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- ○睡眠初期の4時間以内で8割の「脳と体の疲れ」が取れる
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睡眠初期の4時間以内で8割の「脳と体の疲れ」が取れる
私たちはよく「睡眠は質が大事」「いい睡眠をとろう」といった言葉を耳にします。しかし「睡眠の質」は何で決まるのか、「いい睡眠」とはどのようなものなのかをきちんと説明できる人は、あまり多くないでしょう。実は、「睡眠の質」「睡眠の良し悪し」は「深睡眠(徐波睡眠)」によって決まります。「眠りについてから4時間以内に、深睡眠をしっかりとれたかどうか」が、睡眠の質を左右するのです。では、「深睡眠」とは、具体的にはどんな状態を指すのでしょう。そして深睡眠はなぜ、そこまで重要なのでしょう。睡眠には、大きく分けて「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のふたつがあります。そしてレム睡眠とノンレム睡眠は、90〜120分をひとつのサイクルとして、交互に繰り返しているのです。レム睡眠では、体は休んでいますが、脳(大脳皮質)は活発に動いており、情報整理を行っています。一方、ノンレム睡眠は、脳を休ませ、体の疲れを回復させるための睡眠で、脳も体も深い休息をとっています。そしてノンレム睡眠は、眠りの深さによって3つのステージに分かれています。そのなかでも、脳が一番、リラックスした状態にあるのが、3のステージである「深睡眠」です。脳波をみても、この深睡眠のときに、もっとも脳の活動が低下していることがわかります。また、眠りについた後、最初に深睡眠がやってくるときに、傷ついた体の細胞の修復を行う成長ホルモンの分泌がピークを迎えることも、明らかになっています。一晩の睡眠の流れをみると、この深睡眠は眠りについてからの30分、および2〜4時間後に出現し、明け方にむけてはレム睡眠が多くあらわれるようになります。ですから、眠りの初期段階、すなわち眠りについてから4時間以内に、深睡眠が十分にとれていないと、脳や体の疲れがしっかり回復しないまま、翌日を迎えることになってしまいます。朝すっきりと目覚め、1日を活動的に過ごすためには、眠りの初期の4時間の睡眠をいかによいものにするかが大事なのです。睡眠に関する本には、よく「午後10時から午前2時までのゴールデンタイムに睡眠をとるとよい」と書かれています。毎日この時間帯に眠れば、規則正しいリズムで生活することができ、眠りに関係する体温やホルモンの分泌なども正常に働き、よい睡眠がとりやすくなるからです。しかし、仕事で深夜まで働く日があったり、夜勤があったりする場合は、この時間帯に眠ることはできません。そこで深睡眠の話を思い出してほしいのですが、眠りについてからの4時間までに深睡眠がとれていれば、脳と体の疲れの大半、約80%は取れてしまいます。1日の脳と体の疲労を取るには、いつ眠るのか、どれだけ長く眠るのか、ではなく、最初の4時間以内にいかに深く眠るかが大切なのです。
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