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【医師監修】体脂肪の元となる成分とは?

血糖値はオジサンが気にするもの、というイメージがあるかもしれませんが、実は血糖値こそダイエットのカギを握っているものなのです。血糖値を上げる食材はどのようなものなのでしょう。ご覧ください。

牧田善二(AGE牧田クリニック院長)

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目次

  1. 体脂肪の元は、脂質ではなく「糖質」
  2. 炭水化物が体の中で血糖(ブドウ糖)になる流れ
     
    • 体脂肪の元は、脂質ではなく「糖質」

      私たちの体は、食べた物、飲んだ物をエネルギーにして作られていきます。昨日の夜は何を食べましたか? 今日のお昼ご飯は何ですか?
      「ダイエット中なのでそば」「健康に気をつけているので、玄米を中心とした和食」という方もいらっしゃると思います。しかし、玄米や雑穀米、そばは、栄養価は高いものの、太る食べ物です。その原因は、ずばり食材に含まれる「糖質」です。
      糖質は菓子だけでなく、ご飯、パン、麺類などのほか、いも類、かぼちゃやにんじんなどの根菜、果物、甘い飲み物などにも含まれています。とくに穀類は、成分の大半が糖質と思っていただいて構いません。たとえば、白米100gの炭水化物の量は37.1gですが、そのうち糖質は36.8g。玄米でも34.2gが糖質です。玄米もそばも、食品成分からいえば砂糖を食べているようなものなのです。
      ここで、食べ物の栄養素が私たちの体の中でどのように作用するか説明しましょう。私たちが食べ物から得る栄養素は、たんぱく質、炭水化物、脂肪、ミネラル、ビタミンに分けられます。このうち、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」を三大栄養素といいます。
      「たんぱく質」は、肉や魚、卵などに含まれていて、私たちの骨、筋肉、爪、毛髪など、体を作る主成分となります。「脂質」は、カロリーも高く、体内でももっとも高いエネルギーに変わりますが、すぐには使われずに貯蔵されます。増えすぎると病気のもととなりますが、食事に含まれる脂質を摂るレベルならば、ほとんど気にする必要はありません。
      問題は「炭水化物」です。炭水化物などの糖質を多く含む食事をすると、消化吸収されて、血液中でブドウ糖(血糖)となります。このブドウ糖が増えた状態が、血糖値が上がった状態です。体が健康に機能している人ならば、空腹時の血糖値は70〜109㎎/dlほどですが、食事をすると、120〜140㎎/dlまで上がります。すると、血糖値を下げようとするホルモン、インスリンがすい臓から出てきます。インスリンは、血糖を筋肉や脂肪細胞、肝臓などの細胞に取り込ませて、血液中の血糖値を下げます。しかし、取り込める量にも限界があるため、あふれ出た大半の血糖(ブドウ糖)は、中性脂肪に変わり脂肪細胞に蓄積されます。
    • 炭水化物が体の中で血糖(ブドウ糖)になる流れ

      三大栄養素

      炭水化物(糖質+食物繊維)

      炭水化物には、「分解されてブドウ糖に代わる糖質」と、「分解されない食物繊維」の2種類がありその大半が糖質。糖質は、体内で100%消化吸収されて、すべて血糖(ブドウ糖)になる。

      たんぱく質

      主に、骨、筋肉、内臓など私たちの体を作る材料となる。

      脂質

      エネルギーとして、すぐに使われずに貯蔵される。










      糖質をたくさん摂っていると、「肝臓」と「筋肉」の貯蔵庫がいっぱいになり、あふれたブドウ糖は、中性脂肪に変化して、脂肪細胞に保存されます。

      これが、皮下脂肪や内臓脂肪の原因です。

      インスリンがうまく働くと?

      血糖値が下がる。

      インスリンがうまく働かないと?

      血糖値が下がるのが遅くなる。

      このとき何が起きている?

      細胞にインスリンが入り込めなくなり、インスリンに対する感受性が低下(インスリン抵抗性)している。

      始めは食後の血糖値が下がるのに時間がかかる「食後高血糖」になる。放置していると、常に血糖値が高い糖尿病になる。

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