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仕事をスピードアップさせるコツ

「時間をひっくり返して考えて、ムダを省く」という発想は、あらゆる仕事に応用できます。
まず最終結果を確認し、そこに至るまでの仕事のダンドリの全体像をつかんでおくこと。
この記事では、成果そのものを上げることができる仕事の「地図化」について紹介します。

夏川 賀央

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目次

  1. ○自分の仕事を「地図化」してみる
     
    • 自分の仕事を「地図化」してみる

      「時間をひっくり返して考えて、ムダを省く」という発想は、あらゆる仕事に応用できます。情報収集やプレゼンなど、ありとあらゆるものにです。
      やり方としては、まず最終結果を確認し、そこに至るまでの仕事のダンドリの全体像をつかんでおくこと。いってみれば、「仕事の地図化」になります。
      ここで応用できるのは、いわゆるロジカルシンキング。そんなふうに表現するとむずかしく感じるかもしれませんが、その基本は「Sowhat?」と「Whyso?」で自分に対する問いかけを行うことです。
      といっても「Sowhat?(だから、何?)」というのは、原因から結果を問う、通常の流れでの問いかけ。逆算で考えるなら「Whyso?」、つまり「なぜ、そうなのか?」「どうして、そうなったのか?」と、最終結果から仕事の手順をたどる問いかけをすることになります。

       

      たとえば「契約をとる」というのが最終結果として、逆算で考えてみましょう。
      「なぜ契約がとれたのか?」、そう問いかけると「プレゼンでお客さんを説得できたから」「お客さんに満足される営業ができたから」などといった理由が出てきます。
      さらに「なぜ、プレゼンに説得力があったのか?」と逆算すると、「データ収集が功を奏した」とか、「先方のニーズをピッタリ突くことができた」など、理由がいろいろ出てきます。「お客さんに満足された」のほうはコミュニケーションの問題なのか、それともサービスの質なのか、といった具合です。
      こうして仕事の最終段階を頂点としたツリー状、あるいはピラミッド上のマップができあがったら、さらに「自分がやっている仕事」、あるいは「やった仕事」をこの中に位置づけていきます。こうして全体を最後の一点に向けて並べてみた〝マップ〞は、よく「フィッシュボーン図(特性要因図)」といわれるものになります。

      この流れに位置づけられない仕事、あるいは位置づけるのには無理がある仕事、これらが「ムダな仕事」、あるいは「あまり意味をなしていない仕事」ということになるわけです。
      ただし厳密なマップをつくろうとすれば、それも時間のムダとなるでしょう。これを回避するには、ざっくりとした骨組みを頭に入れ、仕事の1つひとつを思いつくまま並べてみればいいと思います。

       

      こうして仕事全体をマップ化することで、状況はずいぶんと変わってきます。
      たとえばプレゼン1つをとってみても、「この商品はアイデアの面白さが魅力となって受け入れられている」ということだったら、既存のデータを一生懸命集めることはたいして意味のない作業になるでしょう。
      またプレゼンで上層部にアピールしたことが決定要因だったら、担当者のところに何度も足を運んで打ち合わせを繰り返すことは重要でなくなります。
      「本当に必要なこと」に最も重点的に力を注ぐということが、いちばん重要になるわけです。
      さらに意識してほしいのは、「自分がやったからか?」ということを仕事の1つひとつについて、考えてみることです。
      たとえば「データの集め方がうまかったから、プレゼンに成功した」という分析ができたとしましょう。このとき「なぜデータ収集がうまくいったか」と考えたときに、あなたの臨機応変な情報アンテナが決め手だったのか、あるいは最初の時点でのテーマ設定がよかったのか?
      前者なら能力の問題ですから、自ら情報収集を行うことが、成果にとっては重要でしょう。しかし後者であるならば、テーマ設定をしたあとは、これを人にやってもらうことだって十分可能になるわけです。
      このように「地図化」することによって、スピードアップするだけでなく、重要な点に力をより配分して、成果そのものを上げることができるようになります。

時間を使う人、時間に使われる人

夏川 賀央

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