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ハワイ州で一番大きなパイプオルガンがあるヒロ東本願寺の魅力
1928年、椰子島に「東本願寺仏教会館」が開設されました。広い本堂内で目をひくのはパイプオルガンです。パイプは宮殿の左右に大きな面積を取っていて、おそらくハワイ州で一番大きいと言われています。この記事ではヒロ東本願寺の歴史や、特有の内装などをご紹介します。
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目次
- ハワイ州で一番大きなパイプオルガンがあるヒロ東本願寺の魅力
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【宗派】浄土真宗大谷派
【住所】216 Mohouli St, Hilo, HI 96720
(DMS)19° 42’ 38.7” N 155° 04’ 59.1” W
【開教使】マルコス・自じねん然・サワダ(沢田)先生
【設立】1928年 【現在の建物】1964年建設
【メンバー数】約130(ファミリー・個人)
東本願寺のハワイ布教はカウアイ島ワイメアから始まった。その後、オアフ島ホノルルのハワイ別院設立に尽力した泉原寛海師がハワイ島開教に乗り出す。1928年、椰子島に「東本願寺仏教会館」を開設。しかし、1960年のチリ地震津波で流され、現在の高台に引っ越した。今の建物は津波の4年後に完成している。住宅街のなかにあるが、交差点に面した広い敷地に八角形の納骨堂と本堂前面の溶岩を用いた黒い柱が目をひく。広い本堂内に、ずらりと並んだ長椅子。200人は座れそうだ。本堂が広いためか、装飾や仏具が少ない印象を受ける。内陣は、木調、黒漆、金箔が調和して落ち着いた雰囲気を与える。須弥壇は、金具以外は黒。これも厳かさと安定感をかもし出している。この寺でなんと言っても目をひくのはパイプオルガンだ。パイプは宮殿の左右に大きな面積を取っている。1967年に白人女性から寄付されたもので、たぶんハワイ州で一番大きいそうだ。それにしても寺院に本格的パイプオルガンという組み合わせは奇妙だが、「ハワイの宗教は西洋、アメリカ、インドが合体した面があり、寺院とチャーチも入り交じっているのです」と、マルコス・自じねん然・サワダ(沢内陣内のパイプオルガンが目をひくヒロ・ダウンタウン周辺144田)先生。そのようなハワイアンのイメージもあって、「日本仏教のお寺はテンプルと称したいところですが、ブッディスト・チャーチと呼んでいる」そうだ。サワダ先生は、ブラジル・サンパウロ出身の日系2世。同朋大学に学び、サッカー・Jリーグのスタッフとして勤めた時期もあったというから、開教使としては異色の経歴の持ち主だ。「ポルトガル語を母語にする私が英語で布教をするのは、メンバーさんたちにフィットできているか、ギャップがないかと心配だった。僧侶1人で運営していく苦労もある。しかし、ブラジルよりも移民の歴史が長いハワイでは、文化として完成した面が多いので助けられている」と話す。ハワイ島に大谷派の東本願寺はここだけしかない。西本願寺派に大きく立ち後れたのにはわけがある。1つは、移民を多く送り出した広島・山口・福岡・熊本には西本願寺の末寺が多かったこと。もう1つは、当時の大谷派が北海道を含めた内地の布教および中国等、近隣国への布教に力を入れていたことによる(現在、サワダ開教使はオアフ島のカネオヘ東本願寺に転任、新しく三好開教使が赴任)。
アロハの島で寺めぐり マウカマカイの細道 ハワイ島編
本書は単なるガイドブックを超えた、読者に新鮮な満足を贈る知的ガイドブックである。家の中でひと味違うハワイ旅を楽しみたい人にも、コロナ後にハワイへ行こうと考える人にも、大いに役立つ本になるだろう。ハワイ島には30を超す仏教寺院が現存する。これは、明治時代初期から始まった移民が関係している。著者は8年にわたって島内の寺院と日系人を訪れ、聞き取りと調査を重ねた。浮かび上がったのは、日系移民の苦難と向上心、彼らが築いた寺院の役割と歴史、日系アメリカンの意識と寺院が抱える今日的課題等であった。