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仕事で頑張り過ぎて辛い時に効果的な気持ちと人間関係の整理術

憧れの先輩と一緒に仕事ができることになったり、責任ある仕事を任されたりすると、とにかく頑張り過ぎてしまうという人や、また、それが辛くなっても周囲に失望されたくなくて、我慢し続けてしまって悪循環から抜け出せない人は少なくありません。良いことのようにも思えますが、辛いのであれば抜け出す勇気も必要です。頑張り屋さんに贈る、プライドの断捨離方法をご紹介します。

和気京子

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目次

  1. ○ジャマしているものが何かに気づく
  2. ○心と頭を一致させよう
  3. ○プライドを断捨離して整理する
  4. ○整理メモ
     
    • ジャマしているものが何かに気づく

      バリバリ仕事ができて話もおもしろい上司。私は以前から彼女に憧れていたので、直属の部下になった当初は舞い上がっていました。けれど、いざ一緒に働いてみると、休みなく働かないとついていけないし、「全部やれて当然」とハードルがどんどん上がるしでウンザリ。今では毎日会社に行くのがユウウツです。
      心と頭の状態
      「キツイよ〜。ムリ〜。休みたい…」
      「ムリ…と言いたいけど、今までがんばってきた私なら、がんばれるはず。やることに意味がある!」
    • 心と頭を一致させよう

      私にも同じ経験があります。人間的に上司は好きでしたが、やり方についていけず、会社に行くのが苦痛になりました。結局3カ月ほど休職し、復帰後に異動しました。休職や自信を失う前に、上手に対応したかったと今では思います。
      弱音を吐けない努力家
      努力家のK子さんは、学生時代は、柔道部で県大会で上位に食い込むほど猛烈に打ち込み、就職後も持ち前の努力で、憧れていた上司のもとへ配属になりました。男性が多い職場でバリバリ働くかっこいい女性の上司。K子さんは「がんばろう!」と意気込んだものの、毎晩、残業しても追いつかないほどの激務。でも、その倍の仕事をこなす上司に弱音も吐けず、「仕事楽しいよね!」と声をかけられるたびにユウウツに。疲れも抜けず、毎朝「会社に行きたくない」と思いながらも、ベッドから体を剥いで起きているそう。
      がんばることの目的は原動力になっているか?
      がんばり屋は長所ですが、発揮できる状況でないと、自分を追い詰めるばかりです。
      「振り返って、今回のように心身ともにキツくユウウツだったことってある?」
      「運動部だったのでキツいことは多かったけど、こんなに長く続くことはなかったです…。でも、私ならできるって証明したいし、上司にも認められたい…」
      今までK子さんはプライドを原動力にがんばってこられたようです。でも今回は、それだけでは足りないから、つらいばかりなのかもしれません。
      「部活の頃とはどう違うと思う?」
      「部活もかなりハードでしたが、キツくても楽しかったんです。今は、朝起きるのも、仕事からの帰りもつらくて。でも、仕事なら当然だし、上司に失望されたくない…」
      どうやら、原動力だったはずのプライドから「上司に失望されるかも」という不安が出てきて、ムリすることを止められず、こんがらがった頭はフリーズ状態です。
      単刀直入に聞いてみることにしました。
      「このままずっと続けたらどうなる?」
      しばらく考えていたK子さんは「ムリですね。体が持たないか、先に心が折れそう。そうでなくても、大きなミスを出して周囲に迷惑をかけそう…」と答えました。
      「じゃあ、どうしたらいいかな?」
      「要領がいい先輩や同僚に相談してみます。それで解決できなかったら、上司に直接相談してみようと思います」
    • プライドを断捨離して整理する

      「がんばらなきゃ」でフリーズしてしまったときは、いったんそれを横に置き、心の声を聞いてあげましょう。次の問いを自分に投げかけてみてください。

       このままずっと続けたらどうなる?

      「ムリ」という心の声を認めると「私なら今回もがんばれるはず」と自分を鞭打っていたプライドが薄まります。すると、頭が心に協力して「あの上司のようなやり方ではなく、どうやったら自分がうまくいくのか」について考えることができます。
      心を認めると、頭を切り替えてうまく対応できる
      心の声に耳を傾け「自分に鞭打つプライド」というジャマなものを捨ててしまえば、視野が広がります。たとえば、K子さんのように周囲や上司に打ち明けたり、あるいは人事に相談することも打開策になります。そうやって「上司と私」以外の人たちの姿も視野に入れ、周囲に相談したり、頼ったりすると解決します。自分の心の声を聞けるのは自分だけ。本当に感じていることを自分に偽ってムリをしても、長く続けているとどこかで息切れしてしまうもの。プライドがそれをジャマしているなら、自分を解放してあげましょう。ムリを認めても、あなた自身の能力は変わりません。自分らしくがんばれるやり方で仕事を成し遂げれば、ちゃんと評価されますよ。
    • 整理メモ

      何かを成功させる秘訣は「続ける」こと。続けるためには、自分らしくムリのないやり方を選ぶのがポイントです。
      成功している人とまったく同じことを続けられるのならば、自分に合った方法と言えますが、続けるのが苦しいならば、別の自分らしい方法を見つけたほうがいいです。
      ダイエットなんかもそうですよね。1カ月間、炭水化物を摂取しないで、ジョギングなど有酸素運動を毎日実行して5キロ痩せた。そんな人のやり方を、残業も会食も多い人がそのまま取り入れるのは難しいです。それよりも、もうちょっと長い期間をかけて、ビールをハイボールに変えたり、残業前と残業後にサラダとささみを食べたりするなど、自分の生活に合ったやり方をとったほうが現実的。
      自分らしい方法を見つけ出すのは、意外に楽しいものです。何かがうまくいかなくても、試してない方法は無限にあるので、また次を試せば良いだけなのだから。

人間関係の整理術

和気香子

クロスメディア・パブリッシング

第4章 【職場の人間関係編】ジャマなものは断捨離してラクになろうより

本書でご紹介する「問いかけ」は、身近な人たちの悩み相談にのる際にも有用です。賛否でもなく、的外れなアドバイスでもなく、悩んでいる人の心に届き、動かす、そんな勇気づけの言葉としてお使いください。

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