目次
- ○心と血液をキレイにすれば病気にならない
- ○細胞の質を高めるのに大切なこと
- ○正しい細胞をつくるにはどうしたらいいのか
- ○腸内環境がよければ異常細胞はできない
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心と血液をキレイにすれば病気にならない
心と血液をキレイにすることは、昔から「気血(きけつ)の調和」といって、健康を維持するためにはとても大切なことです。大切とはいっても、そう簡単に改善できるものではありません。とくに現代人にはさまざまな誘惑がありますから、よほどしっかりした意識をもっていないと、流されてしまいます。テレビではグルメ番組がつねに流れていて、雑誌でもグルメ関係の記事であふれ、書店ではレストラン、ラーメンなどのグルメ情報誌がたくさんあります。興味がなくても、思わず手にとってしまい、おいしそうで食べたくなります。自制がきかなくなってしまう瞬間です。おいしいものを求めていると確実に血液は汚れます。食生活を完璧にし意識にも乱れがない状態になったとしても、動かないでじっとしていれば血液の循環は悪くなります。血液というのは、全身をくまなく循環しないと、からだの細胞を働かせるための酸素と栄養素が行き届かなくなります。血液の質をよくすることは、細胞の質を高め全身の機能を高めることになります。◆One Point Review
心と血液をキレイにする気血の調和が大切おさらい -
細胞の質を高めるのに大切なこと
私たちの細胞は約37兆個ありますが、これらの細胞に充分な栄養と酸素が供給されると、細胞は活発に機能し始めます。そして、細胞が活発に働くことによって生じる老廃物は血管やリンパ管を経て肝臓や胆のうで処理され、老廃物として尿、便、呼気から排泄されていきます。代謝が順調に行われると、約37兆個の細胞すべてが正常に機能することで全身の器官と臓器の機能が高まってきます。食生活を整えると、細胞の機能がアップし健康レベルが上がっていきます。それは、血液は食べものによってつくられ、その血液によって細胞を養っているので、食生活の質がいかに大切なのかがわかります。細胞は老化して寿命がくると新しい細胞に入れ替わります。脳や神経、心臓以外の細胞は、一生のうちで約60回ほど変わります。細胞が生まれ変わるときに、質のいい細胞ができればいいのですが、血液の質がよくないと新たに生まれる細胞の質も悪くなります。血液の質が悪いということは、食生活が悪い結果です。ファストフード、食品添加物がたくさん入った加工食品、酸化した油などを摂取する間違った食生活をして質の悪い細胞をつくりながら、いろいろな健康法や治療法を行っても、限界があるでしょう。いい細胞をつくるための基本条件は何かを充分に考える必要があります。◆One Point Review
いい細胞はキレイな血液からつくられるおさらい -
正しい細胞をつくるにはどうしたらいいのか
からだの細胞というのは、ひとつひとつ独立した単細胞生物だと考えてください。細胞の周辺にはつねに体液が流れており、この体液の中にはいろいろな栄養素や酸素が含まれていて、必要に応じて細胞の中に取り込まれ、細胞の内部ではクレブスサイクル(クエン酸回路)などさまざまな生理現象が起こっています。これは、体内で行われている生命現象のひとつで「燃焼」といい、これによりエネルギーが発生し細胞が活動しているわけです。木や紙が燃えると燃えかすができるように、細胞が燃焼するとかならず老廃物が出てきますので、外部へ排泄しなければなりません。この排泄がスムーズに行われないと、細胞は活発に活動することはできません。排泄をスムーズに行わせるためには、体液の中に必要な栄養素がバランスよくなければ細胞の機能は低下し、それが継続すると死んでしまいます。細胞にとって体液は生きていく上でとても大切な環境なのです。この体液というのは血液からつくられるもので、体液=(イコール)血液といえます。血液を質のいい状態にしておくことは、細胞が棲んでいる環境をいい状態にしておくことになります。体内の条件をよりよいものにしていくと、がん細胞のように異常細胞であったとしても、分解排除され、新たな正常細胞がつくられるようになります。したがって、どのような病気であっても、約37兆個の細胞のすべてが正常になれば完治したことになります。野生動物がいい例でしょう。ライオンなどの動物が怪我をしたらどうするかというと、何もしないでじっとしているだけです。動かずじっとして寝ているだけで、損傷した細胞は正常に戻り健康体になるのです。傷が治った途端、お腹が空きエサを探して空腹を満たし細胞を養っていきます。