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【歯科医師執筆】うがいに適した液体と適さない液体

洗口液やマウスウォッシュ、デンタルリンスなどのうがい専用液がありますが、歯科医は水が最もうがいに適していると言います。それは何故なのでしょう。テレビなどでも活躍する歯のスペシャリスト・照山裕子さんの著書からその理由をご紹介します。
※毒出しうがい:歯の各所に向かって、口に含んだ水を強くぶつけるうがい方法

照山裕子(歯学博士)

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目次

  1. ○うがい専用液より水、お酒はNG
     
    • うがい専用液より水、お酒はNG

      洗口液やマウスウォッシュ、デンタルリンスなどと呼ばれるうがい専用液も、当然ながら、毒出しうがいに適した液体です。
      口臭予防、虫歯予防、歯周病予防など、目的別にさまざまな商品が市販されているので、利用したことがある人もいるのではないでしょうか。
      うがい専用液も、緑茶と同じように水よりプラスアルファの効果を期待できます。
      しかし、難点は、口に含んだときに刺激の強い成分を含んだ液体が多いことです。
      刺激が強すぎると、口の中で何度もクチュクチュうがいするのが難しくなります。刺激を我慢して使うと、口の中の粘膜を傷つけることもあります。とくに粘膜が弱っている高齢の方は注意が必要です。
      同じ理由で、ヨード系のうがい薬(茶色)も、毒出しうがいに適した液体とはいえません。また歯にべっとり色がつくこともあります。
      のどをゴロゴロするうがいには適した液体かもしれませんが、口の中で何度もクチュクチュすると粘膜を傷めてしまいます。
      うがい薬なら、最近、処方されることが多くなった、緑色をしたクロルヘキシジン系なら毒出しうがいに使ってもかまいません。
      ただし、洗口液もうがい薬も、1日何度も毒出しうがいに使うと、口の中のためにはたらいてくれている常在菌まで殺してしまうことになるので、1日1回程度にしておきましょう。
      炭酸水も刺激が強すぎます。
      炭酸水にはうがい専用液のような抗菌効果もないので、毒出しうがいにはおすすめしません。
      うがいの話をすると、アルコールが好きな人は、ビールやお酒ではどうですか?と冗談で言われる方がいます。なかには「アルコールには殺菌効果があるからいいよね」と真顔で言う人もいます。
      アルコール飲料は、毒出しうがいには使用しないでください。
      というのは、アルコール飲料には糖分が含まれていることが多いからです。
      糖分は、口の中のばい菌が大好きなエサになります。
      どれだけ丁寧に毒出しうがいをしても、口に含んだアルコールを完全に吐き出さなければ、歯や歯のまわりに付着して、プラークをつくる材料になります。
      食後のコーヒーでと考える人もいるかもしれません。
      コーヒーも、毒出しうがいには適さない液体です。
      コーヒーは油脂なので、がんばって口の中でコーヒーを歯にぶつけても、歯に貼り付いてしまいます。これでは、アルコールと同じようにばい菌のエサを、口の中に残すことになります。
      毒出しうがいに適した液体をまとめると次のようになります。

       ◎水(歯にしみるほどの冷水でなければOK)

       ○緑茶(ウーロン茶や麦茶でもいいが、緑茶がベスト)

       ○△洗口液(刺激が強すぎるタイプはNG)

       ○△うがい薬(クロルヘキシジン系ならOK)

       ×炭酸水

       ×アルコール

       ×コーヒー

      毒出しうがいには水がもっとも適しています。
      さらに効果を高めたいときは、1日1回、緑茶や刺激の少ない洗口液を利用するようにしましょう。

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照山裕子

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