目次
- ○暗示の力でダイエットをする
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暗示の力でダイエットをする
体重を減らそうとしているのにどうしてもカロリーの多い食事をしてしまう、あるいはなかなか禁酒を続けられないといったことがないでしょうか? 食べることによる味覚の快感や、飲酒による幸福感といったものは人によっては抗し難い影響力をもっています。これをやめられないのは「意志が弱いから」とは限らないのです。そうしたときには、暗示によって偽りの記憶を植え付けることで行動を書き換えることができる場合があります。「ニセ記憶ダイエット」と題された行動心理学の研究において、被験者に対して食事についてのアンケートをとり、結果を報告する際に「あなたはきっと子どものころに◯◯という食品をとって気持ち悪くなったことがあったでしょう」と嘘の情報を与えた結果、その食品を避けるように行動を変えることができたという例があります。実際には起こっていない出来事でも、繰り返し与えられた暗示によって記憶が書き換えられてしまうのです。これを応用すると、たとえばアイスクリームなどの食品を食べる際に「前回食べたとき、たしか気持ち悪くなったんだった」「アイスクリームを食べると吐いてしまう」といった、偽の記憶を自分自身に対して暗示し続けることで、実際にその食品に対する忌避感を生み出すことができます。カロリーの高い食事と結びついている快感や満足感といった報酬のループに切れ目を入れることによって、行動を変えているわけです。嘘の記憶を植え付けるために使い方には注意が必要ですが、自分の意志では変えられない悪習慣の繰り返しに対しては、強力な武器になってくれます。
ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250
SECTION08 習慣化・やめない技術「人生を変える小さな習慣」より
人生の質は「知っているワザの数」で決まる一瞬で使える、一生使える「武器」をあなたに――。自分をすり減らすことなく、無理することなく、あなたの生産性は上げられる。本書では、仕事、日常生活において「効率を高め、快適にする工夫=ハック」の数々を1冊で網羅!人生・仕事を変えてくれるのは、こんなに「小さな習慣」だった。