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【医師執筆】ビールは本当に太るのか?

お酒の席で「ビールは太るから、ハイボールで……」と言っている人を見かけますが、ビールもハイボールも、カロリー的には大差がないのをご存知でしょうか?
この記事では、ハイボールとビールのカロリーを比較し、「ビールは太る」と言われる原因について紹介します。

馬渕知子(マブチメディカルクリニック院長)

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目次

  1. ○「ビールは太る」のからくり
  2. ○ビールは「ダイエット・ドリンク」?
     
    • 最初の1杯、乾杯で何を飲む?
      一流 「(ここでカロリーを気にするのはナンセンス)ビールで!」
      二流 「(ビールは太るから)僕はハイボールで……」

       

      「ビールは太る」のからくり

      お酒の席で「ビールは太るから、ハイボールで……」と言っている人を見かけますが、もし、これを信じてビールを我慢しているならば、残念な人たちです。だって、ビールもハイボールも、カロリー的には大差がないのですから。ハイボールの種類によっては、ビールよりも高カロリーなものもあるくらいです。カロリーを比較してみれば一目瞭然。ビールは決して高カロリーではありません。
      では、なぜ「ビールは太る」と言われるのか?
      その一番の理由は、ビールに高カロリーなおつまみが合い過ぎるからです。
      イングリッシュ・パブの定番がフィッシュ&チップスのように、揚げ物とビールとの相性は不動の1位でしょう。ソーセージやピザといった、いかにも高カロリーなメニューにも、ビールの存在は欠かせません。
      太る罪はビールにあるのではなく、ビールの「アテ」にあるのです。「ビールは太る」と自分自身の嗜好を押し殺している人は、ビールと一緒に何を食べるのか考え直してみて下さい。その呪縛から、解き放たれるでしょう。

       

      ビールは「ダイエット・ドリンク」?

      注目すべきは、ビールの「GI値」。GI値とは、グリセミック・インデックス(GlycemicIndex)の略で、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったものです。このGI値が高ければ高いほど血糖値が上がりやすく、低ければ低いほど、血糖値が上がりにくいことになります。

       

      なぜ、GI値に注目し血糖値の増減を気にするのかと言うと、この数値が太るか太らないかの鍵を握っているからです。
      私たちは血糖値が上がった分だけ、糖や脂肪を細胞内に吸収するために働くインスリンを分泌します。つまり、インスリンが多ければ多いだけ、糖や脂肪が細胞内に取り込まれます。つまり、インスリンを過剰に分泌させない=血糖値を上げ過ぎないことが、余分な皮下脂肪や内臓脂肪をつけないための秘訣なのです。

       

      というわけで、ダイエットを試みたいのであれば、GI値に注目し、GI値の低いものから食べることが基本です。
      これはドリンク類にも同じことがいえます。このGI値が低い飲み物を選ぶことがダイエットのポイントになります。
      GI値は、最初に胃に入れる食べ物によって左右されますから、ファースト・ドリンクのチョイスは最重要事項なのです。
      ビールのGI値はおよそ35。ダイエットに向いているのはGI値60以下の食品と言われていますから、「とりあえずビール」には何も問題がない、というより、それどころか非常に好ましいことが分かるでしょう。ビールはダイエット・ドリンクと言っても過言ではないかもしれません。

       

      ビールハイボールのカロリー比較表
      市販品のハイボール缶350ml
      商品名 アルコール分 カロリー 糖質
      サントリー角 ハイボール缶 7% 171.5kcal 0g
      サントリー角 ハイボール缶〈濃いめ〉 9% 182kcal 0g
      トリスハイボール缶 7% 175kcal 0~1g
      トリスハイボール缶 〈キリッと濃いめ〉 9% 213.5kcal 0~1g

       

      ビール350ml缶
      商品名 アルコール分 カロリー 糖質
      キリンラガービール 350ml缶 5% 147kcal 11.2g
      アサヒスーパードライ 350ml缶 5% 147kcal 10.5g

朝のコーヒー、夜のビールがよい仕事をつくる

馬渕知子

クロスメディア・パブリッシング

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