目次
- ○野菜玉って?
- ○野菜玉のメリットと特徴
- ○野菜玉の作り方
- ○野菜の選び方
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野菜玉って?
野菜玉とは、野菜を事前に加熱し、小分けして丸めて冷凍したもの。作り方はとても簡単です。あなたの家の冷蔵庫には、野菜がいつまでも残っていませんか?キャベツや大根、かぼちゃなどの大きな野菜が余ってしまったり、「野菜を食べなくちゃ」と思うばかりに、つい買い過ぎて使いきれなかったり、泣く泣く廃棄することもあるのでは……。
でも、野菜玉にしておけば、野菜をすべて使いきることができます。もう1つ、野菜玉の大きな特徴は調理時間が短縮できること。野菜玉は下ごしらえができているので、あえものや汁ものはもちろん、メインのおかずも手早くでき上がり。さあ、忙しいあなたも、料理がめんどくさいと思っているあなたも、野菜玉を作って、もっと料理を楽しみましょう! -
野菜玉のメリットと特徴
経済的
野菜玉にしておけば、野菜を無駄にしないのでとても経済的。余った野菜でどんどん野菜玉を作りましょう!1日分の野菜がとれる
野菜玉は日頃の野菜不足解消に役立ちます。本書の野菜玉の量は、1個100g。日本人が1日に必要な野菜の量は1日350gと言われているので、3個半食べればクリア!約10分で料理が完成!
本書のレシピは、野菜玉があればどれも10分を目安に完成します。忙しい朝や手早く作りたいときに、ぜひ活用して。主食、主菜、副菜、汁ものなどバリエーションも豊富に展開。ウォーターソテーで低カロリー
本書の野菜玉作りは、野菜に少量の水を加えて炒め蒸しにするウォーターソテー。油を使わないので低カロリーで、野菜そのものが持つ旨味や歯ごたえもしっかり残せます。みそ玉のレシピもスゴイ!
みそ汁作りや、みそをベースにした料理の味つけが簡単にできる「みそ玉」も紹介。野菜玉とみそ玉の両方を利用すれば、ますます調理時間の短縮に。 -
野菜玉の作り方
1野菜を切る野菜玉を作るときの野菜の切り方は、ざく切り、短冊切り、角切りなど。
ここでは本書の基本の野菜玉に登場する野菜の切り方を紹介します。
POINT ラップで包みやすいよう、少し大きめに切る
大きめに切っておけば、使用するとき料理に合わせて細かく切ることも可能です。
ざく切り
キャベツはひと口大になるよう、重ねた葉を縦と横にザクザクと切り分ける。
ざく切りしたところ。かたい軸の部分は火が通りにくいので薄く切る。
短冊切り
にんじんや大根は、皮をむいて3㎝の短冊切りにする。
薄切り
玉ねぎは皮をむいて縦半分に切り、繊維にそって端から薄切りにする。
小口切り
青ねぎは彩りの役割。根元の白い部分を切り落とし、2~3mm幅に小口切りにする。
野菜玉1個の野菜の量は約100g
本書の野菜玉1個の分量は、茶碗にこんもり1杯分(=約100g)。加熱すると野菜のかさが減り、ラップで包むと約5㎝大の野菜玉になります。毎食1個の野菜玉をとることを習慣にすれば、自ずと野菜不足も解消されますよ!
2ウォーターソテーする冷凍庫でかさばらずコンパクトにまるめるためにもウォーターソテーをします。お湯をわかす手間がなく、料理初心者でも簡単にできる調理法。野菜の甘味やおいしさも引き出せます。
POINT 水を加え過ぎないように
ウォーターソテーの水の量は、野菜400g に対し大さじ1/2~ 1、根菜は大さじ1 強が目安。水が多過ぎると、解凍後に水分がたくさん出てしまうので注意して。
フライパンに野菜を広げるように入れる。
水を加える(野菜玉4個分で大さじ1/2~1)。
中火で2~3分、野菜がしんなりするまで蒸し炒めする。
バットなどに入れて、粗熱が取れるまで野菜を冷ます。
野菜がかたよらないように注意しながら4等分にする。
電子レンジを使ってもOK
野菜玉は電子レンジを使ってもできます。
ただ、ウォーターソテーに比べて栄養の損失が大きいのが難点。
POINT
耐熱容器は、深く高さのあるものよりも浅く広いものに。均一に熱が入ります。
耐熱容器に野菜を入れ、ラップをふんわりかける。
電子レンジで加熱する。野菜玉2個分(200g)の場合、600Wで約3分が目安。
ラップをはずしで粗熱が取れるまで野菜を冷ます。
3ラップで包む使いやすいように、小分けしてラップで包みます。
マスキングテープやラッピングタイを使って、おしゃれな野菜玉に仕上げましょう。
茶碗や小さなボウルを利用すると、包みやすくなる。
茶碗にひいたラップの上に、野菜玉1個分(約100g)の野菜をのせる。
ラップでキュッとまるめるように包む。
マスキングテープやラッピングタイで留める。
POINT 野菜玉をきれいに見せたいときの包み方
野菜玉をきれいに見せたいときは、包み方にひと工夫。色が鮮やかな野菜や形がかわいい野菜をラップの中央に並べてから、ほかの野菜をのせてまるめます。きゅうりやコーンを花に見立ててみて!
