目次
- ○怪我のリスクについて
- ○正しいフォームでおこなう
- ○正しい強度でおこなう
- ○プラシーボ効果について
- ○最後の注意点
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◎怪我のリスクについて
これからご紹介するエクササイズはすべて痛みの出る可能性があります。何かおかしいなと思った時点で中止して医者に相談してください。またエクササイズ中は大丈夫でも、終わったあとに痛みが出たり、2日後に痛みが出たりしたら中止します。痛みが3日くらいで取れたらまた再開します。最初は筋肉が壊れて炎症を起こすでしょう。急な痛みではなく1日後、2日後に出る痛みは筋肉痛です。筋肉痛とは「ここまではがんばれます」というカラダからのサインです。痛み、重さが取れてきたら再開します。 -
◎正しいフォームでおこなう
フォームはとくに大切です。1回目はできても、3回、4回と続けるうちに正しいフォームで続けることができなくなる人もいます。フォームが間違っていたら、その時点で中止してください。フォームが崩れたままおこなうと、故障の可能性があります。怪我はフォームが間違っているか、無理に続けているか、どちらかが原因です。 -
◎正しい強度でおこなう
両足で10回椅子スクワットできない人が、片足でスクワットを始めてはいけません。小学校3年生のドリルが解けないのに、6年生のドリルに挑戦するようなものです。ガイドにしたがって、基礎レベルができるようになってから応用に進みましょう。とくに、トレーニング開始から2ヵ月間は週に2回、無理のない負荷でおこなうことをおすすめします。また、この本では、日常生活で疲れないカラダをつくるエクササイズをご紹介しています。つまり、本書のエクササイズが完璧にできれば、毎日快適に過ごすための機能運動性は維持されます。ただし、回数を増やせば機能運動性が上がるわけではありません。小学生向けのドリルをいくら解いても、中学生の学力はつかないのと同じです。より高い強度を望まれる方は、別の専門書を求めてください。 -
◎プラシーボ効果について
どのような治療も改善効果の2割はプラシーボ効果だと言われています。病院に足を運んで「よい先生だな」と感じれば、どんな処置であれラクになったと効果を実感するものです。わたしは初診の患者さんにはほとんど治療をしません。さまざまな検査をして診断を出すだけです。「原因はこうで、こういう症状が引き起こされています。あなたの診断はこうです。画像診断は必要ありません。なぜならこういう理由だからです」と伝えます。1時間の診療で何も治療していないのに「ラクになりました」と言われる方はたくさんいらっしゃいます。自分の症状を理解して、治る見通しが立つだけでも十分に変わるのです。ですから治療法もさることながら、なぜこの運動をおこなうのかという理解が大切です。このあと説明するトレーニングの目的をしっかり把握して狙いをもって続けましょう。 -
◎最後の注意点
ここでご紹介するエクササイズは、あくまで標準化した方法であり、個別症状や経過に応じて最適化しているはずもありません。また、別のやり方で効果が出ることも、もちろんあります。よくなることが何より先決です。この本で紹介する方法に固執しないでください。逃げ口上のように聞こえるかもしれませんが、紙で一方的に発信する情報には限界があります。ご理解ください。毎日を元気に過ごすための最低限の機能運動性が維持される運動だと捉えてもらうのがよいでしょう。
世界の最新医学が証明した究極の疲れないカラダ
第 3 章 疲れないカラダを手に入れるたった1つの方法より
全米No.1の日本人スポーツカイロプラクターが疲れ知らず、衰え知らず、不調なしのカラダになるセルフケア方法を医学的エビデンスに基づいてご紹介します。