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【医師執筆】腰痛の痛みは様々その対処法とは

腰痛には急性の痛みと慢性の痛みがあるのをご存知でしょうか?この記事では、腰痛による急性の痛みと慢性の痛みに良いとされる漢方薬や改善方法について紹介します。

矢久保 修嗣 木下 優子 上田 ゆき子

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目次

  1. ○漢方医学の考え
  2. ○西洋医学の考え方
     
    • 漢方医学の考え

      *症状
      腰には、気や血の通り道が密集していて、気や血が滞る気滞きたい瘀血おけつによって痛みが生じると考えられます。
      腰痛の多くは原因がはっきりしないため、西洋医学ではなかなか改善が難しいのですが、慢性的な痛みの場合には、漢方を併用することがあります。その際は、気や血の流れをよくする治療をしていきます。

       

      *漢方処方
      ●急性の腰痛の場合
      筋肉を緩める効果のある漢方薬、芍薬甘草湯しゃくやくかんぞうとうが有効です。
      ●慢性の腰痛で瘀血がある場合
      血の巡りをよくする漢方薬、当帰芍薬散とうきしゃくやくさん桂枝茯苓丸けいしぶくりょうがん加味逍遥散かみしょうようさんなどを処方します。これで、月経不順や冷え、むくみ(【医師執筆】むくみに効く漢方薬と対処法とはなどの不調が総合的に改善されます。
      ●手足の冷え、むくみ、頻尿がある場合
      気を補い、冷えを解消する漢方薬、牛車腎気丸ごしゃじんきがんなどを使います。
      ●腰や関節痛があり、しびれがある場合
      血を補い、流れを促す漢方薬、疎経活血湯そけいかっけつとうなどを使います。
    • 西洋医学の考え方

      *症状
      腰痛には、ぎっくり腰のような急性のものと、慢性的に痛むものとがあります。原因もさまざまです。骨や筋肉に異常が起きていることもありますし、胃の不調や、子宮や卵巣などの病気が原因で痛みを引き起こしている可能性もあります。

       

      *対処法
      レントゲンやMRIなど、整形外科的な原因を確かめる検査を行います。ここで異常がなければ婦人科や内科の検査を行い、原因となる病気があればその治療を行います。
      基本的には、急性の痛みは冷やして炎症を和らげ、慢性の痛みは温めて血行を促します。
      また、消炎鎮痛効果のある湿布や飲み薬を使って治療することもあります。また、背骨や腰を温めると効果的です。腰骨の周辺は、脂肪や筋肉があまりなく、太っている人でも触ると骨がすぐ触れる状態にあります。背骨や腰椎、仙骨の中には穴があき、神経が出ていて、熱が伝わりやすくなっているのです。
      婦人科系の病気が原因で腰痛がある人にも、この場所を温めることをおすすめしています。骨盤や下腹部の血流を促し、痛みを改善する作用があります。

      腰やおなかが痛むときは、背中の仙骨があるあたりをカイロなどで温めましょう。

女子漢方

矢久保 修嗣

木下 優子

上田 ゆき子

法研

冷え、むくみ、便秘・下痢、頭痛、月経前症候群ほか―漢方で整える、女性の心と体。

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