野菜玉づくりに便利なグッズラッピンググッズ
マスキングテープやラッピングタイを使うと、見た目がかわいくなるだけでなく、色分けして中身を把握するときにも役立ちます。
マスキングテープ
無地のテープは作った日付を記録するのに便利。
ラッピングタイ
ワイヤー入りなので、結んでひねれば、しっかり留まります。
冷凍用トレー
冷凍用トレーを使うと、ラップに包まずに野菜玉1個分ずつを冷凍できます。冷凍用トレーは100円ショップなどで手に入ります。
おかずカップ
冷凍用トレー
野菜玉を入れてふたをして冷凍
4冷凍する包んだ野菜玉を冷凍します。冷凍した野菜玉は長く保存できますが、早めに使うようにしましょう。
作った野菜玉はホーローや冷凍用タッパーなどに入れて、冷凍庫で保存。1カ月は保存できますが、1週間を目安になるべく早く使うとよいでしょう。
POINT 冷凍に不向きな野菜に注意!
トマト、きゅうり、レタスなどの水分の多い野菜は冷凍に不向き。これらの野菜を野菜玉にしたときは、冷蔵にして2 ~ 3 日で使いましょう。また、なすは油で炒めると色がきれいに仕上がります。
5解凍する野菜玉は、冷凍したまま使うことができます。あえものやサラダは自然解凍して使うのがおすすめ。
野菜玉を炒めものや煮ものにする場合、凍ったまま直接フライパンや鍋に入れてもOK。
POINT 味付けは野菜がほぐれてから
炒めものの場合、味つけは野菜がほぐれて温まってからにします。冷たい状態だと調味料が焦げたり、味がしみ込みにくくなったりします。
きのこ玉を使った炒めもの。冷凍のまま調理すると食感や風味が残ります。
あえものやサラダにするときは、自然解凍します。急いでいるときは電子レンジでもOK。
POINT 水分がでたらふきとる
野菜玉は電子レンジで解凍するよりも自然解凍するほうが、食感が残り、色もきれいです。
解凍後、野菜玉から水分が出ているときは、キッチンペーパでふきとってから調味しましょう。
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野菜の選び方
基本の野菜玉キャベツ
ずっしりと重く外側の葉が濃い色、つやがあるもの。
もやし
茎が太く、はりがあり、色が白くつやがあるもの。
青ねぎ
葉先まで鮮やかな緑色をしていて、ピンと張っているもの。
玉ねぎ
表皮が乾燥し、中身がかたく引きしまったもの。
大根
ひげ根の穴が少なく、表面がなめらかでみずみずしいもの。
にんじん
表面がなめらかで色が鮮やか、葉の切り口が比較的小さなもの。
春の野菜玉アスパラガス
まっすぐ伸びた緑色の鮮やかなもの。
さやいんげん
緑色が濃く、細めで豆の形がはっきり出ていないもの。
たけのこ
水煮のたけのこにつく白い粉はアミノ酸なので落とさなくてOK。
春キャベツ
芯の切り口が小さく、巻きのゆるいもの、色が鮮やかなもの。
セロリ
茎が太く節がはっきりしているもの、葉に張りがあるもの。
夏の野菜玉きゅうり
いぼのとげが鋭く、色が鮮やかで張りのあるもの。
パプリカ
表面に張りとつやがあり、肉厚なもの。
オクラ
うぶ毛にきれいに覆われているもの、大き過ぎないもの。
かぼちゃ
重みがあるもの、皮の色が濃いものほど甘味がある。
ズッキーニ
太さが均一でつやがあり、へたの切り口が新鮮なもの。
秋の野菜玉まいたけ
かさの部分が肉厚で触ったときにパリッと折れそうなもの。
しいたけ
かさの裏側の色が白く肉厚なもの。
しめじ
かさが小さめで色が濃く、軸は太くて短いもの。
チンゲン菜
葉先まで張りがあり、色が鮮やかなもの。
じゃがいも
皮に張りがあり、でこぼこし過ぎていないもの。
さつまいも
色が鮮やかで、ひげ根のあとが小さいもの。
冬の野菜玉ブロッコリー
つぼみがぎっしりと密集してかたく、しまっているもの。
白菜
ずっしり重くて、葉先までかたいもの。
ごぼう
太さが均一で太過ぎないもの、ひげ根が少ないもの。
ほうれん草
葉先まで張りがあり、根元が鮮やかなピンク色のもの。
れんこん
太くずっしりと重みがあり、切り口がみずみずしいもの。
常備しておくと便利!薬味玉薬味玉って?
薬味玉とは、しょうが・にんにくのみじん切りやおろし、青ねぎの小口切りなど、香味野菜をまるめて冷凍したもの。常備しておくと様々な料理に重宝します
しょうがのみじん切り・おろし
下味をつけたり、肉や魚の臭みを消したり、炒めもの、汁ものやあえものの風味づけなどに。しょうがは色が均一で張りがあり、かたいものを選んで。
にんにくのじん切り・おろし
下味をつけたり、肉や魚の臭みを消したり、炒めものやパスタの香りづけなどに。にんにくは全体にまるみがあり、重さのあるもの、白いものが新鮮。
長ねぎ・青ねぎの小口切り
うどんやそば、ラーメンなどの薬味、汁ものの具、料理の彩りなどに。長ねぎははっきりした白色で、かたく、しまったものを。
みょうがの斜め切り
冷奴やそうめん、汁ものの具などに。みょうがは小ぶりでかたくしまっているもの、表面に少しつやがあり、ピンクがかっているものが良品。