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「酒は百薬の長」は本当?飲酒の適量とは【管理栄養士執筆】

「酒は百薬の長」という言葉もあるように、飲み過ぎなければ身体にいいものですが、どれくらいの量が適量なのか。また、お酒と一緒に食べるおつまみも体にやさしいものを選びたいですよね。
杉本恵子さんの著書『忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣』より、健康的にお酒を楽しむヒントをご紹介します!

杉本恵子(管理栄養士)

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目次

  1. ○お酒は身体にいい?
  2. ○お酒を飲んだ翌日の味噌汁は大正解
     
    • お酒は身体にいい?

      日本酒、焼酎、ワイン、ビール、ウイスキー……。これらは製造過程で発酵という工程を経てつくられるものなので、ある種の〝発酵食品〟と言えなくもないかもしれません。
      「酒は百薬の長」という言葉もあるように、飲み過ぎなければ身体にいいものです。
      では、どれぐらいの量が適量なのか。お酒の好きな人にとって永遠の課題だと思うのですが、個人差はあります。やはりそれぞれのお酒の種類どれか一つを最小単位で飲むのがいいのではないでしょうか。
      ビールなら1本。ワインや焼酎ならグラス1杯。日本酒なら1合。ウイスキーならシングル。グラスや瓶の容量は、その人にとっての最小と感じるものでいいと思います。やはり、それ以上飲むことが習慣的になっていると肝臓がアルコールの分解に追われて負担がかかります。
      そして意外に意識されていないのですが、お酒と一緒に食べる「おつまみ」が、結構、身体にとって重いものになっていることが少なくないのです。
      お酒を飲む人は思い当たると思いますが、お店でもビールやワインを飲むときは、唐揚げや焼き鳥、サイコロステーキなど、こってりしたおつまみを頼みがち。
      日本酒や焼酎のほうが、お刺身やお豆腐など和食の食材にも合うので身体への負担は少ないかもしれません。
      ピザとワインだけというのも手軽でいいのですが、できればやはり一緒に海藻サラダなどを食べるほうが身体にはやさしいと思います。また、ビールに枝豆というのも、タンパク質の固まりを一緒に摂ることになるので肝臓にもやさしい飲み方です。
      何より怖いのは、アルコールの分解を受け持つ肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるぐらい、自分でも負担が掛かっていることに気付かないことです。お酒を飲みながら、脂っこいこってりしたものを食べ続けていると、処理しきれない脂質や糖分が脂肪として肝臓に蓄えられて脂肪肝になります。
      この脂肪肝はお酒を飲まない人でも、運動不足などで脂肪燃焼が足りないと同じように起こってしまうものなので注意が必要です。そこからさらに症状が進むと肝炎、肝硬変と命にも関わる重い病気につながってしまいます。
      実は、現代の欧米化した食生活では自覚症状のない脂肪肝状態の人は少なくありません。肝臓が無言の悲鳴をあげているとしたら、少なくとも週に2日はお酒や脂っこいものを食べない〝休肝日〟を設けてあげたほうがいいでしょう。
    • お酒を飲んだ翌日の味噌汁は大正解

      あぁ、昨日は飲み過ぎた……。朝から頭がぼんやりして身体も重い。そんなふうにならないために、できればお酒をたくさん飲むことがわかっているときは、あらかじめ牛乳を飲んだりチーズを食べたりしてタンパク質で胃に粘膜をつくってコーティングしてあげるのもいいと思います。
      そして飲んだ翌朝はシジミの味噌汁を飲むのもお勧め。シジミに含まれる必須アミノ酸やタウリンには、アルコールの分解で傷ついた肝臓を修復し肝臓の機能を高める働きがあり、味噌のタンパク質も同様に肝臓を強化してくれるからです。シジミの味噌汁は難しいかな。そんなときはコンビニで販売されているカップの生味噌汁でもいいですよ。
      飲み過ぎたあとの味噌汁が不思議においしく感じられるのは、身体が求めているからだったということですね。
忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣

忙しい人の世界一シンプルな「食」習慣

杉本恵子

クロスメディア・パブリッシング

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