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お金を借りる前に知っておきたい!銀行系カードローンの基礎知識

大きな買い物をしたいわけではないけど、少しだけお金を借りたい・・・と思うことは誰にでもあります。消費者金融やクレジットカードより金利の低い銀行系ローンをご存知ですか?銀行系カードローンについてご紹介します!

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目次

  1. ○銀行系ローンとは?
  2. ○銀行系ローンの申し込み
  3. ○銀行系ローンの使い道
  4. ○決済不能とブラックリスト
  5. ○銀行系ローンの金利
  6. ○ローンの増額
     
  1. 銀行系ローンとは?

    大半の方は銀行口座を持っていてそこにお金を預けていますが、銀行からお金を融資してもらったことのある人はかなり少ないはずです。個人で銀行から融資を受けるには、不動産などの担保物件があるか、または預金残高が多額の場合に限られます。
    K氏は有限会社を設立して、運転資金を銀行から融資してもらおうとしました。しかし、まだできたばかりの会社なので実績が無いということで融資を断られてしまいました。
    銀行からの直接融資が受けられない場合でも、間接的に融資を受けることができます。この銀行から間接的に融資してもらう方法が、銀行系ローンと呼ばれるものです。
    銀行系の会社が発行している一種のクレジットカードで、このカードでお金を借りることができます。これらを銀行系ローンと呼んでいますが、金利は法定金利よりはるかに低く、高くても18%程度です。一般のクレジットカードと違う点は、買い物ができないことです。あくまでもお金を借りるためのカードなのです。
    銀行系ローンは、銀行がバックアップしていますが、借金には変わりませんので、本当に借り入れする必要がある場合に使いましょう。
    私も三菱東京UFJ銀行系のモビットを利用していますが、三菱東京UFJ銀行に口座がなくても作ることができます。これら銀行系ローンは、取得に際して審査がありますので、失業中や自由業の場合には審査ではねられることが多いようです。逆に会社員で所得がある程度あるなら、まずはねられることはありません。私の場合はというと、プログラマー兼ライターでの所得が600万円ほどあったので、すんなりと取得できました。
    なお、銀行は今後合併や提携を結んで大きく変動する可能性があります。序章で触れているとおり、三菱東京UFJ銀行は、東京三菱銀行とUFJ銀行が統合した銀行です。その他の銀行も名称等が変ることは考慮しておいてください。
    ●銀行系ローンは「ノンバンク」
    銀行系ローンは、いわゆる「ノンバンク」に分類されます。ノンバンクとは、融資は行いますが、預金を行わない金融機関です。消費者金融もノンバンクですが、銀行系ローンには背後に銀行という後ろ盾があることが両者の違いです。実際のところ、銀行で融資を受けられなかった人や会社の受け皿がノンバンクなのです。
    そのため、資金調達は親会社の銀行や他の金融市場から行います。証券や銀行などの免許制の金融機関と違い、貸金業規制法に基づいて登録をするだけで営業することができます。
    個人を主な顧客としているノンバンクでは、個人の破産などで回収不可能になった債権が不良債権となりますが、金利でこの不良債権をカバーしています。つまり返済時の利息には、この貸し倒れの危険性も加味して金利が決められているのです。
  2. 銀行系ローンの申し込み

    前項でK氏は銀行からの融資を断られましたが、なにげなく銀行に置いてあったローンと書かれた説明書に引かれて、この説明書を読んでみました。三菱東京UFJ銀行系の「キャッシュワン」というローンで、最高300万円のローンが組めるということで、興味がわいてきました。早速申込書を探して持ち帰り、必要事項を記入して投函しました。数日経ったころ、キャッシュワンの担当者から電話があり、審査が通ってローンが組めることになりました。希望していた融資額には届きませんでしたが、とりあえず100万円のローンが可能になったのです。K氏にとってはこれがはじめての借金なので、何か拍子抜けしたようです。
    一週間ほどしてローンのカードが書留で届きました。早速K氏は銀行のATMに行って、ローン可能額を確認してみました。ATMのディスプレイには100万円の文字が表示され、はじめての借金としてとりあえず50万円を引き出しました。
    K氏には今まで消費者金融などの借金がなかったので、すんなり審査が通ったのです。
    銀行系ローンの申込書は、各銀行に置いてありますので、これで申し込むことができます。またインターネットが普及してからは、オンラインでローンの申し込みができるようになりました。この場合は必要事項をパソコンで入力して返事を待ちます。申し込みをすると、ローン会社から収入のわかるもの、たとえば会社員の場合には源泉徴収票、自営業などの場合には確定申告の控えなどを送るように言ってきますので、これらを用意して返送します。審査をパスすれば、一週間ほどでカードが送られてきます。他に審査が通りやすい条件として、他に借り入れがない、既婚である、在職年数が多い、などがあります。
  3. 銀行系ローンの使い道