人間も昔はそうだったようです。病気になったら、何もしないでじっと寝ているだけで回復したのです。本来、人間のからだというのはそのようにできていたのです。東京工業大学栄誉教授・大隅良典(おおすみよしのり)氏が「オートファジー」のメカニズム解明によって、ノーベル賞を受賞されました。オートファジー(自食作用)の働きが活性化すると、からだ全体は細胞レベルで浄化されます。オートファジーが活性化する条件は、飢餓状態です。夕食後から翌日の昼まで食事を食べない状態が続くと、16時間後からオートファジー機能が稼働し、からだの浄化作用が始まります。朝食を摂らないことが、健康維持に大きく関わっていることが証明されました。ところが、現代人の生活条件はあまりにも悪くなってきたために、寝ているだけでは回復できなくなり、いろいろな治療法が必要になってきたのです。絶対的に何が大切かというと、血液をキレイにすることと、正しい意識をもつことなのです。◆One Point Review
細胞の周辺環境を血液で整えるおさらい -
腸内環境がよければ異常細胞はできない
このところ、腸内細菌とか腸内フローラという言葉が頻繁に使われるようになりました。腸内細菌とは腸の中に棲んでいる細菌のことで、これらを総称して腸内フローラともいっています。腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌に分けられ、腸内環境を正常に保つために重要なのは、細菌の割合を善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7の割合にすることだといいます。腸の中には、培養できる菌が100兆個、培養できない菌が1000兆個います。これらの腸内細菌は食べものを処理して有用成分をつくったり、有害成分を分解してからだを守ってくれています。腸内細菌の比率において悪玉菌が優勢になっていると、体調に大きな変化をもたらします。これといって具体的な病名がつかないまでも、イライラしたり気が短くなったり、やる気がなくなったりということが多くなってきます。何といっても、悪玉菌が優勢な人のオナラは異常に臭いのです。反対に、善玉菌が優勢の人のオナラは、ほとんど臭いがないといってもいいでしょう。この違いはどこからくるのかといいますと、当然、毎日の食べもの、飲みものの影響を反映しているわけです。何も気にしないで水道水で調理したり、水道水を飲んだりしていると、水道水に含まれている有害物質によって、腸内細菌が死滅したり、調理するときに食材の栄養素がなくなったりする可能性が大きくなります。腸を植物の根にたとえると、根を少しでも傷めると土から養分の吸収が困難になり、枯れていってしまいます。腸内の内容物は植物にたとえると土です。植物に質の悪い肥料や水を与えていると、微生物も繁殖できずにいい植物は育ちません。人間も植物と同じで、腸内環境が乱れてくると、血液がキレイになりませんし、細胞の機能も上がりません。私たちのからだは食べものからできていて、腸内環境がよくないと病気になるということを充分理解しておかなければなりません。そのためには、腸内のことを毎日意識して思いやることが大切です。人間のからだというものは、心と食べものでよく変えることもできれば、悪く変えることもできます。残念なのは、悪く変えることはあっても、よい方向に変えようとしていない人が多いのです。腸内環境の大切さを知り腸のことを思いやってあげれば、かならずや食生活もよくなっていくはずです。◆One Point Review
細胞の周辺環境を血液で整える
からだに「いい塩・悪い塩」
第4章 体内環境の乱れが病気の原因だったより
「塩分の摂りすぎは高血圧やガンや心臓疾患などの 病気の原因」になるというのが 日本人の常識になっています。 しかし、高血圧やガンで亡くなる人は毎年増えています。 塩の摂取量を少なくしても 現実はまったく真逆の結果が出ているのです。 なぜでしょうか--。 それは「塩の品質」です。 コンビニ弁当や飲食店などで使われている塩は 精製した塩化ナトリウム99%以上の塩で ミネラルはほとんどゼロといっていいでしょう。 一方、自然塩といわれる"海の塩"には 塩化ナトリウムのほかに70種類以上のミネラルが含まれています。 本書は、単純に自然塩を推薦する本ではありません。 ミネラル不足がいかに現代人のカラダとココロを蝕んでいるか。 さらに、自然塩のよいもの・わるいもの。 そして、日常生活でかんたんに活用できる方法など、幅広く解説しています。 健康になる塩、病気になる塩、その違いがわかります。