更新
関連タグ:
仁香が教える!美しさを引き出す「正しい姿勢」のつくり方
「姿勢を正しなさい!」と言われると、ぐっと胸を張って「気をつけ」のポーズをとりがちですが、それでは体がそり過ぎて本当の意味で「正しい姿勢」とは言えないのだと、モデルの仁香さんは言います。それでは、「正しい姿勢」とはどのような状態なのでしょう。鏡を見ながら練習したい「正しい姿勢」の作り方をご紹介します。
- 閲覧数:2,475 views
目次
- ○頭の位置で、表情と肌が変わる
- ○美しさを引き出す「正しい姿勢」のつくり方
-
頭の位置で、表情と肌が変わる
正しい姿勢で立つと、自ずと表情がいきいきとしてきます。「なんとなく気分がいいから?」それも確かにあります。でも、もっと大きな理由があります。カギは、顔(頭部)の位置です。首で頭をちゃんと支えられているかどうかが、表情に大きく影響します。自分の頭がどれくらい重いかなんて、考えたことがありますか?大人の頭部の重量は、だいたい体重の10%と言われています。体重50キロの人なら、5キロということになります。5キロといえば、なんと、ボウリングの球くらいです。2リットルのペットボトル2本以上です。そんな重たいものが、首の上に乗っかっているのです。普段それほど意識することのない「頭の重さ」ですが、試しに少し頭を前に倒してみてください。首の後ろがツラくなってくるはずです。喉も圧迫されて、息苦しさを感じるでしょう。これは、頭が重心のラインからズレて、その重さが首にのしかかるからです。頭の重みによる首への負担が一番小さいのは、基本姿勢が正しくできているときに他なりません。基本姿勢、つまり、背骨全体がゆるやかなS字カーブを描いていて、耳・肩・ひじ・中指・くるぶしまでが一直線、そのラインが床に対して垂直である状態です。頭が胴体の真上にあって、横から見ると、頭が首の後ろで支えられているのがわかります。もともと頭が前に出てしまうクセがある人は、首がものすごく疲れるはずです。そうでなくても、スマホの見すぎや長時間のパソコン作業などで、カラダの重心ラインから頭が前にズレた状態になることが多く、首はかつてないほど過酷な状況にあります。ボウリングの球の何倍もの重みが、首にかかります。首の後ろが引っ張られ、首がひどくコリます。その状態が続くと、頭痛を引き起こすこともあります。血流もリンパの流れも悪くなり、当然のようにお肌がくすんできてしまいます。「あぁ疲れた……」と、ここで頬杖をつくと、本来あるべき頭の位置から、より遠ざかってしまいます。そもそも首が前傾すると、猫背、骨盤の前傾と、姿勢全体の崩れにつながります。だから、姿勢チェックが大切なのです。壁に後頭部、肩、ヒップ、ふくらはぎ、かかとをつけて立ち、縦ライン、横ラインをチェックして正しい基本姿勢をつくり、首の後ろで頭を支える姿勢が保てるように、それが一番心地いいものになるように、カラダに覚え込ませましょう。首に無駄な負担がかからず、疲れから解放されると、体内の循環も良くなって肌の色はパッと明るくなり、快調さは必ず表情にも現れます。正しい姿勢で、頭と首はストレスフリーな位置関係になります。そうすればきっと、あなたの笑顔の回数が増えて、輝き出すはずです。 -
美しさを引き出す「正しい姿勢」のつくり方
美や健康に関する悩みや問題意識を持って「姿勢・ウォーキング講座」に来てくださる皆さんに対して、私(仁香)が最も大切にしていることがあります。それは、一人ひとりに「正しい姿勢」に目覚めてもらうことです。「姿勢を正しなさい!」と言われると、条件反射のように胸をぐっと張って、いわゆる「気をつけ」の体勢をとります。でも、たいていこの「気をつけ」は、背中が反りすぎで、カラダが本来あるべき姿勢ではありません。「正しい姿勢」とは、使うべき筋肉を無理なく使い、人間の本来の骨格がゆがみなく整った状態。つまり、カラダのどこにも余計な負担がかからない状態です。私たちのカラダは、歩き方のクセや生活習慣などで少しずつゆがみ、いつの間にかそのゆがんだ状態が「普通」になってしまいます。これを本来の状態にリセットすることが、腰痛、肩こり、冷え性など、さまざまな不調を改善する大前提です。講座では私が一人ひとりの姿勢をチェックしていきますが、ポイントは次に示したとおりです。図をご覧ください。自宅でも、壁を利用し、鏡を見ながら、行なってみてください。「正しい姿勢」チェックポイント① 両足の親指とかかとをしっかりとくっつける。このとき、お尻を折りたたむイメージで臀筋を寄せると、自然に両膝もつく。
② 壁に、かかと、ふくらはぎ、ヒップ、肩甲骨、後頭部の4点がつくように立つ。
③ 耳、肩、ひじ、中指、くるぶしが一直線で、なおかつ、そのラインが床と垂直になっているかを確認する。
④ 背中と壁の間に両手を差し入れて、隙間をチェック。手のひら「1枚半」が入るくらいの隙間がある、ゆるやかなS字がベスト。それより広い場合は、腹筋に力を入れ、お腹を背中へ近づける。
⑤ 両肩を結んだライン、骨盤が床と平行であるかを確認する。
⑥ 鼻すじ、みぞおち、おへそが一直線で床に対して垂直かを確認する。
これで、骨盤のゆがみのない、基本姿勢のできあがりです。縦のライン、横のラインを、正しい位置に整えるのは、なかなか難しいことに気づくでしょう。講座でも、特に初参加の方は、「お腹を背中の方向へ引く」と言っても、その感覚がわからなかったり、顔や肩のラインがどうしても左右に傾いたりと、たいてい手こずります。でも、そこで自分のカラダのゆがみやクセを知り、正しい姿勢を意識することがなにより大切です。自宅で、毎朝毎晩、壁を使って基本姿勢をつくる努力を続けていれば、必ずカラダは本来あるべき形へと近づいていきます。リピーターの生徒さんに会うと、その変化に驚かされることがあります。正しい姿勢を意識して、日々それをカラダに教え込んでいった成果です。表情まで明るくなった美しい立ち姿は、こちらまでハッピーにしてくれます。なお、「正しい姿勢」を聴きながらチェックできる音声付録を用意しました。本書巻末ページにあるURL(http://www.forestpub.co.jp/nica/)よりパソコンやスマホにダウンロードして、毎日の姿勢チェックにご活用くださいね。
この習慣で美人になれる
Chapter4 キレイな人は、なぜ「姿勢」を大切にするのか?より
わざわざ時間を取ったり、がんばろうと気持ちを鼓舞してやるものではありません。普段当たり前にやっていることをちょっと意識して変えるだけで、あなたの中に眠る美力は、どんどん引き出されます。モデル歴20年以上の経験から導き出した「がんばらない」美の習慣です。