種。多くのフルーツトマトで使用されています。とんがったお尻が目印。
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ストレス栽培方法
トマトにストレスをかけて栽培しますが、その方法は1つだけではありません。高糖度にするために、栽培農家は試行錯誤を繰り返し、新しい栽培法が生まれています。
トマトにとっては苦行荒行の数々ですが、日本人は甘い野菜に目がないので、これもしかたのないことでしょう。トマトよ、許せ! -
「密植による栽培」
混み合ったスペースに植え付け栽培する方法。密植されたトマトは、その環境に負けじと早く生長します。この競争ストレスを利用する栽培で、技術的には簡単ですが、ストレスが小さいため、糖度7度前後のようです。「極力水を与えない栽培」(アメーラトマトなど)
植え付けて根が張り出したら徐々に水やりを少なくし、開花後は特に水を与えすぎないようにします。根の伸びる範囲を制限してやることで、株が水を吸い上げることを制限し、実を充実させます。「塩分を含んだ土壌で栽培」(徳谷トマト、熊本県の塩トマト)
海岸近くで海水をかぶった畑に植え付けます。塩分がトマトの水の吸収を抑えるので、水を与えない栽培法に似た結果が得られます。 -
トマト兄弟(まんが)
ヒミツがまる見え! 「おいしい!」の断面
甘味の中身
喫茶店で食べるなつかしい「ナポリタン」。みんな大好き「カレーライス」。なぜか無性に食べたくなる「カップ麺」。口に入れたとたんに「おいしい! 」と感じる幸せな味たち。その味のヒミツに迫るべく、みんなが愛するメニューや食材をまっぷたつに切ってみました!だから、うまい!