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快眠セラピストが教える!寝具の選び方

「起きてもすっきりしない」「なかなか寝付けない」なんてことはないでしょうか?もしかしたら寝具があなたに合っていないのかもしれません。そこで、睡眠セラピスト三橋美穂さんの「驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100」より「マットレス」「羽毛布団」「枕」それぞれの選ぶポイントをご紹介します。

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目次

  1. ○マットレス選びのポイントは?
  2. ○羽毛布団の選び方
  3. ○体にぴったり枕の選び方
     
    • マットレス選びのポイントは?

      体を支えるマットレスと枕は、寝具で最も重要なアイテムです。マットレスは、見た目で違いがわかりにくいので、選び方の基本を知っておきましょう。
      ゆっくり沈んでゆっくり戻る、体圧分散性に優れる「低反発」は、睡眠中の動きが少ない人や、睡眠時間が3〜4時間のショートスリーパーに向いています。
      睡眠前半は睡眠が深く、あまり動かないからです。
      「高反発」はいろいろな硬さがありますが、硬めのものは筋肉質の人やアスリート向きです。あお向けで横たわって腰が浮いたり、かかとが外側に開いたら、硬すぎるサイン。お尻が押し上げられて骨盤が開き、足が外側に回転するからです。
      低めの枕が合う人は、硬いマットレスだと肩が圧迫されるので、やわらかめのものを。ソフトな感触で適度な反発力もある「中反発」がオススメです。
      マットレスは、「体圧分散性」と「寝返りのしやすさ」のバランスが重要。一般的には、スリムな人は「やわらかめ」、標準体型の人は「中くらい」、ガッチリ体型の人は「硬め」が合います。
      ただし、それまで使っていたものとの硬さが極端に違うと違和感があるので、硬めを使っていたスリムな人と、やわらかめを使っていたガッチリ体型の人は、「中くらい」にしましょう。お店で試すときは、枕も一緒に合わせるのがベストです。

      マットレス選びのポイント

      硬すぎる
      硬すぎる

      背中、お尻、かかとが圧迫されて、疲れがとれにくい

      やわらかすぎる

      お尻が沈むので負担がかかり、寝返りもしにくい

    • 羽毛布団はパワーで選ぶ

      かけ布団をどう選ぶかも覚えておきましょう。
      まず、羽毛布団と羽根布団の違いについて説明します。
      寝具に使われる水鳥の毛は2種類あります。タンポポの綿毛のようなやわらかい「ダウン」と、軸があって硬めの「フェザー」です。ダウンを50パーセント以上使用したものを「羽毛」、50パーセント未満のものを「羽根」と呼びます。
      羽根は膨らみが出ないので、かけ布団には向きません。
      「敷き布団&かけ布団&枕、セットで1万円!」などと激安をうたっている寝具は、まず間違いなく羽根布団。激安品は、枕もかけ布団もゴワゴワで、ニワトリの羽根が交ざっていることもあるのが実情です。
      羽毛布団の混率は、ダウン90パーセント以上のものがオススメです。ちなみに、選別過程で多少フェザーが混入するので、ダウン100パーセントの羽毛布団はありません。

      ダウンとフェザー

      さらに重要なのはダウンパワーです。
      ダウンパワーとは、1グラム当たりの羽毛の膨らみ度合いのことをいいます。
      一つひとつのダウンが大きいと、ダウンパワーは高くなります。しっかり膨らむものを選びましょう
      数値が大きいほど高品質なので、400ダウンパワー以上のものを選びましょう。購入するときは、日本羽毛製品協同組合が発行している、水鳥をデザイン化した「ゴールドラベル」という品質表示を確認してください。
      4種類のグレードがありますが、最上位は黒い「プレミアムゴールドラベル」で440ダウンパワー以上、ベージュの「ロイヤルゴールドラベル」は400ダウンパワー以上。ラベルがついていなくても、百貨店に入っている有名メーカーの自社規格表示があれば安心です。
      羽毛布団は中身が見えないため、残念なことに粗悪品も出回っています。しっかり確認してください。
      羽毛が上質なほど、羽毛を包む生地も薄く滑らかなものを使用するので、使い心地も抜群。年齢を重ねて体力低下を感じ始めたら、軽くてボリュームがある羽毛布団を使いましょう。
      毎晩使うものなので、満足のいく羽毛布団を購入してください。

