目次
- ○全部を出して、分けて、減らして、「整理」する
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全部を出して、分けて、減らして、「整理」する
整理のポイントは、全部を出して、分けて、減らす。たとえば、食器棚の整理をしているとき、上のほうの棚から、忘れていた買い置きのケチャップやマヨネーズが出てきたお宅もありました。「あー、ここにあったのね。探してたのよ」は、片づけながらよくする会話だったりします。要らない物を整理するためには、とりあえず、何が入っているかを知るために、全部を出すことが大事。また、すべて出すことによって、その時点での「収納スペースの大きさ」も、はっきり知ることができます。子どもが小さいなどの理由で「すべて出すなんて無理です!」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、子どもが理由で片づけないのではありません。アドラー心理学的に考えると、片づけたくないから、子どもを困った存在にして、片づけない理由を作っているのです。しかも、この「出す」という行為。大人にとっては苦手でも、子どもたちは大の得意分野。子どもたちに引き出しひとつをすべて出してもらって、親が分けて、減らす。親が収納している間に、もうひとつの引き出しの中身を子どもたちに出しておいてもらう。私(丸山郁美)もこの方法で、子どもに手伝ってもらい、小さな頃から一緒に片づけをしてきました。片づけのスピードが2倍速くなりますよ!全部、出したら、次に仕分けをします。ただし、この仕分けの仕方も、絶対のルールはありません。よく、「うちの場合は、どうやって分けたらいいですか?」という質問をいただくことが多いのですが、分け方も、あなたの価値観、あなたの「片づけマップ」に沿った、あなたならではの分け方でいいのです。たとえばお薬でも、常備薬をたくさん飲んでいるご家庭なら、一人ごとに分けてあったほうがラクですし、我が家のようにたいして薬に頼っていない家は、絆創膏であろうと胃腸薬であろうと、ひとまとめに「医薬品」と仕分けしてもいい。また、書類などでどうしても分類できない種類の物が出てきたときは、「分類できない書類」という仕分けでもいい。物の分け方は、アドラー心理学の認知論の通り、人それぞれの意味づけによって変わります。家族やパートナーと住んでいる人は、相手だったらどんな仕分け方をするか、一緒に考えてみてもいいと思います。自分の分け方が、家族にとっては理解できないものであることも多いからです。さらに、仕分けができたら、自分の「快」「不快」の感情に素直になって、「残しておく物」「手放す物」を仕分けして、物を「減らす」。ここまで、できれば、「整理」は、ほぼ完了です!
あなたのお部屋がイライラしないで片づく本
Chapter2 「イメージ」「整理」「収納」で、「片づく部屋」をつくるより
アドラー心理学で、イライラママからニコニコママに変身~主婦のワザを競うコンテストの準グランプリ受賞者が伝える、気楽・時短・手抜きでできる快適感いっぱいの片付け・家づくり。