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【医師執筆】糖質制限を始める前の基礎知識

糖質制限には糖尿病改善や、やせるなど様々なメリットがあります。では、そもそも糖質制限とは何なのでしょう?亀川寛大さんの著書より、ご紹介します。

亀川寛大

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目次

  1. ○「肉や卵の食べすぎ注意」は誤解
     
    • 「糖質制限=主食抜き」という人もいますが、これは間違いです。
      糖質とは、炭水化物から食物繊維を引いたものをいいます。糖質は体内の血糖値を上げ、インスリンの分泌を促します。このインスリンは、余った糖質を脂肪に変えるため、別名「肥満ホルモン」と呼ばれています。肥満は糖尿病をはじめ、さまざまな生活習慣病の原因となります。
      確かに、糖質を主成分とする代表的な食材は、ご飯やパン、麺類などの主食です。
      しかし、「はじめに」でもお伝えしたように、たんぱく質や脂質などの栄養素をしっかり摂取する目的で糖質を減らす食事法こそが、糖質制限なのです。
      私たちの生命維持や身体活動に不可欠な「三大栄養素」は、炭水化物・たんぱく質・脂質とされています。そのうち、たんぱく質・脂質に含まれている必須アミノ酸と必須脂肪酸は、人間の体内で合成できないため、食べ物から摂取しなければなりません。
      しかし、糖質については、脂肪から分解されるグリセロールや、体内に貯蔵されたたんぱく質のアミノ酸などを材料にしてつくり出すシステムが、体に備わっているのです。このシステムのことを「糖新生」といいます。
      必須アミノ酸と必須脂肪酸を含むたんぱく質・脂質、そしてビタミン、ミネラルを意識し、必要な量を食事から摂ると、ご飯やパンといった糖質が多い食品を食べる量は減ります。
      糖質中心で栄養不足の生活を送ってきた人は、糖質制限を行うと、たんぱく質・脂質をしっかり摂るため摂取するエネルギーは増えますが、必要な栄養が補給されることで健康になります。さらに、エネルギー代謝が上がって自然にやせてくるのです。
      しかし、糖質については、脂肪から分解されるグリセロールや、体内に貯蔵されたたんぱく質のアミノ酸などを材料にしてつくり出すシステムが、体に備わっているのです。このシステムのことを「糖新生」といいます。
      必須アミノ酸と必須脂肪酸を含むたんぱく質・脂質、そしてビタミン、ミネラルを意識し、必要な量を食事から摂ると、ご飯やパンといった糖質が多い食品を食べる量は減ります。
      糖質中心で栄養不足の生活を送ってきた人は、糖質制限を行うと、たんぱく質・脂質をしっかり摂るため摂取するエネルギーは増えますが、必要な栄養が補給されることで健康になります。さらに、エネルギー代謝が上がって自然にやせてくるのです。

      「糖質」の定義と種類

      「肉や卵の食べすぎ注意」は誤解

      ちなみに、「肉などのたんぱく質を食べすぎると、体に悪いのでは?」と心配する人もいますが、それも間違いです。
      確かに、肉やバターなどの動物性食品に含まれている飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールや中性脂肪を増やして動脈硬化を招く、と考えられた時代がありました。
      しかし、「5~23年にわたって約35万人を追跡調査した結果、飽和脂肪酸の摂取量と、脳や心臓の病気の発症との間に関連はなかった」という研究が、2010年に臨床栄養学に関する著名な学術誌(AJCN)で発表されました。
      また、「卵にはコレステロールが多いから、食べすぎ注意」などと聞いたことがある人もいるでしょう。しかし、食事でコレステロールをたくさん摂っても、血液中のコレステロールが増えるわけではないことが明らかになりました。それを受けて厚生労働省は、2015年にコレステロールの摂取上限を撤廃しました。
      現在では、体により悪影響を与えるのはカロリー過多や動物性脂肪(飽和脂肪酸)ではなく、糖質だと考えられています。血糖値を直接的に上げるのは糖質だけだからです。
      たんぱく質や脂質は、糖質と一緒に摂取すると血糖値の上昇を抑えるため、むしろ糖尿病予防やダイエットに役立つといえるでしょう。
ラーメン好きの医者が教える糖質制限の外食ガイド

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亀川寛大

マキノ出版

全60種類のメニューを徹底調査し、血糖値の上昇幅や、コストパフォーマンス、味、満腹度などで総合的に評価して、採点・ランク付けしています。この本を見れば、糖質制限に外食でなにを選べばよいかが一目でわかります!

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