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【管理栄養士執筆】痩せない人の特徴と対処法

500キロカロリーの焼き魚定食と450キロカロリーの菓子パン。1袋70グラムのポテトチップスと、1個110グラムのおにぎり…ダイエット中、どちらを食べますか?
カロリーや重量ばかり気にしていると、痩せる以前に体がボロボロになってしまうかもしれません。理想的な痩せ方をするために気をつけたい栄養について、ダイエット教室講師の経験を持つ柴崎真木さんの著書からご紹介します。

柴崎 真木

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目次

  1. ○カロリーだけがモノサシではない
  2. ○体重にフォーカスしない
  3. ○食品は栄養素で考える
  4. ○一日の食生活をチェック
     
    • カロリーだけがモノサシではない

      やせない人はカロリー(エネルギー)だけを気にします。
      例えば、500キロカロリーの焼き魚定食と450キロカロリーの菓子パンのどちらを食べるかを考えたときに、450キロカロリーの菓子パンを選んでしまうパターンです。やせるためにはエネルギー収支のバランスを考える必要がありますが、体内でエネルギーを使うために必要なビタミンやミネラルが不足した状態では、エネルギーを減らしても体脂肪が減りにくかったり、疲労感が抜けにくい、体調がよくない、肌や爪がボロボロになるなど、理想的なやせ方が難しくなります。
      例に挙げた菓子パンは、糖質と脂肪が多く、たんぱく質やカルシウム、鉄、ビタミンなどはほとんどとれません。一方の焼き魚定食は、体温の上がりやすいたんぱく質、中性脂肪を減らす働きがあるn‐3系脂肪酸、カルシウム、鉄、ビタミンなどもしっかりとれるため、摂取したエネルギーを体内で使える栄養素を一緒にとることができます。
      カロリーばかり気にする人の他に重量で考えてしまう人もいます。ポテトチップス1袋70グラムとおにぎり1個110グラムのどちらを食べるかを考えたときに、軽いポテトチップスを選んだほうが体重は増えないと考えて選ぶパターンです。ポテトチップスは確かに軽いのですが、1袋で400キロカロリー前後もあり、一方のおにぎりはその半分の180キロカロリー前後です。重量とエネルギーは別物と考える必要があります。
    • 体重にフォーカスしない

      このような考え方になる背景として、体重にとらわれすぎることがあると思っています。
      アスリートでもマラソンや体操など、体重が軽いほうが有利な種目や、シンクロや新体操など見ためを競う種目の選手によく見られますが、こうした選手たちはパフォーマンスにフォーカスせず、体重にフォーカスしています。いくら体重が軽くても、筋肉や骨がスカスカの状態では走れるはずがありませんし、ジャンプを繰り返せば、たちまち骨折してしまいます。
      見ためが有利な種目でも、体重が採点されるわけではなく、しっかりと引き締まった身体であればよいわけです。そのためには、体重ではなく、筋肉をしっかりつけることが大切ですから、カロリーや重量ではなく、筋肉の材料や余分な脂肪をしっかり燃やしてくれるビタミンやミネラルがとれるものを選んでいく必要があるのです。
      たしかにエネルギーをとりすぎれば体重は増えますが、100グラムの変動に一喜一憂する必要はなく、1週間くらいみて、上下しながら増えている傾向か、減っている傾向かをみて、摂取エネルギー量を調整するようにしましょう。
    • 食品は栄養素で考える

