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コミュニケーションに大切なこととは

コミュニケーションがうまくいかないとき、その原因はどこにあるのでしょうか。人づきあいに問題を抱えやすい人の特徴や原因から、どうすれば円滑なコミュニケーションができるのか、コミュニケーションに大切なことをご紹介します。

山本 衣奈子

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目次

  1. 〇気がきく人は自分のせいと考え、気がきかない人は相手のせいと考える。
     
    • 気がきく人は自分のせいと考え、気がきかない人は相手のせいと考える。

      コミュニケーションがうまくいかないとき、その原因はどこにあるのでしょうか。
      「あの人がああだから、私もこうなるんだ」
      「あの人がもっとちゃんと聞いてくれれば、こっちだってきちんと話せるのに」
      人づきあいに問題を抱えやすい人ほど、このように「相手のせい」と考える傾向があります。
      コミュニケーションは相手があってのものですから、相手の態度や言葉の影響を受けることは少なからずあります。
      とはいえ、うまくいかない原因を相手だけに求め、責めるというのも違和感があります。
      会話はよく「キャッチボール」に例えられます。
      ならば、キャッチボールがきちんと行えるかどうかはおたがいの責任のもとにありますよね。
      ピッチャーが投げたボールを、キャッチャーが取り損ねたとして、その原因はキャッチャーだけにあるのでしょうか。ピッチャーがおかしな方向に投げたボールであっても、気分のままに投げた豪速球であっても、それを捕れなかった理由に、ピッチャーの投げ方は含まれないのでしょうか。
      何かと相手のせいにしてしまうことを、私は、〝相手依存〟と呼んでいます。
      相手依存とは、自分の行動を相手の行動に依存してしまうこと。先ほどの「あの人がああだから、私もこうなるんだ」というのがそのもっともわかりやすい例です。
      言い換えれば、「あの人がこうしてくれれば、私もこうする」と言っていることになります。これはつまり、自分がどうするのかを、相手に任せているということです。
      こう考えているときは、相手もだいたい同じスタンスでいるものです。「まず先にそういうあなたがやればいいでしょう。そしたら私もやりますよ」というイメージです。
      これではおたがいに向き合ってはいるものの、おたがいに何もしないという状態を作り出していきます。
      以前、電車の中でこんなシーンを目撃しました。ある親子が大きな声で次のような言い合いをしていたのです。
      母「なんであなたは帰ってきたらただいまくらい言わないの?」
      娘「なんでおかえりって言ってない人に、ただいまと言う必要があるわけ?」
      母「あなたがただいまって言えば、こっちだっておかえりくらい言うわよ」
      娘「は?そっちがおかえりって言えば、こっちだってただいまくらい言います」
      正直どっちもどっち、ですよね。そばで聞いている身としては、「まぁまぁ、別にどちらからでもいい話じゃないですか」とでも言いたくなります。客観的にはそう言えるのですが、こういったことは実は自分自身の身近でも大変よく起こっていることなのです。
      心理学に「自己奉仕バイアス」というものがあります。
      これは、うまくいったことは自分の能力などの外的要因によるもので、うまくいかなかったことは他人や環境などの外的要因によるものと考えるバイアス(偏った考え方)です。
      自尊心やプライドが影響していると言われていますが、これが強く働くと、うまくいかないことをつねに相手のせいにするようになり、人づきあいにヒビを入れてしまいます。
      電車に乗り遅れたら「あなたがもっと早くしないから」、忘れ物をしたら「お前がちゃんと確認しないから」、誤解が生まれたら「そっちがちゃんと言わないから」と、日頃からこんな感じでは、言い争いが絶えなくなるのは想像できますよね。
      コミュニケーションの責任はつねに自分にあると考えれば、相手の言動に振り回されて不愉快になったり、相手を責めたりすることが少なくなります。その意識を習慣化することで、不要な言い争いを減らすこともできていますよ。
      気がきく人は、自分の責任と考える!
「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣

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山本 衣奈子

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