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乳酸菌ならヨーグルトがおすすめ!2週間で変わる乳酸菌生活【医師執筆】

乳酸菌が摂れる食材といえばやはりヨーグルトが有名ですが、実は様々な食材に含まれています。最近は乳酸菌が含まれると謳われている炭酸飲料やチョコレートなども販売されていますね。そんな中で手軽に摂れて、栄養価の高い食品とは何なのでしょう。やっぱりダントツにオススメの乳酸菌の摂り方をご紹介します。

後藤利夫(新宿大腸クリニック院長)

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目次

  1. ○乳酸菌を摂るならヨーグルトが最適!
  2. ○2週間で変わる!「乳酸菌生活」で体質改善
  3. ○「生きたまま」腸に届かなくても効果あり!
  4. ○食物繊維とオリゴ糖が乳酸菌パワーを強力にする
     
    • 乳酸菌を摂るならヨーグルトが最適!

      私たちの心と体のために、はたらいてくれている乳酸菌は、日々、腸の中で悪玉菌と縄張り争いをしています。私たちは、乳酸菌が元気に活動できる環境を整えてあげなければいけないのですが、つい不摂生をしたり、暴飲暴食をしてしまったりして、知らず知らずのうちに悪玉菌を応援していることがよくあります。
      私たちは、もっと乳酸菌の味方になって、乳酸菌を腸の中で大事に育てていく必要があります。それが、自分の心と体を健康に維持するためでもあるのです。
      乳酸菌を元気に育てる方法には、二通りあります。

      乳酸菌をしっかり摂って、腸に援軍を送ること

      乳酸菌のはたらきをサポートしてくれる、食物繊維やオリゴ糖を摂ること

      まず、乳酸菌を摂る方法について話をしましょう。
      乳酸菌は、基本的にどの菌種でも、同じ効果をひと通り持っています。そして、その基本のはたらきに加えて、それぞれに得意分野があります。
      高血糖を改善したいなら、血糖値の上昇を抑える効果の高い乳酸菌を摂ったほうがいいですし、アレルギー症状をやわらげたいなら、免疫細胞によく効く乳酸菌を摂ったほうが、効率よく体質改善につなげることができます。また、整腸作用や美肌効果を得たいなら大腸に棲みついているビフィズス菌を摂取したほうがよいでしょう。
      乳酸菌を含む食品は多数ありますが、最も手軽に摂るなら、やはりヨーグルトです。
      ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌によって発酵させた食品です。発酵することで、牛乳に含まれるタンパク質や脂質、糖質などがある程度分解されるため、腸への負担も少なくなります。
      そのうえヨーグルトには、

      皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAやB

      歯や骨をつくるカルシウム

      体をつくるのに欠かせないタンパク質

      など、いろいろな栄養素が含まれています。ヨーグルトで摂れないものは、食物繊維とビタミンCくらいのものです。
      ヨーグルトは、私たちの体に必要な栄養素をバランスよく摂れる、ほぼ完全食なのです。しかも、栄養価が高い割には低カロリーなので、ダイエットのときの補助食品としても適しています。
    • 2週間で変わる!「乳酸菌生活」で体質改善

      乳酸菌で体質改善をはかるなら、ヨーグルトを毎日食べ続けることです。
      スーパーなどの売り場に行くと、かなりの数のヨーグルトが販売されており、商品ごとにさまざまな効能がうたわれています。どれを選べばいいのかわからない、と思われる方も多いのではないでしょうか。
      大切なのは、自分のお腹に合ったヨーグルトを選ぶこと。
      しかし、腸内フローラは人それぞれ異なるため、どのヨーグルトの、どの菌が自分に合うのかは、実際に食べてみないとわかりません。
      ですから、ヨーグルトを最初に選ぶときは、あまり深く考えず気になったものをとりあえず食べてみる、ということで構いません。商品のパッケージなどの情報から、「美肌」「便秘解消」「ダイエット」「免疫力強化」など、自分の目的に合いそうなものを選ぶのもよいでしょう。
      「これ!」と決めたら、まずは2週間、継続して食べましょう。
      そこで効果を感じられたら続けて食べるようにし、あまり効果が感じられなければほかのヨーグルトを試してみるという繰り返しで、自分に合うヨーグルト、合う菌を探していきます。
      2週間継続して食べる必要があるのは、目的に合った乳酸菌を含むヨーグルトだったとしても、腸内環境が変わるまでには時間がかかるからです。
      ヨーグルトをたくさん食べたからといって、腸内の乳酸菌が一気に増えるわけではありません。乳酸菌のうちの多くは胃酸などにやられて死んでしまうので、生きたまま腸に到達できるのは、少しだけ。ですから一定期間食べ続ける必要があるのです。
      継続して食べることで、腸内の乳酸菌は少しずつ増えていきます。そして、2週間ほど毎日食べ続けて、やっと効果があらわれるくらいの菌数になります。
      いろいろな種類のヨーグルトを日替わりで食べるのも悪くはありませんが、体質改善をはかるなら、自分に合ったヨーグルトや菌を知っておいたほうがいいと思います。それが分かれば、乳酸菌パワーを自分の健康に存分に活用できます。
      もちろん、目的の効果があらわれなかったとしても、ヨーグルトで摂った乳酸菌は、しっかり腸ではたらいてくれます。腸内を酸性にする効果はどの菌も共通しているので、腸内環境をよくすることに違いはありません。
      ヨーグルトは薬ではなく、あくまでも食品です。そのため、メーカーがどれだけ「こういう効果がある」とうたっても、必ずしもその効果があらわれるとは限りません。しかし、副作用はほとんどなく、少しずつ体質を改善して病気になりにくい強い体をつくることができます。それが結果的に、長く健康でいられることにつながります。
    • 「生きたまま」腸に届かなくても効果あり!

