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痩せたいけど食べたい時に食欲を抑える方法

食後のデザートや飲み会後のラーメンなど、「食べたいけどどうしようかな?」と悩んだ時、よく「お腹と相談」という表現をします。しかし、脳と体にはものの認識に時差があるのだとか。お腹の本心を確認する、正しい“お腹と相談”する方法をご紹介します。

小倉朋子

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目次

  1. ○脳とお腹を一体化させれば、夜中のラーメンがほしくなくなる
  2. ○脳と体には、時差がある
  3. ○「食べたい」と思ったら、お腹に手を当ててみる
  4. ○「食べたい」と思ったら10秒見つめる
  5. ○脳は騙されやすく、忘れっぽい
  6. ○10秒間で「うその食欲」がわかる
     
    • 脳とお腹を一体化させれば、夜中のラーメンがほしくなくなる

      「やせよう!」「ダイエットしよう!」と決心したあなた。仕事で夕飯が遅くなったので、軽めに食べたけれど、テレビをつけたらおいしそうなラーメンイベントを紹介していた。「わあ、湯気がたってる! 食べたい! どうしても食べたい。でも、こんな時間に? どうしよう」。
      仕事を終えて同僚と日本酒バーに立ち寄ったあなた。ダイエット中だからとりあえず揚げ物のつまみは控えておいた。ほろ酔いで帰宅途中。ラーメン店の前を通るとおいしそうな香りが。「つるつるってすすったら気持ちいいだろうなあ、食べたいなあ」。
      似たような経験はありませんか? どうしてやせたいときに限っていつも、目の前においしそうなものが出現するのでしょうか(笑)。
    • 脳と体には、時差がある

      私たちの行動はすべて、脳の指令によってコントロールされています。誰の脳?ほかでもない自分の脳です。あなたのすべての行動は、自分自身で下した指令によるものなのです。「食べてしまえ! ダイエットは明日からすればいい」という指令と、「あなたは決めたんでしょ? ガマンしなさい」という反対の指令。両者はどちらも譲ることなく行ったり来たり、押し問答します。「食べてしまおう」の勢力が強くて、「ガマンしなさい」という指令が聞こえなくなることもあるでしょう。すると、食べてはいけないと思っていたのに、夜中にラーメンを食べてしまうことに。
      食べた直後は「あ~、おいしかった」と脳は喜びます。でも、朝起きたら胃がもたれてしまった、体重がやっぱり増えてしまった……そのとき、たいてい後悔が襲ってきます。「やっぱり夜遅くにラーメンは食べなければよかった」「意思が弱いなあ、私」。
      一方、胃腸はというと、夜中にラーメンが塩分、油分とともに入ってきた時点で「え~、今からですか!?」と思っているはずです。だって、一生懸命、夜中も休まず働かなくてはいけないのですから。
      私たちの行動は脳の指令にコントロールされているにもかかわらず、脳とお腹(体)の感覚には時差があるのです。そのため、自分自身の体なのに、お腹の声が聞こえないことがあります。それが太る原因のひとつなのです。
    • 「食べたい」と思ったら、お腹に手を当ててみる

      夜中にラーメンが食べたいと思ったとき、お腹に手を当ててみてください。
      手の触感で体(自分)を感じることで、脳とお腹の時差を減らし、脳とお腹を一体化させる効果があるのです。そして、「このお腹を今からもっとふくらませるけれど、それでいいの?」と自分の脳に聞いてみてください。
      それでも「よし! 了解した」と納得できれば食べます。そのときは、お腹もある程度心構えができているので、一生懸命働こうとしますし、何よりも後悔しないですみます。
      一方、「やっぱりやめておこう」と食べない選択をしたとき。そのときはさみしい気持ちかもしれませんが、きっと翌朝に「なんで食べない判断をしてしまったのだろうか」と自己反省することはないはず。反対に、「食べなくて良かった」「昨日食べなかった私、えらい! もたれてない!」と心も体も軽くなります。
      そうやって、何かを食べたくなったら、お腹に手を当てて自分の心と体に聞く習慣をつけると、だんだん脳と体が近くなっていって、時差も乖離も減っていきます。
      食べる行為は、必ず、自分に返ってくる行為です。だからこそ、自己否定しないですむ食べ方をしていきましょう。どうか、自分を傷つけるのではなく、自分を大事にする食べ方を選べる人になってください。
    • 「食べたい」と思ったら10秒見つめる

