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【医師監修】ぜんそくの発作を起こしやすい原因
ぜんそくの発作を起こしやすい原因は様々です。例えば、ウイルス感染や天候などがあります。この記事では、ぜんそくの発作を起こしやすい原因について紹介します。
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目次
- ○ぜんそくの発作を起こしやすい原因
- ○吸入アレルゲン(空気といっしょに吸い込むアレルゲン)
- ○ウイルス感染
- ○空気汚染
- ○天候
- ○激しい運動、感情表現、ストレス
- ○その他
-
ぜんそくの発作を起こしやすい原因
ぜんそくの発作が起こりやすくなる原因には、おもに次のようなものがあります。 -
吸入アレルゲン(空気といっしょに吸い込むアレルゲン)
代表的なものは、ダニ、動物の毛やフケ(身近なものとしては、イヌ、ネコ、ハムスター、モルモットなどのペット)、ホコリやチリ、カビ、花粉などです。とくに問題となるアレルゲンは、チリダニ(ヒョウダニ)というダニです。チリダニは、肉眼では見えないほど小さなダニで、死ぬとさらにこなごなになります。そのため気管支の奥まで届いて、ぜんそくを悪化させてしまいます。 -
ウイルス感染
ぜんそく発作は、カゼで悪化することがあります。なかでもぜんそくを悪化させやすいのは、「ライノウイルス*1」という鼻カゼを引き起こすウイルスです。ライノウイルスは種類が多いので、一度かかっても、またかかる可能性があります。*1ライノウイルス:少なくとも95種類以上はあるとされています。ライノウイルスに感染しても、普通は鼻カゼですみますが、ぜんそくの患者さんにとっては強敵です。 -
空気汚染
室内タバコの煙には、有害物質がたくさん含まれています。家族が吸っていると子どもも受動喫煙*2のリスクが高くなり、ぜんそく発作を引き起こしたり、症状を悪化させたりするだけでなく、呼吸機能を低下させる要因になります。ほかに、線香や蚊取り線香の煙、料理中や暖房で発生する煙、家の新築や改築で発生するホルムアルデヒド、化粧品、香水、ヘアスプレー、接着剤、防虫剤、生花などでも、発作を引き起こすことがあります。*2受動喫煙:タバコを吸っている人が吐き出した煙や、タバコの先から流れ出る煙(副流煙)を吸うことを、受動喫煙といいます。室外自動車の排気ガス、たき火や花火の煙、大気中にただよう非常に小さな粒子(PM2.5など)、一部の温泉地や火山などの大気中にただよっているイオウ酸化物は、ぜんそくの発症や悪化に影響をおよぼします。 -
天候
台風や低気圧が近づいたり、気温が急激に変化したりすると、ぜんそくの症状が悪化することがあります。理由はよくわかっていませんが、気温や湿度の急変によって、気管支がなんらかの刺激を受けることが原因のひとつだと考えられています。 -
激しい運動、感情表現、ストレス
激しい運動をした直後にぜんそく発作が起こることがあります。冷たく乾燥した空気をたくさん吸い込むことで気管支が収縮するためです。大笑いした、泣いた、などがきっかけとなって発作が起こることがあります。激しい感情表現によって呼吸が速くなり、気道が細くなってしまうためです。また、ストレスも症状を悪化させる要因となります。 -
その他
食物アレルゲン(食品・食品添加物)食物アレルゲンは、卵、牛乳、小麦、大豆、そば、米、魚介類、くだものなどさまざまです。まれに、このような食物によって発作が起きます。薬子どもには少ないのですが、アスピリンなどの薬で発作が引き起こされることがあります。月経女性の場合、月経も症状に影響することがあります。たとえば、月経年齢が早い人に、ぜんそく患者が多いという研究があります。また、月経前や月経時に症状が悪化するという報告もあります。
図解でわかる!小児ぜんそく
正しい治療をわかりやすく! 小児ぜんそくの患者数は増加し、100 万人を超えているという統計があります。 ほとんどの小児ぜんそくはアレルギーが原因で、病院で処方される薬物での治療と同時に、生活の中で発作の原因となるアレルゲンと接することを減らす環境作りがとても重要です。 本書は、小児ぜんそくの子どもを持つ保護者の方向けに、病気による成長への影響を最小限にするための、小児ぜんそくの基礎知識、薬物治療の正しい知識、環境整備の方法、幼稚園や学校など集団生活での過ごし方などを医学的根拠に基づいてわかりやすく紹介します。