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- ○美しい人は過程も美しい
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美しい人は過程も美しい
「美しさが生まれるとき、その過程も美しい」と言われます。さなぎが蝶になる過程。ヴァイオリニストがヴァイオリンを弾く姿。修業を積んだ寿司職人が握るお寿司の美しさと握っている職人さんの姿、立ち居振る舞い。腕の立つ家具職人がかんなをかける姿、その音。新幹線を清掃される方の動きの機敏さ、正確さも美しいと話題になっていますね。当然仕上がりも美しい。先ほども書かせていただきましたが、やはりメイクも仕上がりが美しくなるにつれて、メイクをしている姿も美しくなっていくようなのです。時に見る者に感動を与えるほど。あなたのメイクはいかがですか? あなたがメイクをしている姿を見て、人が感動するでしょうか? それとも、とても人様に見せられるお姿ではない? 大丈夫です。これまで意識したことがなかっただけですよね。私(内田裕士)たちはメイクをしている後ろ姿を見たら、大体その方の力量がわかります。そして逆もしかりで、「過程を美しくすれば、仕上がりが美しくなる」とも言えます。僕たちはお教室でそのどちらも行います。仕上がりを美しくなるよう指導することで所作を磨くこともあれば、所作をご指導することで仕上がりを向上させることもあります。僕が人にするメイク技術をご指導させていただくときは、構えのことであるとか、相手との接点であるとか、そういう指導ばかりします。メイクがどんなだったかよりもそちらを指導することで一気に解決するからです。この構えで相手と対峙すれば間違いない、という基本の構えがあるのです。もっと言えばその構えを採用したくなる相手との関係性が大切なのです。それが腑に落ちるまで何度も何度も行います。これは人生においても言えることかもしれません。今、多くの人は結果ばかり注目しているように思えます。どんな仕事をした。収入がいくらだ。どんな順位だった。誰と仲がいいか。結婚した。ボランティア活動をしている。ブログの読者数。そういった結果に目がいっています。自分にも、他人においても。本当は過程にも注目をすることが大切なのではないでしょうか? 結果の美しさは過程の美しさと比例するわけです。人生における過程とは、日々の生活のことです。むしろ過程のほうが大切なのではないかと思うくらいです。たとえば甲子園で優勝したら素晴らしいのでしょうか? もちろんそれは素晴らしいことなのですが、僕は違うと思います。甲子園で優勝するくらいの状態へと、自らを持っていった過程が素晴らしいと思います。僕はあなたがなにを成したかを重要視していません。あなたがなにを成さんと、日々どんな生活を繰り広げているかに興味があります。そしてそこに美しさを見たい。
Point 過程に美しさを見よう
毎朝、自分の顔が好きになる
Part5 あなたの「魅力」を磨くヒントより
日本最大級のメイク教室の創始者であり、本書の著者である内田裕士氏が提唱する、あなた本来の魅力を活かすナチュラルメイク。上達すればするほど、使用するメイク用品の量もメイクにかける時間も減るだけでなく、自分の素顔が好きになっていくという従来のメイクとは真逆のメイクです。なにより、あなた自身も気づいていない《隠された魅力を知ることができる》メイクなのです。そんな多くの女性たちの人生を変えてきたオリジナルのメソッドについて、内田氏が今回、初めて書籍で公開しました。