目次
- ○ダイエット効果
- ○認知症の予防・改善
- ○糖尿病の予防・改善
- ○中性脂肪・コレステロールを低下
- ○脳卒中や心筋梗塞の予防
- ○免疫力アップ
- ○長寿遺伝子が活性化する
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ダイエット効果
ココナッツミルク&オイルはダイエットの強い味方となります。なぜなら、体内の脂肪の燃焼を促してくれるからです。脂肪から合成されるのがケトン体です。また、ケトン体には食欲を抑制する作用があることが、マウスの実験によって確認されています。 -
認知症の予防・改善
アルツハイマー型認知症の患者さんは、症状が進行すると脳が変性して、ブドウ糖をエネルギー源として利用できなくなってしまいます。そのため、脳の神経細胞はエネルギーが枯渇してガス欠状態に陥り、認知機能が著しく低下してしまうのです。ケトン体はブドウ糖とはまったく異なるエネルギー源です。アルツハイマー型認知症の患者さんに行った実験では、ケトン体の血中濃度がアップすると認知機能に改善がみられるという報告があります。また、ケトン体をエネルギー源として活用するようになれば、糖質の過剰摂取を避けることになり、認知症のリスク要因である糖尿病や脂質異常症(高脂血症)の予防に役立ちます。そのため、認知症の予防にも役立つと言われています。 -
糖尿病の予防・改善
糖尿病は、糖質の過剰摂取や運動不足などによって、血液中のブドウ糖が高いまま下がらない状態のことです。血糖値が高い状態が続くと血管の動脈硬化が進行してもろくなり、詰まりやすく、切れやすくなってしまいます。ブドウ糖以外のエネルギー源であるケトン体を体内で合成できるようになれば、高血糖状態に陥りにくく、糖尿病に陥るリスクを低下できると言えます。最近では糖質を制限するよう患者さんにすすめる医師も徐々に増えつつあります。糖質を制限するとケトン体の合成が促されるので、「糖質制限食=ケトン体の合成を促す食事」と考えていいでしょう。ケトン体の合成を促す食生活は、健康な人では心配ありませんが、糖尿病の患者さんは主治医の指示に従って行うようにしましょう。 -
中性脂肪・コレステロールを低下
血糖値が高い状態が続くと、使い切れなかった脂肪は中性脂肪に変えられて脂肪細胞にため込まれます。そして、最新の研究では、中性脂肪が高いと動脈硬化の進行を促す悪玉コレステロール(LDLコレステロール)も高くなる傾向がみられるそうです。糖質の過剰摂取は糖尿病だけでなく、脂質異常症のリスクも高めることがわかってきました。糖質だけではありません。魚に含まれるEPAやDHAなど一部の脂質を除いて、脂質の過剰摂取が中性脂肪やコレステロールの異常を招くことも、とてもよく知られています。実は、中鎖脂肪酸はこの一部の脂質に入ります。一般的な脂質は分解されにくく、脂肪として体内にため込まれやすくなっています。ところが、中鎖脂肪酸は消化・吸収されるとそのまま肝臓に運ばれて効率よく分解され、ケトン体というエネルギー源につくりかえられます。エネルギー源として燃焼しやすいので、中性脂肪やコレステロールが上昇する心配がありません。ほかの脂質を控えてココナッツミルク&オイルをとることで、中性脂肪やコレステロールの改善が期待できます。 -
脳卒中や心筋梗塞の予防
生命の危険もある脳卒中や心筋梗塞は、脳や心臓の血管の動脈硬化が進行して内部が狭く、もろくなり、血管が切れたり、詰まったりして発症します。動脈硬化の進行には、高血糖、脂質異常が大きく関係しています。エネルギー源をブドウ糖だけに依存する生活を続けていると、血糖値や中性脂肪、LDLコレステロールが高くなりがちで、動脈硬化が進行するリスクが高くなります。体内でケトン体を合成できるようになればこれらの改善につながり、それが動脈硬化予防、ひいては脳卒中や心筋梗塞の予防に役立ちます。 -
免疫力アップ
中鎖脂肪酸のひとつであるラウリン酸は、抗菌作用が非常に強いことが知られています。ココナッツオイルプリングという、ココナッツオイルで口をすすぐ健康法は、ラウリン酸の抗菌作用によって歯周ポケットに存在する雑菌を激減させ、歯周病を予防する効果が絶大であると人気です。ほかにも、皮膚の炎症にも効果があると言われており、ココナッツオイルを皮膚にそのまま塗り、黄色ブドウ球菌に対する抗菌対策や、皮膚の乾燥対策に用いられることもあります。 -
長寿遺伝子が活性化する
ケトン体にはすばらしい効果が認められていますが、つい最近、ケトン体そのものが抗酸化物質であることが、米国カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校のエリック・バーデン博士によって明らかになりました。エリック博士の研究報告によると、「ケトン体のひとつであるβヒドロキシ酪酸は、活性酸素を無害化する酵素を活性化する」そうです。このすばらしい研究論文は、世界でも権威のある科学誌『サイエンス』に掲載されました。活性酸素は私たちの体を老化させ、動脈硬化やがんなどさまざまな病気を招く物質です。活性酸素を無害化することができれば、老化の抑制、病気予防に役立つだろうと期待されています。また、ケトン体が体内で合成されているときは、長寿遺伝子のサーチュイン3が活性化していることがわかっています。長寿遺伝子は私たちの体の老化をコントロールしていて、すべての人が持っていますが、ふだんは休眠状態にありスイッチが入っていません。カロリー(エネルギー量)を制限すると活性化することがよく知られていますが、マウスの実験ではサーチュイン3が活性化していないとケトン体も合成されないことが明らかになっています。つまり、ケトン体が合成されているときは、サーチュイン3が活性化していると考えていいでしょう。ケトン体は健康長寿にも一役買っているのです。中鎖脂肪酸とケトン体がどんなものかがわからなくても、私たちにどれだけいい効果をもたらすかはわかっていただけたのではないでしょうか。これらはココナッツオイルだけの効果だと思われがちですが、ココナッツミルクにも中鎖脂肪酸は含まれています。もちろん、ケトン体の合成を促すので、ココナッツオイルとまったく同様の効果が得られます。
ココナッツオイルの健康効果は、ココナッツミルクを摂取することでも同じように得ることができる。
Dr.白澤のココナッツミルク・ダイエット
1章 ココナッツミルクはこんなにスゴイ!より
順天堂大学大学院教授の白澤卓二氏が最新の医学情報をもとにココナッツミルクによるダイエット方法を考案。さらにココナッツミルクを使った健康&ダイエットレシピを同大学院の研究員ダニエラ・シガ氏が担当し、カンタンでダイエットに良く効くおいしいメニューが満載です。