目次
- ○雨の日に日頃の疲れをリセットする方法①
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雨の日に日頃の疲れをリセットする方法
よく「眠る」休みの日にしたいことの1位が、「睡眠」という方も多いでしょう。忙しい皆さんは、平日には、なかなかゆっくり眠ることができていないようです。睡眠にトラブルを抱える人は増え続けていますし、実際、日本人の平均睡眠時間はとても短いものです。厚生労働省の「平成26年国民健康・栄養調査」を見ても、7時間以上の理想的な睡眠を確保できている人はごくわずか。男性では特に20~40代の睡眠が短くなりがちで、おおよそ80%の人が7時間を切っています。女性でも20~30代の約74%の人が、7時間未満なのです。さらに、40代にいたっては、男女ともに約11%の人が5時間未満というのですから、驚きです。忙しい現役世代において、睡眠はもはや「贅沢」なもののひとつになっているのです。「眠るのにも体力を必要とする」というのを聞いたことがありますか。それは高齢者と子どもを見ると、よくわかります。高齢になり、体力がなくなってくると、睡眠時間も短くなります。「早朝覚醒」といって、午前3時や4時に目覚めてしまう方も多いのです。一方、エネルギーがあふれている子どもは長時間寝ていられますし、いつでもどこでも寝ることができます。公園から帰ってきて、気がついたら玄関で寝ていた……なんてこともあるでしょう。元気であれば、「いつでも・どこでも・いくらでも(!)」眠ることができるのです。働き盛りの世代であっても、基本的には同じです。体力がなければ深く眠ることはできません。疲労が蓄積されている状態、健康でない状態では、よい眠りを享受することはできないのです。実際にうつ病の前兆として、多くの方に不眠症が出てきます。脳の疲労が不眠症を起こしているのです。雨の日の朝、いつもより起きるのが億劫、ということはありませんか?実は雨の日というのは、普段よりもよく眠れます。一方で、本来、交感神経にスイッチする朝になっても、副交感神経がONのままですから、体は活動モードに切り替わらず、眠気が続いてしまうのです。しかし、朝は定時に起きなくてはいけない方がほとんどでしょう。ですから、普段より睡眠を満喫するためには、雨の日の夜や、雨予報の前日は、残業やテレビの時間を1時間短くして、いつもより早く布団に潜り込むとよいでしょう。睡眠には大切な役割が2つあります。ひとつは体の修復。そしてもうひとつは記憶の整理です。深く眠ることができれば、体が元気になるだけでなく、勉強や仕事の効率もアップします。『思考の整理学』(ちくま文庫)の著者・外山滋比古氏もその著書の中で次のように述べています。昔の人は、自然に従った生活をしていたから、神の与え給うた忘却作用である睡眠だけで、充分、頭の掃除ができた。ところが、いまの人間は、情報過多といわれる社会に生きている。どうしても不必要なものが、頭にたまりやすい。この本が出版されたのは1980年代のことですが、この時点ですでに、私たちは情報過多の中におり、脳の中に詰め込まれた情報をうまく処理できないことが問題と考えられていたわけです。現在の情報量は、この時代の何百倍とも何万倍ともいわれています。上手な睡眠は、超情報過多の現代においては、もはや必須の「スキル」といえるかもしれません。睡眠には心を癒やす効果もあります。あまりにもつらいことがあったとき、人は信じられないほど長く寝るものです。そして雨の日の睡眠には、特に心を癒やす作用があります。もちろん深く眠ることで、体がリラックスでき、記憶が整理されることで悩みも整理されやすいということはありますが、それだけではありません。大切なのは「雨音」です。雨の音というのは、一定のリズムを刻んでいます。この雨音のリズムを聞いていると、脳の中の「間脳」と呼ばれる部分が反応します。この間脳は前述のように、ホルモン分泌を司る場所です。ホルモンにはさまざまな役割があります。体を修復したり、成長を助けたりするだけでなく、女性の場合は生理や妊娠・出産にも関わります。また、ホルモンバランスは感情に大きな影響を与えますから、よいホルモンバランスを維持することは、心身両面においてとても大切なのです。雨音を聞きながら眠ることは、心を落ち着かせ、悩みを減らすことに大いに役立ちます。「雨の日によく眠ると、悩みが解決しやすい」。これは覚えておいて損はありません。
あなたの人生を変える雨の日の過ごし方
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