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- ○整理は、小さな場所から少しずつ手をつけていくのがコツ
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整理は、小さな場所から少しずつ手をつけていくのがコツ
「整理」のためには、まずは全部出すこと。でも、それを一気にやる必要はありません。たとえば食器棚一つとっても、全部出して仕分けするとなれば、相当の労力と時間がかかりますよね?ですから、その日の時間に合わせて、その時間内でできそうなところから手をつけていくこと。また、できれば、最初は、小さな場所から始めることが、イライラしないコツです。たとえば、クローゼットの中がごちゃごちゃで、すごく嫌なんだけど、それを整理するには、相当の時間と覚悟がいりそうだなあ、やらなくちゃいけないけど、やりたくないなあと思ったら、やらなくていいんです。やりたくないのは、あなたの中に、まだ具体的な「イメージ」ができていないから。そうすると、たとえ、無理をして「全部を出す」ところまで何とかやったとしても、「どうしよう? どうしよう?」とボケーっとして途方にくれて、気がつくと1〜2時間ぐらい何もできないままに経ってしまって、ますます散らかって、またぐちゃっと元のところに戻してしまう――。そんな苦い経験は、多くの方がされておられることと思います。ですから、無理矢理やるくらいなら、やりたくなるまで待つほうがいいのです。では、どうしたら、そんな苦い経験をせずに、やる気が起きて、整理がうまくいくようになるのでしょうか?そのコツが、まずは簡単に整理できる、小さな場所から手をつけること。なぜなら、よりイメージが湧きやすいのは、行動が少ない場所、小さな狭いスペースだからです。たとえば、トイレ、洗面所、玄関。これらのスペースは、だいたい動きが決まっていますよね?すると、行動を「イメージ」しやすいし、全部出しても、まあ、それほどの量もないので、仕分けもしやすいし、しかも「成果」が、すぐに目に見える。たとえば、ある一人暮らしの女性も、まずはいちばん「どうしたいか?」のイメージが湧きやすいからと、毎日目にして「嫌だな」と思っていたパウダールームの棚から整理されて、その結果、部屋中の「整理」がうまく進むようになられました。バスタオル、フェイスタオル、お化粧品、バスグッズ、お掃除用品――、それらがすっきり整理され、それを目にすることで、まずは自分の気持ちがよくなり、長年の悩みの種だったクローゼットの整理も、「よし、やるぞ!」という意欲が、自然に湧いてきたそうです。また、クローゼットだけでなく、私(丸山郁美)の部屋は「イライラ・ポイント」が山盛りで、どこから手をつけていいのやらわからないという方ほど、よりイメージしやすい、小さなスペースから手をつけていくのが、おすすめです。そうすれば、自分なりの仕分けのコツもつかめてきますし、「あ、できた!」が嬉しいエネルギーになって、大きな場所の「整理」に立ち向かう勇気が湧いてきます。私たちは、心も身体も結びついた存在。だから勇気が湧いた分だけ、必死にやる気をふるい立たせなくとも自然に行動できてしまうのです。そんな自分の変わりように、私のお客様はいつもびっくりしていらっしゃいます。すべての「整理」をスムーズにうまくいかせるポイントは、この3つだけ。全部を出す。分ける。減らす。このときは、まだ「収納」を考える必要は、ありません。
あなたのお部屋がイライラしないで片づく本
Chapter2 「イメージ」「整理」「収納」で、「片づく部屋」をつくるより
アドラー心理学で、イライラママからニコニコママに変身~主婦のワザを競うコンテストの準グランプリ受賞者が伝える、気楽・時短・手抜きでできる快適感いっぱいの片付け・家づくり。