      ヨーグルトを食べても腸内の乳酸菌が少しずつしか増えないのは、ヨーグルトの中の乳酸菌の菌数よりも、腸内の菌数のほうがはるかに多いからです。また、腸内のほかの菌と仲良くできなければ、すぐに死んでしまうこともあります。
      そういう意味では、下剤を飲んだり、抗生物質を服用したり、極端なダイエットをしたなどの影響で、腸内細菌が大量に死んでしまったときは、腸内環境を変えるチャンスといえます。
      そういったときに乳酸菌を摂ると、悪玉菌が減っているので、いつもより効率よくはたらくことができ、棲みついている善玉菌の比率を上げられることもあります。
      そもそも、外から取り入れる乳酸菌の寿命は、長くて2週間。今のところ、あとからやってきた菌が、一生、腸に棲みついてはたらいてくれることは、ほとんどないといわれています。だからこそ、乳酸菌は継続して摂る必要があるのです。
      また、口から摂った乳酸菌が、すべて腸までたどり着けるわけではありません。乳酸菌はほかの雑菌に比べると酸に強い菌ですが、食べ物を消化するために分泌される胃酸によって、その多くは、腸にたどり着くまでに死んでしまいます。
      ただし、腸までたどり着く前に死んでしまっても、乳酸菌の効果がまったくなくなるわけではありません。
      死菌しきんは、免疫システムを強化する作用の一つとして使われることもありますし、死んでいても、血中コレステロール値を下げるはたらきなどは変わりません。それに、死菌は腸に棲みついている乳酸菌のエサになり、腸内フローラのバランスを善玉菌優位にすることに大きく貢献します。
      死んでしまったとしても、乳酸菌の効果がなくなるわけではないことは覚えておいてください。
    • 食物繊維とオリゴ糖が乳酸菌パワーを強力にする

      乳酸菌はプロバイオティクス(人体によい影響を与える微生物)ですが、よく似た言葉に「プレバイオティクス」というものがあります。これは、1995年にイギリスの食品微生物学者グレン・ギブソンらによって提唱されたもので、腸内の善玉菌を増やし、元気にする役割を担う成分のことをいいます。
      特徴としては、食道や胃などで分解されずに腸まで届くこと、善玉菌のエサになること、そして悪玉菌の増殖を抑えることなどです。
      乳酸菌で体質改善をはかるなら、このプレバイオティクスも一緒に摂りたい成分です。その代表が、オリゴ糖と食物繊維。オリゴ糖や食物繊維は、腸内を乳酸菌がはたらきやすい環境に整えてくれます。
      糖類は、乳酸菌のエサの一つです。
      だからといって、糖が含まれる炭水化物を積極的に摂っても、腸内の乳酸菌にたどり着くまでに、そのほとんどが体に吸収されてしまいます。これでは、食べた分だけ太るだけ。しかし、オリゴ糖は体内に吸収されにくく、普通の砂糖と比べて50%くらいのカロリーしかありません。
      つまり、オリゴ糖なら太りにくいうえに、乳酸菌のエサにもなるというわけです。
      オリゴ糖には人工甘味料のイメージがあるかもしれませんが、豆類や豆製品、ごぼう、アスパラガス、たまねぎなどの野菜類などにも含まれる成分です。これらの食品には食物繊維も豊富に含まれているので、乳酸菌にとってうれしい食材といえます。

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後藤利夫

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