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有川真由美が教える貯金のコツ
貯金をすること自体が〝目的〞になっていませんか?この記事では、「幸せになるために貯金をする」ということについてご紹介します。
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目次
- ◯「自分の幸せ」のために貯めると決める
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「自分の幸せ」のために貯めると決める
私のお金に対する願いは、お金のことを考えず、お金のストレスフリーで生きること。お金に関係なく仕事をし、お金に関係なく人間関係をつくり、お金に関係なく欲しいものを手に入れることです。必要なときは、「お金さえあれば......」ではなく、「お金があってよかった!」と、お金に感謝して使っていくことです。お金のことを考えずに生きるために、日ごろからお金の性質をより深く理解し、尊重しながらつき合っていく必要があります。それと同時に、自分の性質や欲求をよく理解し、自分にとっての幸せをわかっておく必要があります。お金の知性を身につけ、一時の感情に流されないこともお金とうまくつき合っていく秘訣です。これまで、稼ぐ力の重要さについてお伝えしてきましたが、「貯金がなくてもいい」というわけではありません。たとえば、私を喜ばせてくれるもののひとつは〝旅〞。しかも、そのときの気分で、ふらりと出かける旅が好きです。少し時間ができたときに、ふと「ちょっと温泉に行ってこよう」、1〜2週間の時間ができると、「前から行きたかったニュージーランドに行ってみよう」と実行するためには、それなりの蓄えが必要です。そんな喜びが、生きるエネルギーを生み出してくれるので、貯蓄は、いわば、蒸気機関車を走らせている石炭燃料のようなものでもあるのです。貯金というのは、「私たちの幸せ」のためのものです。それなのに、貯金をすること自体が〝目的〞になってしまっているケースが多いようです。ただ「老後が不安だから」「いつか必要になるかもしれないから」と、貯めているのは虚しく、それほど多くを貯めることはできないでしょう。未来の漠然とした安心のために、いまの現実的な幸せを失ってしまうのは、もったいない。あとで楽しもうというのも、もったいない。いま、お金で買える本当の幸せや成長があるなら、喜んで使うほうがいいでしょう。貯金が私たちの幸せを阻害するものであっては、いけないのです。台湾で、世界的な大企業の創設者さんにお会いする機会がありました。当時、Kさんは70代で会長を辞任され、週2回、会社に出勤し、あとは大好きな釣りをしたり、仲間とバイオリンの演奏をしたりして暮らしていました。世界長者番付にもランクインするほどの大富豪でありながら、ずいぶん以前から財産をまったく子息に残さないと宣言。その莫大な資産で世界中の芸術品を集めて美術館をつくり、それを台湾の人びとに無料開放していました。戦前、日本教育を受けたKさんは、幼いころに通った日本時代の博物館が忘れられず、優れたものに触れることは想像力を養い、人を成長させるという思いから、地元の人たちのためにお金を惜しみなく出しているのです。「でも、子どもたちにお金を残さないなんて、ひどい親なんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。Kさんには、信念がありました。「子どもには、自分の力でお金を生み出していく幸せを感じてほしい」と。財産があっては、その幸せを奪ってしまうことになるというのです。それは、Kさんが敬愛していた台湾総督府民政長官であった後藤新平の「金を残して死ぬ者は下だ。仕事を残して死ぬ者は中だ。人を残して死ぬ者は上だ」という言葉も影響していました。後藤の時代、明治の世にも、お金をもっとも重要とする風潮はあったはずです。そんななかで、彼は、お金や仕事よりも、人を育てることの大切さを説きました。〝人〞の資質こそが、企業や社会を繁栄させ、時代をつくっていくことを理解していたからです。逆に、中身のない人にお金や仕事を残しても、ろくなことにはならないということです。話は壮大なものになりましたが、私たちは、「貯める」よりも、「貯められる人になること」が先決なのです。また、貯蓄というのは、ただあればいいというものではなく、私たちの幸せや成長のためにあるものです。だから、貯める目的も、貯金の使い方もさまざま。自分の目的のためには、「貯金はなくてもいい」という人もいるでしょうし、「100万円が必要」という人も、「1億円が必要」という人もいるでしょう。「幸せ」のあり方は、人の数だけあるからです。お金があるから、それなりの幸せがあるのではありません。自分の目指す幸せのために、それなりのお金が必要なのです。お金が先にあるのではなく、つねに幸せが先にあるのです。あなたは、人生をどんなふうに生きたいですか?あなたはどんなことに幸せを感じますか?そのためには、なにが必要ですか?そして、いくらあれば実現できますか?そんな〝目的〞のために、貯蓄はあるものなのです。すべては、あなたの〝幸せ〞が基準です。自分の価値が上がるポイントただ貯めるのではなく、必要な額を貯める
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