      食事は、食品重量当たりに含まれる栄養素の量を考えることが大切です。これを栄養素密度といいます。
      同じ100グラムであれば栄養素の種類や量ができるだけ多いもの、つまり、栄養素密度の高いものを優先的に選ぶようにします。栄養素密度の低いものの多くは、甘く、油が多い口当たりのよいものです。そうした食品はカロリーが高い割には栄養素は少ないのです。栄養素密度の高い食品は、緑黄色野菜、青魚、赤身肉、大豆製品、卵、乳製品、雑穀などがあります。例えばレタス中心のサラダとブロッコリーやトマトの入ったサラダを比べると、後者のサラダのほうがエネルギーはあまり変わらないにもかかわらず、ビタミンやミネラルを多くとることができます。
      重量を減らすだけのダイエットは、必要な栄養素も減らしてしまう可能性があるため、ボリューム感は変えず、食品の種類や調理方法を変えて余分な脂肪や糖分を減らし、ビタミンやミネラルの多くとることがやせるための食事なのです。
      例えば、「から揚げ5個、サラダ、味噌汁、ごはん」という食事の場合には、「から揚げ2個、冷奴、サラダ、おひたし、味噌汁、ごはん」というように減らした分をエネルギーの低いものに置き換えれば、全重量をあまり変えず、栄養密度の高い食事になります。
      市販の食品を買うときには、記載されている栄養成分をチェックします。脂肪量に9キロカロリーをかけるとその食品に含まれる脂肪のエネルギー量がわかります。全体のエネルギー量に対して脂肪エネルギー量が占める割合をみて、30%を超えるような食品はかなり脂肪が多く含まれているため、組み合わせて食べるものは、脂肪エネルギー比率の低いものを選ぶとよいでしょう。
      食品に含まれる脂肪エネルギーの見方

      食品に含まれる脂肪エネルギーの見方

    • 一日の食生活をチェック

      私がフィットネスクラブでダイエット教室をしていたときは、毎日、起床時体重と体温、食事内容、運動の有無を3か月間ノートに記録してもらっていました。食事内容は、

       ① 穀類

       ② イモ類

       ③ 果物類

       ④ 肉類

       ⑤ 魚介類

       ⑥ 卵

       ⑦ 大豆製品

       ⑧ 乳製品

       ⑨ 緑黄色野菜

       ⑩ 淡色野菜

       ⑪ きのこ類

       ⑫ 海藻類

       ⑬ 嗜好品

      の項目のうち、とれたものに○印をつけてもらい、1日で⑬嗜好品以外の12項目に○印がつくことを目標にしました。
      はじめは3~4つしか○印がつかなかった人も、これらの項目すべてに○印がつけられるようになると、「前よりよく食べているのにやせた」「朝起きられないことがなくなった」「疲れにくくなった」「肌の調子がよくなった」「冷え性が改善した」など、やせる以外の効果も見られるようになり、食事量やエネルギーだけでなく、食事の質がダイエットや体質改善にとても重要だということを実感しました。
      体重階級制種目の柔道では、試合は決められた体重以下でなければ出場できません。そのため、どうしても減量が必要になります。サウナやお風呂で汗を無理やり出したり、飲まず食わずで落とそうとする選手も多くいます。
      そのような選手たちには減量しても動ける身体でなければいけないこと、しっかり動ける身体にするには炭水化物と水分が重要なことを伝えていました。エネルギー源である炭水化物が不足すれば動けなくなるのは当然ですが、体内の水分も不足するとオーバーヒートを起こし、筋肉がけいれんしたり、つってしまったりして動けなくなります。
      もっと深刻なのは、絶食していることで筋肉のたんぱく質が分解されてエネルギーとして使われることです。パワーが必要なのにもかかわらず、その源である筋肉が減ってはなんのための減量かわかりません。とにかく減量中でも野菜やきのこ、海藻はしっかり食べること、たんぱく質は脂肪の少ない肉や魚をごはんが進む程度にとり、ごはんと味噌汁は練習量が少なくなるまでは極端に減らさないように食事をしてもらいました。
      最初は半信半疑だった選手たちも、試合前になると「こんなに食べているのに、なぜか体重が落ちる!」「試合前にこんなに食べられるのははじめて!」といい、スタミナ切れすることなくに試合に臨めるようになりました。これはアスリートが特別なわけではなく、一般の人も同じです。炭水化物は身体を動かす大切なエネルギー源ですから、必要量がとれていなければ、集中力が低下したり、疲れやすくなったりするのは当然のことなのです。
      私がフィットネスクラブで使っていたチェックシートの記入例を掲載しました。ダウンロードして使えるようにしたので、ぜひ実践してみてください。3か月もかからずに、必ず効果を感じられると思います。
      食事バランスチェック表の記入例

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疲れやすい人の食事

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柴崎真木

クロスメディア・パブリッシング

第4章 やせにくい人の食べ方 太りにくい人の食べ方より

ところどころに、著者が栄養サポートをする世界で活躍するトップアスリートたちも食べていたレシピも掲載しています。簡単につくれるものばかりなので、ぜひお試しください。

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