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脂肪を燃やす!ダイエット成功の7つのポイント
競技スポーツの世界でも健康づくりでも、脂肪をうまく燃焼させる能力を向上させるのが生理学的には大きな目的です。
人間は筋肉中に糖質を300グラム蓄えることができることをご存知でしょうか?
この記事では、7つの機能を向上させる秘訣について紹介します。
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目次
- ○やせるための7つの機能を向上させる
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やせるための7つの機能を向上させる
もう少し脂肪を燃焼させるウォーキングについて掘り下げたいと思います。競技スポーツの世界でも健康づくりでも、脂肪をうまく燃焼させる能力を向上させるのが生理学的には大きな目的です。メタボリックシンドローム、つまり日本語で言えば代謝症候群です。人間は筋肉中に糖質を300グラム蓄えることができます。糖質は1グラムで4キロカロリーのエネルギーを持ちますので、300グラムで1200キロカロリーのエネルギーを持っています。体重50キロの人が体脂肪率20%だとすると、10キロが体脂肪です。体脂肪は1グラムで7キロカロリーのエネルギーを持っていますので、10キロで7万キロカロリーのエネルギーを持っています。1日2000キロカロリーのエネルギーを消費するとしたなら、糖質は約半日分、脂質は35日分のエネルギーを持っていることになります。脂質を身体に蓄えるということは、食糧不足などにも耐えられるように人間が長い年月をかけて獲得した、高度なバックアップシステムです。しかしながら脂質を必要以上に溜め込みすぎたり、脂質をエネルギーに換えられなくなっていることが、生活習慣病や体重増によるロコモティブ症候群(運動器の障害により要介護になるリスクの高い状態になること)の要因にもなってしまいます。脂肪をうまく燃やす機能を向上させたいと誰もが願っていることでしょうが、現実には間違ったトレーニングの組み立てや実行により、脂肪が燃えにくく糖質代謝が亢進してしまう人が増えています。前項で、強度の強い運動は糖質を使い、強度の低い運動は脂肪を使うということは理解いただけたと思います。たとえば、昨今のマラソンブームで、「健康になろう」「やせよう」「体脂肪を減らそう」と思ってマラソンを始めた人がたくさんいます。でもマラソンは運動強度が高すぎて脂肪がほとんど燃えず、走っているときのエネルギー源はいつも糖質なので、血糖値も下がりお腹が減ってしまいます。さらに「走っているから炭水化物を摂取しなくては」と炭水化物(糖質)の摂取量が増えます。300グラム以上の糖質は脂肪となって体内に蓄えられるので、走っているのにやせない。血糖値も安定しないので、なんだか疲れやすくなってしまった……。このように、脂肪を減らしたいのに、求める方向と逆の生理学的機序が働いてしまいます。そこで、もう一度「脂肪を燃やす体内のメカニズム」を構築し直します。脂質は運動強度の低い運動で燃やされます。なぜかというと、脂肪を燃やすためには酸素の供給が細胞レベルのエネルギー代謝に必要なので、呼吸が苦しくなるようなきつい運動や、瞬間的に力を発揮するような速い動き・重い物を持ち上げるような動きのときは、筋肉中に蓄えられた糖質・グリコーゲンを解糖してエネルギーをつくり出すからです。約60兆ある人間の細胞に酸素を送り届ける能力を高めることが健康づくりの目的です。さらに言えば、きつい運動でも脂肪をエネルギーとして使える身体にするということが、健康の質を変えるということです。専門的に言うと、「最大酸素摂取量をアップさせる」となります。具体的には、どんな機能の向上を目指すといいのでしょうか?① 酸素を取り入れる力(肺活量)② 酸素を全身に運ぶ(ヘモグロビン・赤血球)③ ポンプ(心肺機能)機能の向上④ 血液の運ばれる道をきれいにする(動脈・静脈)⑤ 酸素の受け渡しの向上(毛細血管を発達させる)⑥ 細胞で脂肪を燃えやすくする(ミトコンドリアを増やす)⑦ 速筋・ピンク筋・遅筋を発達させる健康になるために歩いている、メタボリックシンドローム対策で歩いている、ということは、以上の①~⑦の能力の向上が図れるような歩きをしなければ、意味がありません。そういった意味でも、ただ単なるカロリー消費をさせるだけのウォーキングではなく、機能を向上・改善させるウォーキングが必要です。それが「ギリギリ会話ウォーキング」なのです。