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「ハイヒールは身体に悪い」は本当か?

東京の有名な百貨店の壁面に、ハイヒールで街を歩く女性の姿が描かれていました。
重心が後ろに残るので、バランスを保つために首を曲げて、頭を前に出して歩いている姿です。
動作に対する認識が軽視される傾向になり、動きや立ち居振る舞いにはあまり関心がなくなっているのでしょうか。
この記事では、「ハイヒールは身体に悪いのか」について紹介します。

園原 健弘

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目次

  1. ○「女性用のハイヒールは身体に悪い」は本当か
     
    • 「女性用のハイヒールは身体に悪い」は本当か

      東京の有名な百貨店の壁面に、ハイヒールで街を歩く女性の姿が描かれていました。
      私はその絵を見たときにこう感じました。「美しくない。身体を壊しそう」と。
      高いハイヒールを履いているために、膝が曲がり、腰が落ちています。重心が後ろに残るので、バランスを保つために首を曲げて、頭を前に出して歩いている姿です。
      たしかに、この絵を描いた人の観察眼は鋭いというか、日本人女性が買い物している姿を見事にとらえています。
      問題なのは、美しい女性になってもらおうと集客を狙っている百貨店の壁に、こんな絵が堂々と描かれている事実。「私たちこんな歩き方してないわよ!」と、女性たちが意見しないこと。
      動作に対する認識がいつのころからか軽視される傾向になり、動きや立ち居振る舞いにはあまり関心がなくなっているのでしょうか。歩く姿が美しい美しくないは、主観的な感覚によるものですから、この絵のような姿を美しいと思うかもしれません。
      動作の美しさを定義づけるのは難しいのですが、スポーツの世界ではエネルギー効率のいい動きや合理的な動きを美しいととらえます。
      野球のイチロー選手の動きや、ゴルフのトッププロのスイング、ケニアのマラソン選手の走り、美しいと感じないでしょうか?この美しいという感覚は、人間の本能にインプットされているものなのです。
      冒頭で説明した、エネルギーが過不足なく身体をスムースに流れるような動き、そんな動きは美しく感じるはずです。
      高いハイヒールを履いて歩くというのは、身体動作力学の観点から分析すると、身体の各部位に大きな負担をかけながら歩いていることになります。
      エネルギーの流れを乱すような状態を、随所でつくってしまいます。

      ハイヒールの起源には諸説ありますが、その成り立ちを見ても、歩くというよりは女性を美しく見せるということがひとつの目的のようです。

      本来美しく見せるために履くハイヒールが、美しく見えなくなる動きをつくり出し、体型の歪みを助長させるようなシューズになってしまっている。そんな現状は、歩きのプロという立場から考えると残念です。

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