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できない後輩へのイライラを解消する方法

指導を任された後輩がいわゆる“ダメなヤツ”だと、自分の評価にも響くのでは…?と心穏やかではいられず、つい過剰に手を焼き過ぎてしまって、結局本人は成長できていない、なんてことも起こりがちです。そんな困った後輩とはどのように付き合っていけばいいのでしょう。第一線で働くビジネスパーソンに対するエグゼクティブ・コーチとして活躍する和気香子さんの著書から、困った部下の対処法をチェックしてみましょう。

和気京子

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目次

  1. ○それは誰の課題か
  2. ○心と頭を一致させよう
  3. ○自分の課題ではないものは分離する
     
    • それは誰の課題か

      できない後輩がいます。知識や経験が少なくてできないなら仕方ないですが、言われた仕事は中途半端で、やさしく注意しても反省する気がなさそう。成長してもらいたいのに向上心もなく、そんな様子にイライラ。それが後輩にも伝わっているようで、なんとかしたいと悩んでいます。
      心と頭の状態
      「努力も気遣うこともしないなんて信じられない、イライラ!」
      「私は先輩なんだから、後輩に対しては、不機嫌を隠して我慢強く接しないと」
    • 心と頭を一致させよう

      何を〝できない〟と定義するかは置いといて、先輩として後輩に期待することがあるのは当然。後輩がその期待に達しないとがっかりするし、改善してもらおうと何か働きかけても効果が見られなければ、歯がゆく感じてイライラするものです。
      がんばり先輩とふまじめ後輩
      製造業で働くMさんは「モノづくりに全力を尽くすため、自分が成長し続けること」を大切にしています。ところが、新しい後輩は対照的にまるでやる気がありません。頼んだ仕事は中途半端。自分から質問もなく、こちらが丁寧に説明しても忘れるし、参考書を貸しても読まない。会社が費用負担してくれるセミナーを紹介しても「その日は友だちと遊びに行く」との返事。「休日の過ごし方にまで口をはさむのは、まずいだろう」と考えつつも、Mさんの本心は怒り心頭で、そのうちに、その後輩の顔を見ると不機嫌を隠しきれず、ミスが続くときには怒鳴ってしまうことも。
      部下の成長を望む「期待」の真意
      しっかり仕事ができるようになってほしい」「自分で考えて行動してほしい」「成長のために努力してほしい」。指導する立場にある人の多くが願うことですが、その期待に応える後輩はそんなに多くはないようです。
      Mさんは、イライラを減らし、後輩に怒鳴ることもやめたいと私のコーチングを受けながら、いろいろ試行錯誤されました。人間関係に関する本も読みあさり、『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)から「課題の分離」という概念を知りました。
      アドラー心理学の「課題の分離」は、「その課題は誰の問題か」を明確にすることで対応を考えやすくするものです。たとえば、子どもが勉強しないといって親がイライラするのは〝勉強しない子どもの課題〟ではなく、〝イライラしてしまう親の課題〟。イライラについては、子どもが勉強しないことと切り離して、単なるイライラをどうやって解消すればいいかを考えればいいわけです。
      「課題の分離」の概念を知ったMさんは、合点がいったようです。
      「私が、後輩に本を貸して読まないからといってイライラしたり、勉強会に出ないで遊びに行ってしまうことに腹を立てたりするのは、『課題の分離』ができてないからですね。本を貸すのも勉強会を勧めるのも私の勝手で、私の期待どおりに読まないことは後輩自身の課題であって、私の課題ではないんですね」
      その後、Mさんは、必要なことや質問を受けたら教え、それ以外についても自分がそうしたいときには教えるものの、後輩の反応に期待はしないようにしました。後輩を育てたいという熱意が高いだけ、期待も大きくなってしまうようでしたが、「課題の分離」という概念を見つけたことで少しラクになられたようです。
      後輩も少しのびのびと仕事をするようになってきたとのこと。その結果、ミスも減ったようで、Mさんが怒鳴ってしまうことも少なくなったそうです。
    • 自分の課題ではないものは分離する

      まずは、「先輩だから後輩に対して我慢強くあるべき」といった固定概念から自由になって、心の声に耳を傾けてみましょう。
      イライラするのは、自分が大切にしている価値観を踏みにじられているので、とても自然な感情。「イライラしても自然だよね」と受け止めたうえで、次の質問を自分に問いかけてみてください。

       それは誰の課題か?

      すると、「イライラする」という問題は、後輩ではなく、自分の課題であることに気づくはずです。あとは、自分の課題として対応策を考えればいいだけ。でも、実は、「『課題の分離』で感情を左右されない」を実行するのが、なかなか大変です。
      感情に振り回されない方法
      Mさんの場合、まるっきり左右されないことは最初から目指さず、左右されたとしても、すぐに解消する方法(席を外して深呼吸する、他の人とおしゃべりをするなど)を考え、それらを実施することで、イライラする頻度と量が減ったそう。不機嫌まるわかりの状態も減り、何よりも、ご自身の気持ちがラクになったとのこと。不思議ですが、同じようにイライラしても、心の本当の声を知っていると、同じ状況でも感情や気持ちも落ち着いていくものなんです。
      Mさんのケースのポイントは「課題の分離」です。この章の言葉を使えば、「相手が期待に応えてくれないことでイライラする」を断捨離すること。コツは、イライラする場合には、「相手のせい」だと思わずに、イライラ自体を解消するアイディアをいくつか手持ちにして実行することです。
      業務上の支障は業務上の対応をとる
      つまり、「困る」のは自分なんだから、後輩をなんとかしようではなく、自分が困らないように、いろいろ対応策を考えて実行するということですね。業務に支障がある場合には、自分がその支障を減らす、あるいは、なくすためには、どんなことができるのか(仕事の分担変更など)を考えるのもひとつです。

人間関係の整理術

和気香子

クロスメディア・パブリッシング

第4章 【職場の人間関係編】ジャマなものは断捨離してラクになろうより

本書でご紹介する「問いかけ」は、身近な人たちの悩み相談にのる際にも有用です。賛否でもなく、的外れなアドバイスでもなく、悩んでいる人の心に届き、動かす、そんな勇気づけの言葉としてお使いください。

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