目次
- ○真剣に農産物に向き合いはじめるスーパーが増えている
- ○ポイント
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真剣に農産物に向き合いはじめるスーパーが増えている
最近では、積極的に農薬を減らす取り組みや、その農産物の生産者が見える取り組みを実践しているスーパーも増えてきました。例えば、イトーヨーカドーでは「顔が見える食品。」というブランドを立ち上げ、担当者と農家が連携を取りながら、農産物を生産しています。そこでは、農薬の使用回数について、半分以下を目指した取り組みをしています。一方、ヤオコーでは「地元野菜」のコーナーを設けて、店舗近くの農家の農産物を取り扱っています。また、最近の大きな潮流として、「直営農場」を積極的に展開する大手スーパーも増えてきています。イトーヨーカドーなどを運営するセブン&アイ・ホールディングスは、全国約10か所の直営農場を持っています。こうした背景には、全国の農産物直売所の急増に対する危機感があります。全国の直売所の数は、2005年で約1万3500施設だったのが、2014年には2万3500施設に増えています。この数字は「食」に敏感な消費者が増えたことを裏付けており、これに危機感を覚えたスーパーの前向きな取り組みといえるでしょう。まだまだ直営農場が少なく、全店舗に流通させることは難しいなどの課題もありますが、こうした姿勢は評価できるものです。一方、有機野菜を取り扱うスーパーも増えてきました。ただし、有機野菜の場合は、農家やスーパーが、そのルールを正確に理解していないことも多いので要注意です。有機野菜は、種まき前2年以上、科学的に合成された肥料及び農薬を使用しない土壌で栽培した農産物のことをいいます。ただし、農薬がゼロというわけではなく、指定された天然系農薬は使えます。こうした基準をクリアし、農林水産省大臣から許可を受けた認証機関が生産工程を検査して、合格すると「JAS有機認証」を受けることができます。この認定がなければ、本来は「有機〇〇」と名乗ることはできません。こうした認定を受けずに、有機野菜を名乗っているケースは少なくありませんので、「JAS有機認証」の表示のある野菜を購入することが大切です。 -
ポイント
●「中国産=危険」、「日本産=安全」と決めつけない
●「レタス」、「白菜」、「枝豆」を見れば、良い野菜を扱うスーパーかがわかる
●有機野菜は「JAS有機認証」の表示があるかをチェック
知らないと危ない! ズルい食品 ヤバい外食
第1章 スーパーの見方が変わる!「ズルい食品」のカラクリより
この1冊で、あなたのスーパーでの買い物の仕方が変わります! ランチのお店の選び方が変わります! そして、プロの消費者になれます!!