    銀行系ローンは、借り入れするためのカードなので、クレジットカードと違って買い物ができません。純粋にお金を借りるだけのカードなのです。では、どういったときに使えばよいのでしょうか?
    先のK氏のように運転資金として使うのもよいでしょう。ただ、これだけは覚えておいてください。ローンは毎月設定されている期限までに一定額の返済を行わなければなりません。この返済額を考えて毎月の収支を管理しましょう。
    銀行系ローンの金利は、消費者金融の金利に比べてはるかに低く設定されています。この金利差を利用して、消費者金融で借りてしまった借入金を、銀行系ローンに乗り換えるのです。消費者金融は大半が法定金利ぎりぎりの27%程度に金利が設定されています。銀行系ローンの18%と比べると、10%近い開きがあります。この10%の金利差が消費者金融で多重債務を背負っているときに大変役に立ちます。
    よく「多重債務を一本化します」とうたっている金融業者がいますが、その金融業者の金利も法定金利ぎりぎりのことが多いのです。このような業者を使うと、返済先がひとつになっただけで、返済額は変わらないということになってしまいます。
    同じ借金をするなら、なるべく金利の低いところにするのが賢い借金の仕方です。消費者金融の多重債務を、銀行系ローンで一本化すれば、返済額もはるかに少なくなります。たとえば、単純計算ですが消費者金融から100万円を一年間借りると、利息が27万円になりますが、銀行系ローンだと利息は18万円ですみます。
    ●一本化の成功例
    実際に消費者金融の多重債務を銀行系ローンで一本化した例を示しましょう。
    S氏は年収300万円で、3件の消費者金融から200万円の借り入れを行っていました。毎月10万円の返済を行っていたのですが、手取りの収入が少ないため、借金の返済のために、また借り入れをするという悪循環に陥っていました。自己破産も考えてみましたが、自己破産するとその後ローンができなくなることを考えて、躊躇していました。
    S氏は私に相談にやってきたので、私は銀行系ローンで一本化する方法を切り出しました。借金にまみれてはいますが、S氏は会社務めだったので、モビットの審査にパスして、なんとか50万円の枠をもらえました。S氏は早速一番金利の高い金融業者を返済しました。モビットの返済は最低1万円からなので、この時点で返済額が激減しました。次に残りの2件もモビットで一本化しようと、モビットの担当者に電話して、キャッシング枠の増額を申し出ました。ここで正直に他社の借り入れを一本化したい旨を告げたところ、枠が100万円への増額に成功しました。これで、残りの2件も全額ではないものの、モビットと残りの1社への返済になりました。この時点で、月々の返済額は3万円となったのです。半年ほど返済を行ったところ、消費者金融の返済が完了し、モビットのみの返済となりました。引き続きモビットへの返済を3万円として3年間でようやくすべての借金の返済が終わりました。
    このように、最初は毎月10万円だった返済額も3万円に激減し、すべての返済を終えることができました。
  4. 決済不能とブラックリスト

    万が一銀行系ローンの返済日に残高不足だった場合、その月の決済済は失敗しますが、翌日再び引き落としを行っています。それでも決済不能だった場合、顧客に通知します。まだこの時点ではブラックリスト人信用情報機関の事故情報リスト載りませんが、数ヶ月決済できない場合にはブラックリストに載ってしまいます。ブラックリストには延滞、破産、行方不明、法的処理などの債務不履行にかかわる情報も記録されていきます。
    一度ブラックリストに載ってしまうと、5年間は登録されます。もし、自分の信用情報を知りたいのであれば、自己情報開示の手続きをとることでこれらの情報を閲覧できます。
    ブラックリストに載ってしまうと、新規に借金はできなくなります。また、クレジットカードなども作ることはできません。したがって、極力ブラックリストに載るような状況にならないように注意しなければなりません。
    F氏が銀行系ローンを作れなかったのも、自己情報開示を行った結果、延滞が原因でブラックリストに載ってしまい、これが原因で審査でハネられたようです。
  5. 銀行系ローンの金利

    一般に銀行系ローンの金利は、消費者金融に比べると安くなっています。消費者金融の金利が20%から27%となっているのに対して、銀行系ローンでは、10%から18%というところでしょうか。この金利の違いは、顧客の貸し倒れし出し資金が回収不能になるの違いからきています。消費者金融ではほとんどの顧客に貸し出しているのに対して、銀行系ローンでは、審査の時点で年収を証明する書類を提出してもらっています。つまり、銀行系ローンでは顧客の返済能力を審査しているのです。この結果、消費者金融よりも貸し倒れ率を少なくすることができ、貸し倒れに充てる分を金利に反映しているのです。
    私がS氏に銀行系ローンへ借り換えをアドバイスしたのも、S氏の年収を知っていたため、金利で有利な銀行系ローンが使えるとわかったからでした。
    お金を借りる場合には、このように金利の違いを把握してから融資先を決めましょう。同じ銀行系ローンでも少しでも金利の安いところから申し込んでみましょう。少しの違いでも、毎月の返済額が異なってきます。
  6. ローンの増額

    S氏は最初モビットから50万円の融資枠が設定されていましたが、毎月怠りなく順調に返済していったおかげで、100万円に増額することができました。この増額のおかげで、消費者金融への返済を一本化することができました。
    増額にあたっては、返済状況と消費者金融を1件完済したことで個人信用情報機関にその旨が記録され、モビット側での審査によい影響を及ぼしたためです。このように、途中で融資枠を増額できたということは、個人の信用がそれだけ上がったためなのですが、消費者金融では一般的に完済するまで融資枠の増額は難しいのです。銀行系ローンがこのように返済途中でも増額に応じてくれるのと対照的です。
    逆に、私の場合にはモビットの返済途中で他のローンを申し込んで融資先を増やしてしまったため、個人信用情報機関に融資先が増えた旨を記録されてしまい、モビットの増額には応じてもらえませんでした。
    ローンの増額に際しては、その都度年収を証明するものが必要です。私の場合では青色申告で確定申告を行っていますので、確定申告の控えをモビットに送りました。その年に病気で入院したことがあり年収が減ってしまい、この年収の減額もあって、増額の際の審査にひっかかり増額ができなかったのです。
    私の場合、自営業なのでこのように入院で収入に響いてしまいましたが、会社員の場合には入院中でも収入が保証されます。本来、自営業なので月によって収入に波があり、その波を平均化するためにローンを使っているのですが、モビットの増額に応じてもらえなかったのは痛い失敗でした。
    ローンの増額は個人の信用を反映したものですから、病気入院と融資先の追加によって、信用度が下がってしまったわけです。
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