      購入時に確認したいこと

       □手で押して離したあと、ふんわりと元に戻るか

       □動物臭のような嫌な臭いがしないか

       □縫い目がキレイで、羽毛の吹き出しがないか

       □軽くたたいてホコリが出ないか

       □羽毛の充塡量が1・0~1・2㎏(シングルサイズ)で十分な膨らみがあるか

    • 体にピッタリ合う枕はかなり低い

      私はこれまで、1万人以上の人に、体に合った枕のアドバイスをしてきました。
      その経験からいえるのは、ほとんどの人が高すぎる枕を使っているということです。
      思っているよりも、ピッタリ合う枕は低い。そう覚えておいてください。
      ここで、5つのタイプ別に枕を診断してみましょう。

      「朝起きると、首や肩が凝っている」…A

      「寝ている途中で枕を外してしまう」…B

      「あお向けで寝ると、首にシワが寄る」…C

      「横向きばかりで寝ている」…D

      「枕の上に手をそえる」…E

      A→枕が高い、低い、安定感がない、首のラインに合っていないのいずれかでしょう。

      B→枕が合っていません。枕をしているのがつらいから、外してしまうのです。

      C→枕が高すぎます。合っている枕は首がスッと伸びます。

      D→枕が高すぎます。あお向けで寝るのがつらいのでしょう。

      E→横向きのときに枕が低いか、あお向けで首が低いかのどちらかでしょう。

      枕のいちばんの役割は、立っているときの自然な姿勢を、寝ているときにも保つこと。マットレスと首から後頭部にかけてできるすき間を埋めることが大切です。
      体型や姿勢などによって、合う枕の高さは変わります。次のページに、枕選びのチェックポイントをまとめましたので、買い替えるときの参考にしてください。
      お店でアドバイスを受けるときは、首元がスッキリしたパジャマに近い服装で行きましょう。そして、マットレスの硬さまでヒアリングしてくれるお店で買うことをオススメします。
    • 枕選びのチェックポイント

      1 あお向けで楽に呼吸ができ、首にシワが寄らないかどうか

      あお向けで楽に呼吸ができ、首にシワが寄らないかどうか

       枕の高さと形状が合っているかをチェックします

        全体的な高さだけでなく、首から後頭部の形が自分の体型に合っていることが大切です。部分的な圧迫感がなく、頭の収まりがよいものを選びましょう

      2 横向きでも肩の圧迫感がないかどうか

      横向きでも肩の圧迫感がないかどうか

        枕の中央であお向けになり、そのままゴロンと寝返りして、枕の両サイドで横向きになりましょう。快適に寝られるかチェックします

        枕の両サイドが高くなっている枕を選ぶと、肩の圧迫がありません

      3 寝返りしやすいかどうか

      寝返りしやすいかどうか

        人は、寝ている間に20回くらい寝返りをするので、その動きがスムーズにできるかチェックしましょう

        枕の両サイドが高いと横向きが快適ですが、そのさじ加減も重要。首元+2~3cmの高さが目安です

       体の力が抜けて気持ちいいかどうか

      体の力が抜けて気持ちが良いかどうか

        枕の高さと形状が体型に合っていて、素材が好みの感触だと、寝た瞬間に全身の力が抜けて、気持ちいいと感じます

        枕をしていることを忘れるくらい、体と一体感がある、そんな枕がベストです

驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100

三橋美穂

かんき出版

第3章 気持ちよく眠れる環境を作るコツより

みんなが待ってた、睡眠大全!「普段なかなか寝ない子どもがスヤスヤ眠った! 」と各所で話題、寝かしつけ絵本の決定版『おやすみ、ロジャー』(飛鳥新社)の監訳者が手がけました。キャリア20年、1万人の眠りを変えた快眠セラピストがあなたの悩みを解決します。

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