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【医師執筆】ミネラルの種類と効果、正しい摂取方法

ミネラルはサプリメントで取る、という方も多いと思いますが、長期に渡ってサプリメントで摂取する場合には、専門家に相談する必要があります。これは、体のミネラル全体のバランスを崩さないためです。
ひとつを取りすぎると、他のミネラルが不足する、という場合があるからです。今回はそんな見落としがちなミネラルのバランスについてご紹介します!

井奥 昇志(医師)

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目次

  1. ○塩分は自然塩で
  2. ○ミネラルのバランスに注意
  3. ○梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)のすすめ
     
    • 塩分は自然塩で

      塩分のナトリウムもミネラルの一つです。その塩分には、精製塩と自然塩があります。
      精製塩は、純粋な「塩化ナトリウム」です。
      中学の理科で習う、単独の純粋なNaClです。
      一方、自然塩は、海水を濃縮してつくられる「にがり」や岩塩など、その他のミネラル群を含んだNaCl です。その他のミネラルには、カルシウム、マグネシウム、セレニウム、クロム、亜鉛、銅、鉄などがあります。
      海水と人間の血液の成分の傾向は、似ています。
      もともと海から生命が進化してきたことから考えても当然のことかもしれません。
      自然塩は、生命の源と言うことができるのです。
      亜鉛不足で起こる味覚障害は、ご存じの方も多いと思います。
      風邪などで一時的に味がしなくなるのは、亜鉛が風邪の治療のために消費され、味覚細胞の働きが一時的に落ちるためです。亜鉛は傷の治りにも関係します。
      不足は、これもよく知られているとおり女性に多く、貧血を引き起こします。
      セレニウムには抗酸化作用などがあります。
      カルシウムは骨を強くします。
      これらのミネラルは、サプリメントで単独で取ることもできますが、サプリメントの形で長期に取る場合は、身体のミネラル全体のバランスを崩さないように、専門家に相談する必要があります。
      例えば、亜鉛のサプリメントばかり単独で偏って取り続ければ、銅の不足となる場合があります。多量の亜鉛が銅の吸収を妨げてしまうのです。
      岩塩やにがりなどは、取り過ぎてしまうと問題ですが、少量取る分にはちょうど良い総合ミネラルの補給になります。サプリメントのように単独の成分ではありませんから、極端なアンバランスとなる心配もありません。
      【精製塩と自然塩】

      精製塩と自然塩

    • ミネラルのバランスに注意

      ミネラルの極端なアンバランスは、頭痛をはじめとしたさまざまな体調不良や病気につながります。
      現代の食生活で過剰になりやすいミネラルは、ナトリウムやリンです。取り過ぎに注意しましょう。
      一方腎臓には、一度濾(こ)された尿からナトリウムや水分を再吸収する働きがありますが、年齢とともに、この働きが衰えていきます。その分ナトリウムも失われやすくなりますので、適量を補う必要があります。
      塩分は、よく血圧との関係で目の敵にされがちですが、本来は人間にとって必要不可欠なものです。取らなければ良いというものではないのです。

      正しい取り方は、

      「精製塩」→ できるだけ取らない

      「自然塩」→ 適量を取る

      となります。

      自然塩のにがりであれば、マグネシウムも同時に取ることができます。マグネシウムは血管の筋肉を緩める働きがありますので、にがりを取ることで血圧が下がる場合もあるのです。
      高血圧の人は、塩分を控えめにしながら、精製塩ではなくにがりを使ってみてください。
      白砂糖は体を冷やしますが、塩分を含むニガリは身体を温めます。
      今取ろうとしている食事に含まれるのは精製塩ですか? 自然塩ですか?
      自宅のお塩はどうですか?
      精製塩は止めて自然塩にしてみてください。
      今、身体は塩分不足でしょうか? 塩分過剰でしょうか?
      適度な自然塩補給が、冷えを解消してくれる場合があります。
    • 梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)のすすめ

      梅干しと少しの醤油、すり下ろし生姜を番茶で取ると冷え性が解消され、頭痛解消にもつながります。塩分、ミネラル不足の人には良いでしょう。
      さらに、すり下ろし生姜を後述します「加熱乾燥生姜」に変えると、より効果が期待できます。
頭痛は防げる!

頭痛は防げる!

井奥 昇志

自由国民社

第4章 頭痛は防げる!より

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