      「お祭りで、並んでいる屋台を見ると、いつも何かしら買ってしまう」
      「スーパーのレジ周りにあるお菓子が20%引きだったので、買い物かごへポンッと入れる」「外食でハンバーグを食べたあと、テーブルの上のPOP板の『いちごフェア』の文字が目に入って、思わずミニパフェを注文した」
      こういうタイプの方は、目の前に料理があると、反射的に食べてしまいがちです。食事時間以外にも、食べたいものをちょこちょこつまむこともあるかもしれません。
      でも「食べたい」という気持ちは、かなり不確かなものなのです。
    • 脳は騙されやすく、忘れっぽい

      人間の脳は案外、ごまかされやすく、騙されやすいもの。そして忘れっぽい面ももっています。たとえば「お腹すいたな」と思ったけれど、「この仕事をしてからにしよう」と少しガマンして仕事をしているうちに、食べたかったことを忘れてしまうことはありませんか? 「食べたい」と思っても、ほかに気をとられているうちに、食欲はどこかに紛れてしまうことがあるのです。
      また、習慣で「ただなんとなく」という食べ方をすると、脳は、何を食べたか、記憶してくれないこともあります。たとえば、お昼の時間になったから、近くのレストランで「とりあえずこれでいいや」とハンバーグを食べたとします。さすがにハンバーグのことは覚えていても、付け合わせのソテーがにんじんとコーンだったのか、それともほうれん草だったのか、細かな記憶は曖昧になるのではないでしょうか。
      なんとなく食べると、なんとなく消化して、なんとなく太る。そして人生もなんとなくすぎてしまう……私(小倉朋子)はそんな気がしています。
    • 10秒間で「うその食欲」がわかる

      食べるときは、まず、目の前の食べ物を10秒見つめてみて。たった10秒なので忙しくてもできます。
      その10秒で、「本当に今、食べたいのか」を自分に聞いてみましょう。「ただなんとなく」食べようとしているだけかもしれないからです。
      たとえば、お団子を1個食べて、さらにもう1個食べようと思ったとき。10秒見つめていたら、「1個で足りているかも」と思えたりします。10秒間、ワンクッションおくと、「さほど食べたくなかった!」と気づけたりもするのです。
      また、10秒の間には、意外と多くのことを自分に問うことができます。「食べる量は適量かどうか」「食べるものはこれでいいのか」「ちゃんとおいしいと思えているか」など。また、私が主催する食輝塾では、生徒さんに「その10秒で、料理が自分の正面にあるのか、前かがみにならずにこぼさず食べられる位置に置かれているかも確認するようにしましょう」とお伝えしています。
      10秒後、「これでよし! やっぱり食べたい」と思ったら、しっかりありがとうの気持ちをもって、いただきましょう。
      目の前の料理を心から前向きに受け止めることで、消化も良くなり、本当の栄養になると思います。さらに、しっかり適量を認識してから食べ始めるので、食べすぎも防げますよ。
      この10秒の手法は、とても簡単なのですが効果の高い、私のオリジナルメソッドのひとつです。これを続けただけで、好きなものを食べ続けて2か月で3キロやせたという仕事関係の方、生徒さんなどがたくさんいらっしゃって、私自身、驚いています。みなさんもぜひ、「10秒見つめてから食べる」を習慣にしてみてください。

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小倉朋子

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