目次
- ○手放すときはシンプルに考える
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手放すときはシンプルに考える
「モノを減らしてスッキリ暮らしたい」と思うとき、その後ろには「でも」が控えていがちです。「でも、いつか使うと思うと捨てられない」「でも、高額だったからもったいない」「でも、これには思い出が詰まっている」といった心の中のストッパーたち。自分の中からこの声を探して拾っていけば、モノを手放すのは難しくなってきます。けれど、あるとき気がつきました。「いつか使うかも」は未来に対しての心配。「高額だった」や「思い出が」は過去への振り返りです。どうなるかわからない未来と、戻ることはできない過去を重視するあまり、一番大切な「今」をおろそかにしてはいないだろうか、と。大切なのは、今がどうであるか。今現在、モノが多くて掃除がしにくい、家事の効率が悪いと感じているのなら、未来や過去に惑わされずサクッと手放そう。「今、必要? そうでもないな」というように、シンプルに考えて手放すようになりました。「1日1捨て」を始めてからはなおさら、日を重ねるごとに、考え込まなくてもモノを手放せるようになりました。それは、そのモノが本当に必要なのか、それとも手放していいモノなのかを瞬時に判断できる感覚が磨かれたからだと思います。多すぎるモノにじゃまされて鈍っていた、直感と判断力が研ぎ澄まされてきました。禅とは、「心の名前」と言われています。心が、知識や地位や思い込みにとらわれないように。自分の執着を捨て、固定観念や先入観の荷物を降ろし、自らが持って生まれたきれいな心で生きる。そのためにあるのが禅です。「いつか使うかも」「使わないけどあれば便利」というのは、妄想や思い込みといった本来降ろしてしかるべき荷物なのかもしれません。モノを手放すのが「もったいないこと」「悪いこと」と感じるのならば、それもまた固定観念だと思います。そのモノによって心地のよい暮らしがじゃまされているのならば、一度手放し、気をつけるべきは「次に買うときにしっかり考え、ムダな買い物をしない」ことだと考えるようになりました。
美容院で「すごくいいので!」と渡されたシャンプーの試供品。帰ってよく見たところ、敏感肌の私には合わない可能性があったので、お気持ちだけ受け取り、すぐに手放しました。
1日1つ、手放すだけ。好きなモノとスッキリ暮らす
Part 1 モノの手放し方より
モノを買うのが大好きでも大丈夫。「1日1捨て」で快適に暮らせます。家族と自分が心地よくすごすための人気ブロガー・みしぇるさんのアイデア集。