目次
- ○なぜ、高額所得者はダイエットに成功しているのか
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なぜ、高額所得者はダイエットに成功しているのか
ダイエットが欧米の経営者、もしくはビジネスパーソンの常識といわれて早(はや)数十年。いまや海外では「太っている人はそれだけで昇進できない」という人もいるほどです。それは少々大げさだとしても、太っていることが原因でその人の評価が下がってしまうことは決してめずらしくないようです。日本でもその考え方は当然のように常識になりつつあります。私も事業を起こして以来、さまざまな分野の経営者やビジネスパーソンとお会いすることが非常に多くなりました。そのような場でいつも感じることなのですが、みずから起業して、経営者として第一線で活躍されている人たちのなかに「太っている人」「だらしない身体をしている人」は、はっきりいってひとりもいません。40代までに事業を起こして年商で何十億、何百億という成果を上げている成功者ならなおさらです(昔からある、いわゆる「大企業」の経営者たちは別かもしれません。それほどお会いしていないのでわかりませんが)。考えてもみてください。自分の体調管理もできない人が企業を経営できますか? 意思が弱く、自分で決めたことも守れないような人に、圧倒的なボリュームのヒト、カネ、モノのマネジメントができると思いますか?私が格闘技道場を立ち上げてからすでに8年が経過しています。いまでは都内7店舗、全国では11店舗の道場を持つまでになりました。この数年間の経験をもとに、いまなら経営者の端くれとして断言できます。経営者として最も大切な資質は、画期的なプランやド派手に目立つ言動などではありません。とにかくきわめて地味に、コツコツと、まっとうな努力を継続する力が必要なのです。ダイエットができない人やダイエットに失敗してしまう人というのは、この「コツコツと長期間努力する」ことが苦手な人です。絶対に経営者には向いていません。また、これは知人の経営者に聞いた話なのですが、一説によると、出資を求めているベンチャー企業の経営者に最も求められている資質は「健康であること」だそうです。少なくともアメリカではそういわれているとか。たしかに経営者がどんなに優秀な頭脳を持っていても、「社長がいつ糖尿病で倒れるかわかりません」というような企業に出資するもの好きな経営者やベンチャーキャピタルなどいるわけがありません。一般的に知られているとおり、肥満はあらゆる病気につながります。つまりは太っている時点でその人は経営者としての資質を危ぶまれてもしかたがないといえるのです。また、経営者のみなさんが趣味にしているスポーツとしては、かつてはゴルフなどが定番でした。昔はインターネットがなかったこともあり、人脈づくりとしての役割も果たしていたのでしょう。しかし、少なくともいまの若手経営者(20〜40代前後)のあいだでは、ゴルフはかなり下火になっているように見えます。それより格闘技やトライアスロン、ロードレースなど、ダイエットに通じる「肉体を酷使する」種類のスポーツを好んで行う経営者が増えているように思います。若手の経営者の集まりに行くと、何人もがトライアスロンの話題で持ちきりになっていた……という経験も一度や二度ではありません。ハードなトレーニングを前提としたスポーツを楽しむ精神力が、経営者としてよくある修羅場を乗り切らせてくれることもあるのでしょう。もちろん、ダイエットが経営者としてビジネスで成功するための十分条件(ダイエットさえしていればOK)であるはずはありません。しかし、必要条件(ダイエットできなきゃダメ)ではあると思います。私自身も「ダイエットも成功させられない人がビジネスで成功を収めようというのは、かなり難しいのではないか」と感じてしまうのです。
プロ格闘家流「できる人」の身体のつくり方
第1章 「ダイエット常識」のウソ――すべて実体験で検証!より
なぜ世にはびこる「お手軽ダイエット法」は無意味なのか。なぜスポーツジムがすすめるジョギングなどの「有酸素運動」ではやせないのか。なぜ1日3食とってもお腹がすくのか。なぜほとんどのダイエット法は挫折するのか。元世界ランキング1位のプロ格闘家で、日本一たくさん道場を経営する格闘技業界No.1経営者が、食事と運動に関して、プロ格闘家としての経験から学んだ真実に加え、科学的な裏づけもとった「やせてあたりまえの方法」を伝授する。