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- ○ほうれい線を消したいなら〝頰〟を攻めるべし
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ほうれい線を消したいなら〝頰〟を攻めるべし
女性向けの健康・美容情報誌『日経ヘルス』編集部によると、年間の特集テーマで1、2位を争う人気のテーマが「ほうれい線」だそうです。20~40代の男女450人を対象に行った意識調査(ロート製薬調べ)でも、「見た目で他人の年齢を判断するポイント」の第1位が「ほうれい線」。目尻や額のシワ、目の下のクマなどを抑えて、堂々のトップだったのです!さらに別の調査では、「ほうれい線が1cm伸びると、見た目年齢が約6歳アップする」という結果も出ています。しかし、ピンチはチャンスです。ほうれい線が見た目を老けさせるということは、逆に、ほうれい線対策をすれば見た目もぐっと若くなりうるということでしょう!ほうれい線対策の第一歩は、そもそも「なぜ、加齢とともにほうれい線がくっきりしてくるのか」を知ることです。これを知らないままでは、単に「シワを伸ばす」というアプローチで時間とお金をムダにすることになるからです。同じ〝線〟でも、乾燥による小ジワとほうれい線は、できる原因がまったく違います。言い換えると、ほうれい線は(口まわりの肌が衰えることで刻まれる)加齢シワではありません。ほうれい線の原因は、ほうれい線が刻まれる位置とは違うパーツにあるのです。そのパーツとは、「頰や頰骨の上」。ニッコリと笑ったときに高く持ち上がる部分です。頰のあたりは、鼻・耳の側、額などと異なり、皮膚と骨が密着していません。皮膚と骨の間に、発達した筋肉と、クッションのような働きをしている厚い脂肪層があります。そのために、ぷっくりと突出して見えるのです。この「ぷっくりポイント」が高く、はっきりとしているのが「子どもらしい顔」。お菓子の不二家さんの「ペコちゃん」を思い出してください。そう、頰が突出していることが、若さを印象づけるのです。ところが年齢を重ねると、この大事な「ぷっくりポイント」が下がってきます。原因は、重層的です。肌の表面に近いほうから順に、(1)真皮を支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、(2)真皮の下のクッション脂肪層が下垂して痩せてしまい、(3)若いころはあれほど重力と戦ってくれた筋肉が力を失い、(4)そしてこれらをのせている骨が縮小する(骨の中のコラーゲンも減るから)、という状況が同時多発的に迫ってきます。そう、加齢でほうれい線が目立つようになる原因は、「上にあったパーツが下がってくるから」なんです! 「ぷっくりポイント」が下がると、鼻から口のまわりにかけてのほうれい線の位置にかぶさって、影や線ができます。したがって、ほうれい線対策は、ほうれい線のみにアプローチしてもダメなのです。たしかにクリニックでの治療も、少し前までは、ただ、ほうれい線自体にヒアルロン酸を打って線を目立たなくする方法が一般的でした。しかし今は、「ぷっくりポイント」の高さを回復するアプローチが主流です。つまり、ヒアルロン酸の「ぷっくり」を上から引っ張り上げて支える頰骨部分や、しぼんでしまった頰そのものに注入したりします。頰骨の位置の肌に高さが生まれることで、下方向にたるんでいた肌が持ち上げられ、ほうれい線も薄くなるというわけです。なお、頰が下がれば目の下がくぼんで影ができ、ほうれい線とのWマイナス効果で顔全体が下がった印象になるのですが、これも頰を持ち上げることで緩和されます。◆頰の内側から線を伸ばす「ほうれい線ワイプ」
セルフケアでもがんばりましょう。頰の内側の筋肉を刺激するフェイス・エクササイズ、名づけて「ほうれい線ワイプ」を紹介します。方法はとっても簡単。口を閉じて、舌先を上唇の裏に当て、そのままグルリと一周。鼻下→右頰→下唇の下→左頰……と大きくなぞるように回します。5周回したら、逆方向にさらに5周。できれば2セットやりましょう。舌の筋肉を疲れさせるのではなく、頰全体の筋肉を口の中からマッサージするのです。もう一つ! わたくしはよく患者さまに、「いつも笑顔を意識して、口角を上げて、頰の位置を高くキープしましょう!」とおすすめしています。頰の筋肉の筋トレとともに「笑う門には福来たる」です。口角を上げていれば、幸運も舞い込むというではありませんか。
クリニックのほうれい線治療としてヒアルロン酸注入も行っています。ヒアルロン酸は顔のさまざまな部位に注入することができ、フェイスラインの若返りやハリアップ効果を高めます。
美肌の王道
Chapter2 今日からできる!即効ウェルエイジング美容術より
肌はからだの鑑―。洗顔は肌にとっての試練です。ほうれい線ケアの急所はそこじゃない!肌老化、その7割はUVから。その糖分お肌を黄ばませたるませる。美肌道きょうからあなたも習慣化。