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毛穴ケア方法(毛穴のタイプ別ケア方法)【美容皮膚科医執筆】

パックリ開いてしまったり、角栓のつまりが気になったり…毛穴は女性にとって重大なテーマと言っても過言ではありません。毛穴自体を消すことはもちろんできませんが、お悩みに共通しているのは「毛穴が目立っていること」。これを解消させる方法を、皮膚科医執筆の書籍からご紹介します。

小柳衣吏子(アオハルクリニック院長)

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目次

  1. ○毛穴のお悩みタイプ1│角栓毛穴
  2. ○毛穴のお悩みタイプ2│うぶ毛毛穴
  3. ○毛穴のお悩みタイプ3│たるみ毛穴
     
    女性にとって「毛穴」は重大テーマ。クリニックにいらっしゃる患者さまからも、「毛穴をなんとかしたい!」「先生、女優さんみたいに、毛穴のない肌にしてください!」という訴えをたくさんいただきます。
    しかし、残念ながら、毛穴が消えるということはありません。
    一見、毛穴がまったくないように見える女優さんやモデルさんの肌も、メイクや照明、高度な撮影(と修整)技術、その他もろもろにより、まるで毛穴がないように見えているだけです。すべすべのおモチのような肌の赤ちゃんにだって、ちゃんと毛穴はあるんですから。
    そう、悪いのは毛穴の存在ではありません。「毛穴が目立っていること」なんです。
    毛穴が目立ち始めるのは、皮脂分泌が活発になる10代から。思ったより早いでしょ? 30代になると、ターンオーバー異常などにより毛穴が詰まりやすくなり、ますます目立つように。そして40代になると、皮脂分泌は低下するものの、今度は長年蓄積したUVダメージの影響が。肌全体がたるむ結果として毛穴が「開きっぱなし」に見える、というお悩みへとシフトしていきます。
    まずは、「毛穴の悩み」のタイプの違いを知ることが正しいケアの近道ですよ!
    • 毛穴のお悩みタイプ1│角栓毛穴

      皮脂分泌が活発な10~30代に多いのが、毛穴に皮脂が詰まる「角栓」パターンです。角栓の構成は、皮脂は3割で、残り7割はたんぱく質です。要するに「毛穴まわりの皮膚細胞が、正常にはがれ落ちずに、毛穴にたまっている」ということです。
      たまった皮脂は固まって、毛穴を押し広げます。その皮脂は酸化して、まわりの皮膚に炎症を起こします。するとうっすら赤くなり、ますます目立つようになります。
      「角栓毛穴」にまで至らなくても、皮脂の分泌過多とそれにともなう毛穴のターンオーバーの乱れによって、毛穴が開きっぱなしの状態になる「開き毛穴」も見られます。

      ☆角栓毛穴の対策

      角栓毛穴は、詰まった角栓を取り除くことでキレイにするしかありません。クリニックでは肌に負担なく、角栓を除去できる「ケミカルピーリング」治療を行います。
      洗浄力の強いアルカリ性の洗顔料でごしごし洗ったり、「はがすタイプ」の毛穴パックを毎日使ったりするのは逆効果。角層がはがれ落ち過ぎて、角層になるには早い細胞が未熟なまま露出(「不全角化」といいます)します。未熟な子たちだけにガード能力がいまひとつですから、かえって乾燥や炎症を引き起こしやすくなるのです。
      さらに、摩擦によって肌の「キメ溝」がすり減り、むしろ毛穴が目立ってくるなんてこともあります。洗顔はあくまでマイルドに、が鉄則でしたよね!
      「開き毛穴」には、ケミカルピーリングと併せて、ビタミンB2・B6・Cのイオン導入、マイクロボトックス注射治療を行います。
    • 毛穴のお悩みタイプ2│うぶ毛毛穴

      「毛穴が黒くて目立つんです! でも、いくら洗ってもきれいにならないの!」
      これ、じつは黒く見えているのは皮脂の角栓ではなく「毛」だった、という可能性があります。顔全体のうぶ毛が濃い方はこのパターンが多いです。本人が気になるほど目立つのであれば、対策が必要ですね。

      ☆うぶ毛毛穴の対策

      対策としては、「毛を取ること」に尽きます。しかし、1本1本の毛を抜くのは現実的ではありませんし、顔の毛を剃るのは肌を傷めるリスクもあります。
      おすすめは、医療機関で、脱毛用のレーザーを使った「顔脱毛」です。しかも、熱の作用で真皮のコラーゲンも元気になってくれるので、肌の内側から押し上げられるようにハリが生まれて、毛穴が目立ちにくくなるという効果も期待できるんですよ。
    • 毛穴のお悩みタイプ3│たるみ毛穴

      40代以降に増えるのが、「開いて伸びた毛穴」のお悩みです。肌がたるみ始めるころなので、楕円状に開いた毛穴が、斜めにしずくのように下がった状態になります。
      たるみ毛穴の原因は、「光老化」の蓄積。UVダメージによってコラーゲンやエラスチンが痩せ細るという、あれです。肌全体がたるんで毛穴を開かせ、光老化で開いて伸びた毛穴は、その周辺の角層の細胞も酸化しているという報告もあります。

      ☆たるみ毛穴の対策

      たるみ対策と同様に、「高周波」や「安全な光」で肌そのものを刺激して、真皮のコラーゲンを太く増生させる方法が効果的です。その一つ「IPL」という光治療は、作用が真皮に達して、毛穴を引き締めてくれます。さらに真皮の深いところまでをターゲットにした高周波治療器もあり、効果を上げています。
      セルフケアでどうにかしよう! と肌を引っ張り上げるマッサージに励む方も少なくないようですが、あまりおすすめしません。無理な力がかかると肌を傷めますし、かえってシワやシミなどのトラブルにつながるからです。
      最後に、〝毛穴レス肌〟を目指す女性たちに、わたくし(小柳衣吏子)が普段から声を大にして訴えていること、それは、

      「熱湯で 洗えば毛穴は 目立ちます」

      熱いお湯で顔を洗うと肌全体が乾燥します。その結果、「キメが減少→毛穴が目立つ」のパターンにおちいりかねません。毛穴で悩んでいる方も、今のところまだそうでない方も、洗顔は「冷たくない」程度のぬるま湯、または常温のお水で。これ、心からお願いいたします。

      365日のスキンケアが10年後の美肌をつくる!

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      毛穴やたるみ、シミ、シワなど気になるエイジングサインを解消し、将来にわたっての美肌を獲得するために欠かせないのが365日のスキンケアです。

      日々の診察でも一人ひとりの肌状態に合わせて「洗顔のやり過ぎに注意!」「保湿をしっかりと」とお伝えしています。

      また、美肌のためのスキンケアを実践しやすいようにオリジナル商品も開発。

      弱酸性の処方にこだわった洗顔料、セラミドなど保湿成分配合のクリームなどを提供しています。

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小柳衣吏子

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