目次
- ○もの言わざるは……
- ○リラクゼーションその1・・・脱力
- ○リラクゼーションその2・・・呼吸法
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もの言わざるは……
「おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざなれば」(徒然草19段)吉田兼好さんも、「もの言わざるは……」と書いているように、昔から人々は、自分の感情を言葉にできないことが、体にも変化をきたすことを知っていたのですね。4章で、「自分自身が気づいていないもしくは、気づかないようにしているマイナス感情は、身体症状を伴って必死にアピールをする」とお伝えしました。本章では、お腹が膨れる(身体化症状)前に、言葉にできない思いを上手に吐き出すスキルを身につけていただきます。場所を選ばず、どなたでも簡単に実行してもらえる方法をご紹介したいと思います。ぜひ、やってみてくださいね。 -
リラクゼーションその1・・・脱力
いい人を演じることで固まってしまった身体を緩める練習です。まず身体の力を抜きましょう。そう言われて、すぐに脱力できる人は少ないと思います。なので、まず身体に思いっきり力を入れた状態から、一気に力を抜くことで脱力を体感していただこうと思います。まずは、背もたれのあるイスを用意してください。それに深く腰掛けて、正面を見ます。肩はそのままに、首だけを右に向けていきましょう。どこまで見えますか?見えたところを覚えておいてください。では、左側も同じように見てみましょう。それでは、両手を前に伸ばし肩の高さまであげます。次は、小さな筋肉から順番に緊張させていきます。まず、両手をグーッと強く握ります。その力を腕に伝えます。さらに、二の腕にも伝えます。今、腕全体に力が入っています。その力を肩にも伝えましょう。肩まで力が入った状態の腕を、後ろに引きます。肩甲骨と肩甲骨が合わさる感じです。(肩を痛めている人は無理をしないでください)さぁ、そろそろ力を入れ続けているのが辛くなってきたかもしれませんが、もう少し頑張りましょう。背中に引き寄せた状態でそのまま上にあげます。首がなくなる感じです。次に口元と目元にもギューッと力を入れていきましょう。腕全体がプルプルしてきたと思います。もうだめ~と思ったら、一気に力を抜きます。「フーッ」と、息が同時にもれた人は大正解です。では、同じことを3回繰り返してみましょう。3回繰り返された後は、最初と同じく正面を向いて首を右側に向けてください。さぁ何か変化を感じませんか?同じく顔を正面に戻し、左側を向いてみましょう。最初のときよりも、はるかに後ろまで見ることができるようになったと、そう実感されたのではありませんか。身体のこわばりを取り除くこのリラクゼーションは、場所をといません。オフィスや自宅、休憩時間や会議室の前など。いろいろな場面で行ってみてください。身体の緊張をほぐすストレッチ -
リラクゼーションその2・・・呼吸法
脱力をしたあと、力を抜いた状態のままで続けてできるリラクゼーションが、呼吸法です。今回お伝えする呼吸法のポイントはたった一つだけです。それは、お腹の中から、しっかり息を吐くということです。息を吐いた分だけ、新鮮な空気を吸うことができます。鼻から吸うの? 口から吐くの? とか、何秒間吸って……と頭であれこれ考えずに、まずは、お腹がペコンと引っ込むまで、息を外に吐き出すことです。フーッとため息をつくような感じで大丈夫です。その後、ゆっくり息を吸ってみると……。ほら、お腹がふっくら膨らみましたね。脱力をした後に、できれば軽く目をつぶって4~5回やってみましょう。少し体がポカポカと温かくなってこられた方もいらっしゃると思います。夜、なかなか寝つけないなぁというときは、布団の中で自分のお腹にぼんやりと意識を向けてお腹が膨らんで凹んで、膨らんで凹んでという感覚に、ゆったりと気持ちを任せてみてください。
人間関係でストレスを溜めない技術
第5章 もやもや気分の解消方法より
人間関係の悩みに苦しみ、本当の自分を出せず、ストレスを溜め込んでしまう人に向けて、気持ちを上手に切り替えて、もやもや気分をスッキリ解消する方法を紹介します。