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ネガティブな思いから離れる方法【ヨガインストラクターが教える!】

誰だってネガティブな気持ちにはなるべくなりたくないものですよね?常にポジティブにもいられないけど、簡単に気持ちを切り替えられる方法をヨガや瞑想の方法から教えます☆

今津貴美

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目次

  1. ○プラスに気持ちを切り替える「つもり瞑想」
  2. ○「手放す」ことのメリット
  3. ○「反応」→「対応」の切り替えスイッチ
  4. ○「怒り」は自分で選択できる
     
    • プラスに気持ちを切り替える「つもり瞑想」

      チベット密教には、行動するときの気持ちを工夫する「瞑想」があります。たとえば、バレリーナが、「自分は最高だ」というつもりで踊れば、堂々とした美しい踊りになり、観客は感動するでしょう。しかし、「自分なんて全然未熟だ」というつもりで踊れば、自信のなさが躍りに表れ、観客にもそれが伝わるでしょう。どんな「つもり」でいるかが行動や結果にも表れる、それが「つもり瞑想」です。
      ある人は、「自分は女優」のつもりになって入浴するのだそうです。すると身体を大事に思いやることができ、入浴中は自分の身体を丁寧に洗う瞑想的な時間となります。結果、本当にきれいになったような気持になる。この「気持ち」が実際にきれいに近づくのです。掃除も「自分の心のほこりを取り除く」つもりで行なえば、部屋が片付くのはもちろん、心もピカピカになるでしょう。「つもり瞑想」は、苦手なことにも応用することができます。忙しい毎日でも、プラス発想に気持ちを切り替える「つもり瞑想」を用いることで、心が整い豊かな時間が増えていくのです。
    • 「手放す」ことのメリット

      味わいのある古民家を想像してみてください。庭には様々な木が茂り、花壇にはきれいな花も植えてあります。ところが、庭の手入れを怠おこたると、そのうちに木の枝は重なり家を覆ってしまうでしょう。花壇も荒れて、植物は伸び放題。こうなると、ここにはどんな家があったのか、もはやわからなくなってきますね。
      私たちには「顕在意識」と「潜在意識」のふたつの意識があります。潜在意識には、あらゆる記憶や感情が納められています。しかし、「手入れ」を怠ると、潜在意識にある余分な感情に左右されて、自分自身を見失ってしまうこともあります。まるで、木や植物に覆い隠された古民家のように。私たちの頭の中の記憶や情報も、ときには手入れをして更新しないと、古い情報ががんこな思いこみになり、新しく有益な知識が入ってきません。ヨガや瞑想が様々な人に好まれるのは、記憶や感情の整理が行なえる点も大きな理由。手放すことで、新しい世界が見えてくるのです。
    • 「反応」→「対応」の切り替えスイッチ

      爬虫類の脳は、敵が来たら逃げる、という具合に「反応」を司るレベルなのだそうです。しかし、サル以上の哺乳類になると、反応に加えて「対応」を司る部分が活性化されてきます。ここが活性化されるほど、創造的なアイデアや他者への思いやりが出てくるそうです。サルやゴリラは、ほかの動物を愛することができますよね。
      ですから、つらいことに対して、ただ「あーいやだ」と「反応」しているだけではもったいない。せっかく与えられた「対応」の部分を意識して使いましょう。いやだと思う「反応」が出たとき、気持ちを切り替える「対応」のスイッチがあることを思い出しましょう。音楽を聞くことや深呼吸、「寝たまんまヨガ」やアーサナ……スイッチを切り替えるきっかけになるものはいろいろあります。どんなことでもいいのですが、自分で「いやな状況になったな」というときに、スイッチをたくさん持っていると便利ですよね。しかし、どんなものでも、使わないとさびついてしまいます。どんどん使いこなすことで、切り替える「技術」も磨かれてきます。
    • 「怒り」は自分で選択できる

      むらむらとこみ上げる怒り。小さなイライラが、自分の中でどんどん大きくなっていく……こんな経験は誰にでもあるでしょう。
      ジル・ボルト・テイラーというアメリカの脳科学者の話に、非常に興味深いものがあります。「人は、怒るとその怒りに応じたホルモンが分泌される。それが心拍を高め、気持ちの悪い感情を抱かせる。しかし、そのホルモンが分泌されて体内を一巡する時間は、たったの90秒」というものです。
      つまり、怒りのホルモンが身体を巡めぐっている90秒間は怒りを抑えるのは難しい。しかし、90秒後からは、そのままホルモンを分泌させ続けるのか、手放すのかは自分で選べるというのです。本来は「90秒」であるはずの怒りを、ずっと何時間も引きずっているのは、実は無意識に自分で選択しているのです。これを知れば、90秒後からは意識的に感情を切り替えられそうですよね。
      また、「ニャーナ・ヨガ」というヨガの考えも、一時的な感情の対処に役立ちます。
      このヨガは「知識のヨガ」と呼ばれ、「内なる自己」を探求し、「変わるものと変わらないもの」について深く考えるものです。たとえばカッと怒ったり、ふと寂しくなったりと、私たちの感情は「一時的な変化」です。机に足をぶつけて「痛い!」と感じるような、ちょっとした身体の痛みも一時的なもの。この「一時的なもの」は、私たちの日常のあらゆる場面で表れます。でも、「どのみち一時的なものなのだから、とらわれるのはやめよう」と考えるのです。変化にいちいち右往左往していたら、それだけで人生が過ぎてしまいます。しかし、つねに変わらない「内なる自己」に軸が置けたら、どっしりと不動の自分でいられるのです。
      ここまで到達しなくても、「ああ、この感情は一時的なものなんだ」と気がつき、冷静に見ることができれば、これにとらわれることがありません。怒りやイライラが頭をもたげても、せっかくの一日を不機嫌に過ごすこともないのです。「今感じているこの気持ちはなにかな?」と冷静に考えてみる。
      一時的な変化に惑わされず感情そのものが整理できると、この瞬間だけに起きていることを客観的に見ることができます。こうすると、すぐに本来の自分に立ち返ることができるのです。

      • いかがでしたか?春は出会いと別れの季節で気持ちの変化も大きくて落ち込みがち。もしも『落ちてるな…』と思ったら思い出して実践してみてくださいね☆

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