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ダイエットのカギを握る“暗示”の力

ダイエット中なのにカロリーの高い食事をしてしまう、といった経験はないでしょうか?食べることによる味覚の快感は、人によっては抗し難い影響力をもっており、これをやめられないのは「意志が弱いから」とは限らないのだそうです。手ごわいこの快感の記憶に打ち勝つにはどうしたらよいのでしょうか。悪習慣を断ち切る強力な“武器”をご紹介します。

堀正岳

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目次

  1. ○暗示の力でダイエットをする
     
    • 暗示の力でダイエットをする

      体重を減らそうとしているのにどうしてもカロリーの多い食事をしてしまう、あるいはなかなか禁酒を続けられないといったことがないでしょうか? 食べることによる味覚の快感や、飲酒による幸福感といったものは人によっては抗し難い影響力をもっています。これをやめられないのは「意志が弱いから」とは限らないのです。
      そうしたときには、暗示によって偽りの記憶を植え付けることで行動を書き換えることができる場合があります。「ニセ記憶ダイエット」と題された行動心理学の研究において、被験者に対して食事についてのアンケートをとり、結果を報告する際に「あなたはきっと子どものころに◯◯という食品をとって気持ち悪くなったことがあったでしょう」と嘘の情報を与えた結果、その食品を避けるように行動を変えることができたという例があります。実際には起こっていない出来事でも、繰り返し与えられた暗示によって記憶が書き換えられてしまうのです。
      これを応用すると、たとえばアイスクリームなどの食品を食べる際に「前回食べたとき、たしか気持ち悪くなったんだった」「アイスクリームを食べると吐いてしまう」といった、偽の記憶を自分自身に対して暗示し続けることで、実際にその食品に対する忌避感を生み出すことができます。カロリーの高い食事と結びついている快感や満足感といった報酬のループに切れ目を入れることによって、行動を変えているわけです。
      嘘の記憶を植え付けるために使い方には注意が必要ですが、自分の意志では変えられない悪習慣の繰り返しに対しては、強力な武器になってくれます。

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堀正岳

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