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親友の結婚が喜べない時の心の整理の仕方

「仲のよい友達の結婚が決まったものの素直に喜べない」「置いてけぼりになったような気持ちがあって、心から喜べない」。そんな経験はありませんか?
大切な友達を祝福したい気持ちはあるのに、気持ちがついていかず、複雑…というのは残念ですよね。
なぜこのような気持ちになってしまうのでしょう?複雑な気持ちの正体とその扱い方についてご紹介します。

水島 広子(こころの健康クリニック院長 精神科医)

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目次

  1. ○友人の結婚が喜べない
  2. ○分析 「一緒感」が壊れるとき
  3. ○STEP1 巻き込まれない
  4. ○STEP2 自分を守る
  5. ○STEP3 「女」を癒す
     
    • 友人の結婚が喜べない

      仲のよい友達の結婚が決まったのですが、素直によろこべません。学生時代からのつき合いで、卒業後も同じような業種に就職したこともあって、しょっちゅう会ってきた、大事な友達です。相手の男性は大きな企業に勤めていて、イケメンで、申し分のない人だと思います。もちろん「おめでとう」と祝福はしましたが、彼女が別世界に行ってしまうというか、心のどこかで置いてけぼりになったような気持ちがあって、心からよろこんでいない自分もいます。大事な友達なのに、複雑です。
    • 分析 「一緒感」が壊れるとき

      「選ばれる性」として常に「張り合っている」「女」は、相手が「申し分のない結婚」をすることに当然敏感になります。それまでは、だいたい同じような条件で「一緒感」が強かったのだと思います。しかし、彼女は「申し分のない」相手に選ばれたけれども、自分にはそのようなことは起こっていない、という状況では、取り残されたような気にもなります。その感じ方を強く言うと、「一緒だと思っていたのに裏切られた」「彼女ばかりずるい」という性質のものです。
      結婚が決まった女性の話題が、基本的に婚約者や結婚式を取り巻くものばかりになってしまうことも、その感じ方に輪をかけるものです。
      これらのことを考えると、複雑な気持ちになるのは当然だと言えます。
    • STEP1 巻き込まれない

      「結婚が決まった」というニュースは、そもそも衝撃的なもの。人間は、(その人にとって)ネガティブな衝撃を受けると、傷つき、「もう傷つきたくない」という態勢に入ります。それは、警戒心や、「自信のなさ」として表れることが多いです。
      例えば、「友達なのにあまり相談してくれなかった」友達への不信感が芽生えると、「他の人も皆結婚に向けて順調に歩んでいるのではないか」などという猜疑心も生まれます。また、そもそも自分が結婚をしていないために、こんな話から衝撃を受けたのですから、どうしても「結婚」に目が行きます。「自分は結婚できるだろうか?」「こんな自分ではきっと無理だろう」などと「自信のなさ」を強く感じることも多いでしょう。
      まずは、自分の反応を、「衝撃を受けたときには当然の反応」として肯定しましょう。それは衝撃を受ければ誰にでも起こる性質のもので、いちいちそれに基づいて行動したりする必要はありません。
    • STEP2 自分を守る

      友人の話題における割合として、婚約者や結婚式の話はこれからますます多くなってくると思われ、関係性は否応なく変わっていきます。話題から衝撃を受けることもあるでしょう。そんなときにも、「ああ、衝撃を受けたからこんな気持ちになっているんだな」と確認しながら進めば、自分を必要以上に傷つけずにすみます
      彼女と一緒にいると自分の方がおかしくなりそう、と本当に感じるのであれば、しばらく距離を置くのも一つの手です。特に結婚についてかなり気にしている人にとって、「申し分のない結婚」をしている人は、役に立つ情報を与えてくれるかもしれませんが、心の癒やしは与えてくれないのです。
    • STEP3 「女」を癒やす

      相手は、「こんなに申し分のない男性に選ばれた」というところに不安定な満足を持っているでしょう。不安定、というのは、今がいくら幸せで、どれほど強く愛されていても、長い結婚生活がどうなるかわからないからです。夫の浮気や病気など想定外のことが起こって家庭が壊れるかもしれません。ですから、「選ばれた」のは結婚生活の始まりに過ぎず、必ずしも一生の幸せを提供してくれるわけではないのです。
      「あなたは大切な友達なのだから誰にも話せないことがあったら相談してね」と温かく言って自分の立ち位置を明確にしておくのもよいでしょう。「女」同士で張り合うのではなく、フェアで思いやりのある態度をとると、自分の中の「女」も騒ぎませんし、相手の「女」も癒やされていくでしょう。

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